2009年10月30日 (金)

変わり者の薦め

先週発売になった雑誌Think!は特集が「閉塞を打ち破る起死回生のアイデア発想法」だ。

20091030think

この中で、私は「パラダイムチェンジを起こす思考法」というインタビューに基づく記事を書いている。私はコンサルタント時代から、発想がユニークなことで社内外で有名で、お客さんから変わったアイデアを聞きたいときには内田さんでなくてはと言われることも多い。また社内のコンサルタント仲間からアイデアに行き詰まったときに応援を頼まれることも多い。

こうした、いざというとき「内田に聞いてみよう」と思われるようにするためにはどうしたらいいのかという視点で、内田流の発想を書いたのが今回の記事だ。
ポイントはロングリスト・ショートリスト・実行の3ステップで考えることと、日頃から脳みそにレ点を打ち、直感を大切にした上で恥をかくのを恐れないことだと言うことになる。

20091030think002

皆さんの中でも会社の中から、何か新しいアイデアを出せと言われていたり、どうしていつも平凡な案しか出てこないんだと言われている人は、この記事を是非読んで欲しい。必ず参考になると思います。

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2008年11月10日 (月)

スパークする思考発売

本日、スパークする思考が発売になりました。

Spark

ビジネス書ではなく、角川からの新書と言うこともあり、どれくらい売れるのか、あるいはどういった人たちに支持されるのかが、今のところ想定がつかず、期待と不安が入り交じった気持ちです。

今回の本は、私が日頃実践している発想法の紹介なのですが、これが他の人たちにどれだけ理解されるのか、あるいは適用可能なのか、そのあたりが大変興味深いところです。

読んだ方は、是非感想を寄せてください。

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2008年11月 5日 (水)

スパークする思考

ドバイから無事帰ってきました。
ドバイで感じたことは別途書くとして、今日は本の宣伝です。


来週月曜日(11/10)に私の新しい本が角川書店から新書として発売されます。
タイトルは「スパークする思考」です。

中身は一言で言えば、内田流発想法です。人と違ったユニークな発想がしたい、新しい企画案を考えてみたい。人からアイデアが豊富ですねと言われたいと思っているような人がターゲットです。

出版社には内緒で「はじめに」から一部抜粋して紹介しましょう。

本書のテーマは、「日ごろの私生活で自然と行っているクリエイティブな発想や行動を、なぜ仕事では行わないのか?」というものだ。
そう言うと、「別にクリエイティブな発想や行動など、日常生活で行っていない」と答える人も少なくない。そんなことはない。日常生活は皆、十分にクリエイティブなはずだ。趣味の世界もそうであろうし、料理や食事もそうだろう。週末にはどこに遊びに行こうか、今度はどんな映画を見ようか。妻の誕生日のサプライズは何がいいか?
日常生活は実はとても創造的で、エキサイティングなはずだ。
本書では、だから何も奇想天外な、変わった方法論を説くつもりはない。誰もが慣れ親しんでいる、それでいて説明するのが難しい、そんな方法論について語りたいと思っている。
ここでいうクリエイティブな発想法とは、斬新なものの見方や新しい企画を生み出す思考方法を意味する。そうした発想力を、いかに誘発することができるかについて考えてみたのが本書のもくろみである。
多くのビジネスパーソンは、生活者としての自分を仕事の場には持ち込まないように努力している節がある。生活者であり、消費者である自分は脱ぎ棄て、全く別の個性を身にまとおうとする。本能的な感性や経験に裏打ちされた勘は封印して、正確な情報や分析やを頼りにする論理的思考方法を身につけようともがいている人が多い。
ロジカルシンキングやデータ分析力が重要だと思い込み、ビジネススクール卒業生(MBA)、あるいは経営コンサルタントの好む各種の分析手法を珍重する。必死にさまざまな情報をため込み、整理してデータベースを構築しようとする。それで、分析力は身につくかもしれないが、斬新な発想力を失ってしまう。
そんなことは辛いし、無駄だからやめようと私は言いたい。(以下略)

どうです。なんか読みたくなりませんか。

ということで、本題です。この本を一人でも多くの人に知ってもらって、仮説思考と同様にベストセラーにしたいと思っています。趣旨に賛同の方、あるいはたまには内田を助けてやろうという方は是非、アマゾンで一冊購入して下さい。よろしくお願いします。
というのもアマゾンでの売上ランキングが本全体の売り上げにも大きな影響を及ぼすからです。
ご協力、感謝!

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2008年8月 6日 (水)

SHINBUN CLIP

学部ゼミ生の小西君から、ユニークな道具をもらった。

Shinbunclip001

なんだか分かるだろうか。下の写真のように広げて使う。

Shinbunclip002

これを新聞の束に差し込むのだ。新聞クリップ(SHINBUN CLIP)という商品名だ。実際に挟んで見たところが、下の写真だ。

Shinbunclip003Shinbunclip004

そして、それを電車の中で使う。どんどん細かく折りたためるし、いくら折りたたんでも新聞がバラバラになったり、ずれたりしないという優れものだ。満員電車用だ。

Shinbunclip005

これは縦に折りたたんだ例だが、さらに横に1-2段下りたんでも全くずれない。
たいした道具でないのに、こんなに機能的とはちょっと驚いた。

数日使ってみたが、結構優れていて、効能通りだった。意図的に無茶苦茶に折りたたんでみたりしたが、ずれることはなく、また元通りに戻った。

ただ、使い終わった後はずし忘れることがあり、次の日使おうと思って見つからないので、どうしたかなと考えると昨日の新聞に付いたままだったりする。これは、つけたまま前の日の新聞を捨ててしまったり、片付けてしまうリスクがあるなと思った。

電車の中で新聞を周りの人に気兼ねなく使いたいとか、几帳面な人向けのツールだ。

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2008年8月 5日 (火)

Firefox3

昨日10日間の海外出張から帰ってきました。大変勉強になったことは既にブログに書いたとおりです。後はせっかく習ったことを実際の講義に生かせるかですが、その成果は後日報告したいと思います。

さて、今日は話がガラッと変わって、インターネットのブラウザーの話です。
皆さんはPCでインターネットのウェブサイト(いわゆるホームページ)を見るときブラウザは何を使っていますか?
ブラウザって何?って言う人は100%インターネットエクスプロラー(以下IE)を使っています。ウィンドウズに最初からついているソフトです。
下がその画面です

Firefox3000

これまで圧倒的なシェアを誇っていたIEですが、最近別のブラウザを使う人が増えています。Firefox(ファイアフォックス)というブラウザです。特に今年の6月にVersionが3.0に上がってから人気が増しています。もちろん無料です。

Firefox3001

あんまりIEと違っては見えませんが、何ではやっているのかというと、一つには動作が速いのです。IEだと画面が全部表示されるまで時間がかかって、嫌になっている人は試してみる価値があると思います。
またFirefoxにはタブという機能があり、いろいろなページを開きっぱなしに出来るのが便利です。もともとIEにはタブという機能がありませんでしたが、今ではIEにも付いているので、とくにFirefoxの専売特許ではなくなりました。
さらにアドインといっていろいろな機能を持つソフトが後から自由に追加できるのも特徴です。私はGmailなどと連動させて使っています。

特にPCの性能が劣る人や今までWindowsXPを使っていたのだが、最近ウェブを見る動作がやけに遅くなったなと思う人は是非試してみてください。とても軽快に動きます。

どうやってインストールしたらいいか分からないという人はやめておいた方が無難かも知れませんが、新しいソフトのインストールはやったことがあるという人なら、とても簡単です。
たまにIEでないと動かないホームページがあるので、両方インストールをしておいて適宜使い分けるのがよいと思います。
私はもっぱらFirefox派です。

ヤフーまたはグーグルで"firefox"と入力すれば簡単にホームページを見つけるとことができると思います。念のためにURLを記しておきます。
http://mozilla.jp/firefox/

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2008年5月 2日 (金)

PCで使えるマインドマップ

マインドマップの話とエディタの話はどちらもアイデアを仕事にまとめるという点では共通しているものあると思います。是非皆さんと議論したいと思うのですが、今ちょっと時間がありません。帰ってきてから是非ディスカッションしましょう。

とりあえず、この間の続きだけ書いておきます。
手書きのマインドマップはちょっと面倒というか、敷居が高いと思う人でもPC上で簡単に書けるマインドマップは取っつきやすく、かつ役に立つと思います。
PCで使えるマインドマップのソフトについてはこの本が詳しいです。

Mindmapmook

私がこのムックの中で紹介されている数あるソフトの中から選んだのでは2つです。

一つはソフトをPC上にダウンロードして使う "FreeMind" というソフトです。先日のコピーもこのソフトを使って書いたものです。無料のソフトにしては結構使えると思います。少しレスポンスが遅いのですが、ソフトのせいか私のWindowsXPのPCのせいかは不明です。
グーグルまたはヤフーで "FreeMind"と入力するとすぐ出てきます。
また実際の使い方については以下のページに詳しく書かれていますので参照されると良いと思います。
http://www.freemind-club.com/

もう一つは、ウェブ上でマインドマップがかけるソフトです。"MindMeister"と言います。こちらはネット上にあるので、多少使い勝手が悪いですが、いちいち上マップをUSBメモリーに保存しなくて良いというメリット、みんなで情報を共有できるという特徴があります。

どちらもまだ機能を十分使いこなすには至ってませんが、自分一人で作業をするなら前述のFreeMindが使いやすいかな。

明日、2日の夜よりオーストラリアまでちょっと旅行に行ってきます。
一応PCも持って行きますが、ブログを更新している時間がないかなと思います。うまくいけば写真くらいアップしますね。

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2008年4月30日 (水)

エディタの利点

皆さんはパソコンで文章を書くときにワープロ(もっと具体的に言えばマイクロソフトワード)を使っていると思います。私は使いません。

先日紹介した、エディタというソフトを使っています。エディタというのは元々コンピュータのプログラムを書くために開発されたソフトウエアなのですが、とにかく軽快で、文章がどんどん書けるのです。
実はエディタにもいろいろあるのですが、現在は「秀丸」(ひでまると読みます)というソフトを使っています。以前はVZ-EDITOR(WZ-EDITOR)を使っていたのですが、バージョンアップの度にお金が必要になるのと、簡易印刷時の文字の大きさなどの自由度が少ないために現在は秀丸を使っています。
ちなみにこの秀丸は斉藤さんという人が個人で開発したソフトです。個人でマイクロソフトワードに対抗してしまうのだから、すごい人です。

なぜエディだを使うかと言えば、昔からの癖というか習慣です。
というのも、昔はPCの性能が十分でなく、ワープロソフトを使うと長文を書く上でいろいろ不便が多かったのです。例えば、長文のスクールのがとても遅いとか、1ページ以上のカット&ペーストをやろうとすると遅すぎて使い物にならないとか、段落単位で文章を移動させるのが不得手とか、検索や置き換えが遅すぎてイライラするとか、実に使いにくかったのです。
一方で、エディタを使えば上記の欠点が解消すると同時に、章立てを作って、章や節の単位で見やすくするなどもエディタは得意としていました。いわゆるアウトラインプロセッサとしての機能が優れていたのです。

ところが、今やPCの性能(CPU、メモリーなど)が上がって、ワープロソフトを使っても上に上げたようなことでイライラすることがなくなりました。
しかし、私の場合は未だにエディタを使って、とにかくどんどん入力します。そして、後から字句を修正したり、文章・段落を入れ替えたり、ある言葉を違う言葉にまとめて置き換えたりと、文章の完成までほぼこれ一本ですませます。そして、最後の段階で、必要ならワープロに移して行数の調整やフォントの大きさを修正して、相手に渡します。(少し難しく言うと、テキストファイル(.txt)からワードファイル(.doc)への変更です。)
ブログの場合は、この最後の作業が不要なので、原稿は最後までエディタのみで作成です(ワードファイルは受け付けない)。
慣れてしまうと、フォントの設定や書式の設定などの面倒な作業が不要なので、とにかく早く文章が書けます。

皆さんは文章書くとき、どうしているのでしょう。たぶんワードですよね。

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2008年4月28日 (月)

マインドマップ

最近はまっているツールがマインドマップである。
ここ2-3年、発想を豊かにするツールとして、雑誌やテレビで取り上げられていたので、知っている人も多いと思う。

Mindmap001_2

私もずいぶん前に本を買ったりして、興味はあったのですが、紙と色鉛筆あるいはサインペンを用意して書くのが面倒くさくて、何となくトライもせずに放ってありました。
しかし、最近になって講演のストーリー作りに使ってみて、これは使えると言うことに気がつきました。但し、私の場合は紙ではなく、PC版を使っています。本家のトニー・ブザンさんによれば実際に手を動かすことで脳が活性化されるとのことですが、私はPCでも十分実用的です。

実際にどう使うのかについては、もっと奥深いと思いますが、私は一つにはあるアイデアをふくらませたり、枝分かれしたりするときに使います。KJ法をカードでなく、ツリー上の線でやっていく感じです。また、関連あるトピックスを結びつけたり、かたまりにして見出しをつけたりするのにも便利です。さらに、いくつかのかたまりを入れ替えたり、大小関係を整理すると本の見出しのようなものが出来上がります。
アウトラインプロセッサを立体的にしたような感じです。

たとえば先日、コンサルタントのキャリアについて話をしたときは、以下のようなマインドマップを書きました。実際はもっと細かいものですが、一部記載できないものがあるので、幹の部分だけです。

Mindmap002

そういえば、昔マッキントッシュベースでacta(アクタ)というとても素晴らしいアウトラインプロセッサがあって、原稿を書いたり、講演のアウトラインを作るときに重宝していたのを思い出しました。ウィンドウズになってから、これをしのぐアウトラインプロセッサには出会っていません。結局、機能は不足ですが、いわゆるエディタを使っています。ワープロは最後の最後に形を整えるときにしか使っていません。

次回は、PCで使えるマインドマップについて紹介します。

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2008年3月 6日 (木)

買えるけど、買えないもの

今買いたいと思っているけれど、買えないでいる商品がマックの最新型ノートの「Mac Book Air」だ。

Macbookair Macbookair002
出所:アップルのホームページ

銀色のボディで、宇宙船みたいにクールだ。とにかく格好いい。不思議なのは、実際の重量は1.36kgしかないのに、実際に持つと結構重い。質感があるために重く感じるというのもあると思うが、あまりに薄いので持つ前に軽さを予想すると裏切られるというのが正解なのだろう。

価格は22万円からと、安いわけではないが、もちろん買えない金額ではない。それではなぜ買えないのかというと、買っても使い道がないためた。

何で使い道がないかと言えば、簡単なメールを見るのであれば携帯電話で十分であるし(注)、出張や出先でのプレゼンには重さ1kgで1年前に買ったソニーのVAIOtypeGがある。また、スケジュール管理や住所録には100数十グラムしかない、ソニーのクリエがある。

使い道がないので、買えないでいるMac Book Airだが、誰か私の使い道を教えてください。あるいは大義名分が欲しいと思っています。

そうでないと、大学の研究室の机の上で使うだけなら、MacBookPro(あるいはもっと安いMacBook)の方が、使い道が多く、そちらを買うことになってしまう。

(注)携帯でPCメールが使えるリモートメールというのをご存じですか?
携帯からPCメールのサーバーに直接アクセスするために、長文のメールも添付ファイルもOKです。月300円くらいかかるかも知れませんが、どこにいても携帯でPCメールが見られて、返事もPCからのメールとして出せるので急ぎの時は便利です。

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2008年2月22日 (金)

百度(Baidu)裏技

先日の「人は余っている」に続いて、菅谷義博さんから聞いた話第2弾である。

彼に言わせると、語学なんか出来なくても海外とのビジネスが出来るということであるが、実際韓国のサイトや中国のサイトをどうやってみればよいのか教えてもらった。結論から言うと翻訳ソフトを使えばよいと言うことなのであるが、ここでコツがある。

中国は日本語と相性が悪いので、中国語を日本語に訳すと、使えない文章になってしまう。ところが、英語とは相性が良いので、中国→英語を使うそうである。最低英語は理解できないと使えない技ではあるが、英語さえ読めればこれが一番だそうだ。
逆に韓国語の場合は日本語との相性が良いので、韓国語→日本語、あるいはその逆の翻訳を行えばよいそうだ。知らなかった。

もちろんやってみました。結論:使える。

皆さん、中国でナンバーワンの検索サイトをご存じですか?グーグルでもヤフーでもなく百度(バイドゥと発音します)です。前からそのサイトに載っている私の中国での講演記録や自分の本の評判などが見てみたかったので、それをやってみました。

具体的には自分のことを書いてある中国語のサイト(どうして自分のサイトが見つけられるのかって? 漢字で自分の名前を入れればいいからです。)を、グーグルの翻訳ソフト(Google なので、もちろん無料)にかけてみたところ、ちゃんと読めました。
というか、ほとんど意味が通じる英語になっている。これはすごい。もちろん、正しく訳してあるかどうか、本当のところは中国語素人の私には判断つかないけれど、何が書いてあるかが分かるというのはすごいことだ。
なんかとてもうれしかったです。
菅谷さん、貴重な情報をありがとうございます。

もちろん、本物の翻訳ソフトにかけたら、もっと良い結果が出るのでしょうが、仕事に使うわけではないので、私にはグーグルの無料翻訳ソフトで十分です。
グーグルの翻訳ソフトのアドレスは以下の通り。

http://www.google.com/language_tools
日本語表示のものもあったと記憶していますが、ちょっと見あたらなかったので英語表記のものです。このサイトを使うと、文章を入力しての翻訳も出来ますが、URLを入れてやるとページ全体の翻訳をやってくれます。

全部、只。すごい世の中になったものです。

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2008年2月14日 (木)

発想力

私が頼まれる講演のテーマと言えば、戦略に関するすること、あるいは企業改革のやり方、リーダーシップ論などが多い。どちらかというと対象は企業の経営者だったり、不特定多数の企業のビジネスマンのことが多い。

ところが、それ以外に最近多くなっているのが、中堅幹部や若手社員を鍛えてくれというニーズだ。私は研修屋ではないので、そう簡単には引き受けないのであるが、知り合いや義理のある人から頼まれるとつい引き受けてしまう。結果として、いろいろなタイプの会社で講演あるいはレクチャーをすることが多くなった。そうした講演の場で必ず出る質問が、どうしたらそうした発想法が身につくのかというものだ。あるいは内田さんのやり方を教えてくれというものだ。

私個人は、発想法よりは発想した結果のアイデアなり、視点なりに興味があるのであるが、私の話を聞いた人は、自分がどうしたらそういうことが出来るのかにより興味があることに気がついた。
というのも、多くの人の場合は、戦略を考えることがそんな簡単な話でもなければ、私ほどの経験を積んでいるわけでもない。と言うことで、アイデア出しや飛んでいる発想のために結構苦労しているらしい。

となれば次に書く本は、私の発想した結果や戦略コンセプトをいろいろ書いたりするのではなく、どうしたら優れたものの見方が出来るかのハウツー本なのかも知れないと感じている。

しかし、これは簡単な話ではない。というのも私の発想法やものの見方は、私自身の長年の試行錯誤の結果、身につけたものであり、決して最初から出来上がっていたものでもなければ、万人に使える汎用的なものでもない。あるいは体系的に整理してあって、あるパターンにはこれを当てはめて使っているわけでもない。さらに言ってしまえば、あまり苦労しているという感じはなく、楽しみながら自然と出てくるのである。
したがって、そんな簡単に料理のレシピのように示すことが出来ないのである。

でもその前に本を2冊も仕上げないといけないし、どうしようかな。


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2007年11月22日 (木)

ハンバーガーを待つ3分間の値段

本屋でふと見つけた文庫本「ハンバーガーを待つ3分間の値段」(斎藤由多加著、幻冬舎文庫)が結構おもしろかった。私はゲームをやらないので全く知らなかったが、ゲーム業界では有名人らしい。一時大変にはやったシーマンなどのゲームの生みの親だそうだ。

基本的に「ほぼ日刊イトイ新聞」に載せた記事が中心で構成されているのだが、彼が街の中で見つけた、ちょっと気になることや頭に来たことを題材にしてちょっとユニークな見方やなるほどなというものの見方が満載の本である。また街中にどこでもありそうだが、よく考えるとちょっと変といった写真を豊富に取り入れている。

Hamburger

たとえば、タワーというゲームというコラムでは、「人間が一つの目的を持ったとき、必ずしも『情報量が多いこと』がリアルとはならないようです。-略- どんなに素晴らしいCGをつくったところで、プレイヤーの思考の中で化学変化を起こせないものは、不要なノイズに過ぎないのがゲームです。」
うーん、そうなんだ。航空写真と手書き地図のコラムと合わせ読むとより参考になる。
(情報とはマイナスのエントロピーの話と共通だな。)

あるいは「デジタル情報産業に関わっていた感じるのは、情報とお金の相性の悪さです。-略- 極端すれば情報提供の対価は情報でしかあり得ないのではないか、とすら思えます。』
けだし、名言である。

でも一番すごいのは、前書きにある現象と本質の違いについて述べた以下の文章であろう。
「私たちが目にするものはすべて『現象』ですが、もし『本質』がその反対側にあるとすれば、それを発見するためには、少しあまのじゃくな視点が必要に思えます。」
これって、ビジネスにも全く通用する話で、その業界の常識に浸っているとつい表面だけの理解で終わってしまい、その現象の根底に横たわっている大きなパラダイムシフトを見逃すことがあるということだと思います。

昨日書いた、カンブリア宮殿ドトールコーヒーの話にも通じるでしょう。

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2007年6月 4日 (月)

宅急便と1万円

久しぶりに20の引き出しネタである。「電子マネー」の引き出しに入っている「宅急便と1万円」のネタはどう使うのかと言えば、これはセキュリティーをどこまで国や事業者が整備すべきかという問題を議論するときの材料として使う。

電子マネーや新しい社会システムで、犯罪に使われるのを防ぐためにやや過剰なまでのセキュリティーをかけることでかえって使い勝手が悪くなり、それが理由で普及しないことがよく起きる。たとえば、かつての電子マネー(モンデックスやVISAのスーパーキャッシュなど)なども使い勝手よりは安全性に重点を置きすぎたために普及しなかったのではないかと推察している。。
現在でいえば生体認証の銀行キャッシュカードがいい例で、確かにセキュリティーの度合いが高いかもしれないが、高すぎてかえって不便になってしまっている。たとえば技術的に互換性がないために他行で使えないとか、CVSのATMではほとんど使えないなどの不便さがあり、結果として全く普及していない。

私の持論は、セキュリティーを議論するときには、消費者の問題意識の高さを過小評価すべきでないという論者である。消費者は馬鹿ではない、リスクを自分で判断しているのだ。
たとえば、母親が田舎から都会に出ている子供へ衣料品や食べ物を宅急便で送るときに、1万円くらい忍ばせるのはよくある話である。それでは、母親は宅急便では現金を送ってはいけないことを知らないのであろうか。そんなことはない。逆に言えば万が一荷物がなくなったときに、荷物そのものの損害賠償は請求できるがお金は返してもらえないことを知っているのだ。それなのになぜ宅急便に現金を送るのであろうか?
それは彼らが利便性とリスクを天秤にかけて、それで利便性を取るという判断をしているのである。と言うのも宅急便というのが相当正確な物流手段で、送った物がなくなることは滅多にないということを知っている。かつ仮になくなったとして、1万円ならあきらめがつく。そのために、わざわざ別途銀行送金して5~600円の手数料を払ったり、現金書留という面倒な手段をとらないのである。

1万円送金して、毎回数百円の手数料を払うくらいなら、荷物があるときについでに送ってしまう方が、遙かに安くつくし面倒くさくない。そして間違いもほとんどない。すなわち、自分の頭の中でどれくらいの頻度で問題が生じ、それは自分の許容範囲かどうかを感覚的に計算しているのである。それが証拠に、毎月の生活費を都会で暮らす息子や娘に宅急便で物を送るついでに忍ばせている親の話は聞いたことがない。10万円を超える金額は、万が一なくなったときに許される許容範囲を超えているからである。
したがって、セキュリティ議論をするときに、システムや法制度で100%を目指すのではなく、消費者や利用者の自己責任と言うことも考慮に入れて仕組みを考えた方が、結果的に低コストでなおかつユーザー視点に立った者が出来るため、普及にもつながるというのが私の考え方である。

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2007年5月30日 (水)

ライバルはモールスキン


RHODIAには実は強力なライバルが存在する。モールスキン(MOLESKINE)である。
Rhodia003
こちらはサイズ的にはRHODIAのNO.12をさらに一回り大きくした縦14cm×横9cmである。
私が使っているRHODIAのNO.11に比べると遙かに大きい。知名度で言えばこちらの方が知られているかもしれない。BCGでも今村さんがこのメモ帳を使っている。

ただし、モールスキンは普通のノートと同じ横開きのメモ帳である。そして、原則としては切り取らずにノートとして使う点が、Rhodiaとは大きく違っている。したがって厳密には競争相手ではないかもしれないが、両方持つ人はいないと思うのでRHODIA派とMOLESKINE派に分かれるライバルであることは間違いない。
ただし、実際に使ってみると分かるが場所を構わずメモを取るのには縦開きの方が向いている。新聞記者の取材メモも形式・サイズともこのRHODIANo.11ないしはNo.12に近い。

Moleskine

写真にもあるように、モールスキンを手に持って、メモを取るには少し大きすぎる。一方で、じっくりノートを取るとか、会議の整理をするのにはスペースの広いモールスキンの方が向いている。モールスキンにも5mm方眼紙のタイプがある。

あなたはRHODIA派、それともMOLESKINE派?
私は両方試してみた結果、RHODIAの方が自分の用途には向いていると判断した。良さそうなものは何でも試してみる方なのだ。

ところで、RHODIAはどうしたら手にはいるのかと聞かれたので、お答えする。大きな文房具屋で扱っているところもあるが、面倒がなく確実なのはネット文房具店である。以前にも紹介した、ワキ文具のURLを以下の通りである。

http://www.waki-st.co.jp/

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2007年5月29日 (火)

RHODIAの使い方

どうやって使うのかというと、とにかく常時持ち歩いて、メモしたいと思ったら書き込む。もちろん1ページに1アイテムとする。ミシン目が入っていて、きれいに切り取れるので、用が済んだら切り取って捨てる。あるいはそのまま、伝言などのメモとして人に渡すことも出来る。私の場合は、仕事のアイデア、ブログのネタ、人から聞いておもしろいと思った話、買い物リスト、やることリストなど、何にでも使っている。若い人なら、携帯電話に入力するような短めのメモやノートばかりです。
仕事のミーティングや顧客とのディスカッションのメモとして使っても見たが、これには少し小さすぎるので、こちらは以前同様大型のノートを使っている。

これを使うようになって、電車の中でのメモが楽になった。前は新聞記事などの周辺の空白に記入していたのが、たっぷり書くことが出来るからである。もちろん、これを持っていなかったときや、混んでいてカバンから取り出せないときは、従来同様書けるものであれば、割り箸の袋であろうが、雑誌の裏表紙であろうがどこにでもメモを取る習慣は変えていない。

唯一の欠点は、いくら用事が済んだら捨てると言っても、取っておきたいメモやアイデアもある。そうなると古いメモ帳、しかも櫛の歯が欠けるように微妙に薄くなったメモ帳である、を取っておかなくてはならない。このあたりの使い方は、まだまだ試行錯誤中である。どなたか良い方法がないだろうか?

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2007年5月28日 (月)

RHODIA(ロディア)

今一番気に入っているメモ帳がRHODIAのNo.11である。
写真にあるように、縦型に開いて使う。文字も図も書きやすいように5mmの方眼紙になっている。また、1枚1枚簡単に切り取れる。何が便利かといって、縦10.5cm×横7.4cmととても小型であるために、メモを取る場所を選ばないことである。縦開きのために場所を取らず、かつ左で保持しながら右手で記入することが可能と言うことで、立ったまま使うことが苦にならない。会議中に使うより電車の中や街の中、あるいは対談中、会食中に取り出して使うことが圧倒的に多い。
Rhodia001
RHODIAには種類がいろいろあるが、縦開きのメモ帳だけで何通りもの大きさがあり、一番多きイサイズはA4まで存在する。しかし、左手でホールドして使うとうなると私が使っているNo.11かもう一回り大きいNo.12が限界であろう。
写真左手がNo.12で右手がNo.11である。比較の対象をおいていないお粗末な写真であるが、少し大きさが違うことを感じていただければ十分である。ちなみにNo.12の大きさは縦12cm×横8.5cmである。
Rhodia002_1
カバーを使わずにむき出しに使うのであれば、No.12をお勧めする。一つにはメモ帳としては書き込むペースが十二分あるということと、人の手にちょうどすっぽり収まる大きさであるためだ。ではなぜ私がNo.12を使っていないかと言えば、ちょっと気取って革製のケースに入れているからだ。No.12を革製のケースに入れると、使うときに手に少し余ってしまうのである。
ということで、男性の場合はむき出しで使うのならNo.12、ケースに入れて使うのならNo.11がお勧めである。女性の場合はむき出しで使うとしてもNo.12は少し大きすぎるかもしれない。

使い勝手が良いだけでなく、結構かっこいいので、見せるとほとんどの人が興味を示す。もう既に購入して使い始めている人も多い。明日は使い方を紹介しよう。

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2007年4月13日 (金)

恐竜と隕石の話

ゼミ生の朝川君のリクエストに応えて、20の引き出しの「恐竜の絶滅は隕石衝突」を紹介しよう。これは以前にも取り上げたジョエル・バーカーの「パラダイムの魔力」の中で紹介されている。恐竜が地球に衝突した巨大隕石のせいで絶滅したというのは今日では定説になっているが、それ以前には恐竜は地球の環境変化に適応できなくなって徐々に絶滅したと信じられていた。
そうした中で、従来の常識に全く反する恐竜隕石絶滅説を提唱したのは、生物学者でも考古学者でもないノーベル物理学者のルイス・アルヴァレズだったそうである。彼は、恐竜が絶滅した時代の地層の中から、奇妙なイリジウム層を発見し、そこから恐竜の絶滅は地球に巨大隕石が衝突したときに起きたという仮説を立てた。しかし、従来の説を信じ切った、すなわち従来のパラダイムにとらわれた専門家たちはついにアルヴァレスの説を受け入れることなく、彼に名を成さしめてしまったという話である。
ここから学べる教訓は専門家であればあるほど自分たちの持っている既存の知識や常識にとらわれて、新しい考え方を受け入れるのが難しい。とりわけ新しい説も提唱するのが門外漢の場合には、既存のエスタブリッシュメントは拒絶反応を起こす可能性が高い。
企業が新しい考え方に接した場合や、競争相手がユニークな打ち手を打ってきた場合には気をつけるべき態度である。

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2007年4月 7日 (土)

柔らかなリーダーシップ(続き)

昨日紹介した柔らかなリーダーシップがなぜ良いのかと言えば、
①リーダーがすべて決めるのではなく、各自の自発性を尊重すると言うことは、すなわち一人一人に考えさせることになる。逆に言えば、現場や顧客接点で何か問題が生じたときや判断が必要なときに、現場が自分で考えて判断し、それがまた会社の方向性にそったものになっている可能性が高い。要するに反射神経(脊髄反射)で勝負できる。オペレーション仕事でマニュアル判断でよい場合別として、是々非々の判断が必要なときに全部本社、トップまで上がる企業に比べれば格段に変化対応スピードが速いだろう。あるいは顧客の満足度を高くできるとも言える。
②環境変化に対して強い
昨日も述べたように鋼の強さではなく、葦のようなものであるために強い風をかわすすべを知っており、ポキッと折れる心配がない。多少の逆風はやり過ごしたり、予想外の方向からの変化に対しても、柔軟に考えることが出来るリーダーである。
③後継者が育てやすい
カリスマ型の経営者をいだいたところは、その後の経営がうまく行かないことが多い。一つには前任者が偉大すぎて、後継者のなり手が見つからない。あるいは見つかったとしても、前の経営者と同じことをやろうとしてもうまくいかない。違うことをやっても以前のやり方が残像効果で残っており、うまく変われないなどの問題が生じる。
一方で、柔らかなリーダーシップの場合は、普通の人でも自分でも出来そうだと思い、なり手は比較的多く見つかる。あるいは、普通の経営者が経営しても大丈夫なような仕組みを作ることが可能である。ただし、柔らかなリーダーシップには柔らかなリーダーシップの難しさがあるので、誰が後継者になっても同じことが出来るとは限らない。

一方で、デメリットとしては、
①社員を強引にリードするのではなく、自発的に動き出すよう仕向けるのであるから、うまく回り出すまでにとても時間がかかる。
②ある程度の能力があり、自分で仕事を切り開いていこうという人間が少ないと、なかなかうまくいかない。そういう企業では、つべこべ言わずに俺の言うとおり働けの方がうまくいく場合がある。別の言い方をすれば、自律心のない社員が多いと成り立たないとも言える。

皆さんの意見を是非お聞かせください。

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2007年4月 5日 (木)

柔らかなリーダーシップ

20の引き出しのフォルダ解説のリクエストシリーズで、今回は「柔らかなリーダーシップ」である。これはまず、私の造語である。

通常、優れたリーダーシップといえば、クリアなビジョンを持ち、強力な力で組織を引っ張っていくカリスマ型の豪腕なイメージが強いと思います。これをカリスマ型リーダーまたは鋼のリーダーシップと呼びます。
例えば、日産自動車のカルロス・ゴーン、トヨタ自動車の奥田碩(前経団連会長)さん、GEの前会長ジャック・ウェルチなどマスコミに多く登場する経営者はほとんどがこのタイプです。
もちろん、企業存亡の危機にはこうした危機脱却のためのカリスマ型リーダーの必要性は否定しないが、私はあえてカリスマ型リーダーに異を唱えている。というのも、カリスマ型の経営者というのは、在職中は良いがその後に反動が来たり、大きな環境変化があったときの対応に問題があるような気がする。強引なリーダーシップで企業を大きく舵取りした結果、そう簡単には反対側に旋回出来ないのである。あるいは強いリーダーシップほど、ぽっきり折れてしまう可能性が高いと見ている。

代わりに、カリスマ型リーダーシップでないリーダーシップを「柔らかなリーダーシップ」と呼んでいる。

今日のように、環境変化の大きさとスピードが激しく、先が読めない時代には、カリスマ型の強引なリーダーシップより、実は風にそよぐ葦のような柔軟でかつ倒れそうで倒れないリーダーシップスタイルが求められていると思っている。
要するに、自分でがんがん主張し、強引に組織を引っ張っていくのではなく、人の話はよく聞くし、人にやらされ感を与えない。しかし、自分の信念はしっかり持っていてなかなかあきらめない。土俵際で踏ん張る貴乃花(先代)のようなリーダーである。そして、結局自分のやりたいことを実現してしまう。別の言い方をすれば、「お釈迦様の掌型」で人をリードするタイプとも言える。
こういうタイプのリーダーは目立たないし、マスコミ受けもしない(記事になりにくいということ)あるいはマスコミを避けているので世間に出てこないが結構いる。企業で言えば、エーザイ、一部の総合商社、リクルート、ユニ・チャーム、長島・大野・常松法律事務所などトップが前面に出てこなくても、組織に活力があり、業績が良い企業はその可能性が高いと思う。

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2007年4月 2日 (月)

20の引き出しのネタのため方

20の引き出しの中身や使い方を紹介してきたが、ここらで内田流ネタのため方を紹介しよう。ネタを貯めると言ってもあまりしっかりと作ってしまうと覚えたりしなければならず、こちらが使うと言うよりファイルに使われることになりかねない。そこで私の考えは、思い出せるものは使えばよいし、思い出せないものは使わなければよいまたはもともと使えないネタだったのだ思うことにしている。

具体的な方法は、下記にあげてあるように様々なソースからネタを拾い上げる。もちろんその場ですぐ使えるネタが手に入る場合もあれば、しばらく寝かしておくと熟成されてネタに昇格するものもある。あるいはいくつかの話を組み合わせてネタに仕上げることもある。

  • 新聞、雑誌
    • 切り抜く、破く 内田式透明袋ファイルへ
    • テーマ設定済みの場合
    • 何となく引っかかった場合
    • 線を引く、付箋を付ける、端を折る、書き込む
  • 人との会話、インタビュー
    • 必要に応じて、OKをもらう(外部で話して良いか)
  • 講  演
    • 例)サムソンの副会長から聞いた中途入社のはなし
  • 見た話
    • 企業を訪問して、現場を見たときの話
    • 街を歩いていて見聞きしたこと


新聞、雑誌、本のメモ術の所(「細身の優れもの」参照)でも紹介したが、私は線を引いたり、切り抜いたものをあとできちんとファイルしたり、デジタル化することはしない。面倒くさい上に、後で引っ張り出すのが大変だからだ。それより、これはおもしろい、役に立つと思ったら頭の中にマークするのである。街中を歩いていて気になる店があったら、そのとき軽く今度来てみようと思うのと全く同じ感覚である。それっきり忘れてしまうが、次にその当たりに来たときに思い出すこともあれば、あるいはイタリアンを食べたいと思ったときにふと思い出したりするというのと同じである。

 
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2007年3月30日 (金)

キャプテンの唇

20の引き出しの一つ「リーダーシップ」に入っているフォルダで「キャプテンの唇」というのにリクエストがありましたのでお答えします。
キャプテンの唇というのは、本の題名は忘れてしまったのですが、アメリカのコンピュータメーカーのデータゼネラルという会社を創業した社長の伝記に出ていた話をヒントに私がつくった話です。ちなみにデータゼネラルというのは、20年くらい前にはやったミニコンを作っていた会社で、当時はミニコン・ナンバーワン企業のDEC(IBMをしのぐエクセレントカンパニーとしてもてはやされていた会社です)を追いかけている大変元気な会社でした。今はどちらの会社も買収されてなくっています。

さて、本題です。リーダーシップの大事な要素の一つに部下を育てることがありますが、そのためには、部下に大事な仕事を任せて、経験させ、痛い目に遭わせるくらいで始めて本当の力がつくという考えがあります。この話をたとえ話にして、分かりやすくしたのが、「キャプテンの唇」です。と自分は思っています。

具体的には船長が航海士を育てるときに、本当に優れた船長というのは、平穏な大海原ではなく、危ない岩礁がたくさんあるような海であえて若い航海士に舵を任せるそうです。そして、実際に任せたらどんなに危ない操船をしようともぎりぎりまで彼に任せ、どうしても口出しをしたくなったら、実際に声を出す代わりに唇から血がにじみ出るくらい自分の唇をかみしめてがまんせよと言っています。もちろん、下手をすれば難破してしまうわけですから、最後の最後には自分で取って代わる必要もあるわけです。育てるために痛い目にあるまで任せて学習させることと、実際に船の安全を確保しないといけないこととのバランスをどこで取るかは、きわめて難しい問題です。でもこれが、下を育てるだけでなく、リーダーも育てることになると思います。

自分の経験でも、若い人あるいは次の人に任せたつもりが、結局気になって気になって、つい「ああしろ、こうしろ」、あるいは結局ここから先は自分に任せろという経営者がたくさんいます。これでは人は育ちません。でも任せた若い人が間違えると会社が危機に瀕します。次世代の経営者、あるいは自分の後任を育てるにはどうしたらよいかという議論のときにこの話を使います。

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2007年3月26日 (月)

当たらないジャブは効果が分からない

少し前の20の引き出しの使い方のところで、「券売機より精算機」の話をしたが、ビジネスはやってみないと分からない部分があるというネタで同様な事例としては、「携帯を家で使う子供たち」の話がある。
携帯電話が出始めた頃は、携帯電話は出先や移動中に使うもので、家では固定電話を使うというのが常識であった。もちろん料金の問題もあるが、頭の中の優先順位がそうなっていた(先入観)。ところが子供たちはそんな使い方をしなかった。家でも友達と話すのに携帯電話を使うし、パソコンの電源が入っていて無料のe-mailが使えるのにわざわざ有料の携帯メールを使う。私などは不思議で仕方なかったが、今や大人も同様の使い方である。
また、ゲーム機というのは子供の機械、あるいは若者のものという常識をぶちこわしたのは任天堂のDSライトである。これも頭を良くするソフトの影響と思われるが、大の大人が電車の中でいすに座り、吊革につかまりゲーム機を操作しているのを見て奇異だと感じる私はたぶん時代遅れなのでしょう。

3月25日付の「峠の豚」に対する名無しさんのコメントにもありましたが、これらのネタは使ってなんぼです。私も見つけたネタや思いついたネタはなるべく早い時期に一度は使ってみます。なぜかと言えば
1)そうしないと忘れてしまう
2)実際にどれくらい使えるかの効果測定
3)改良
の3つがあります。

一番目は説明不要と思いますが、二番目はいくら自分でおもしろい話・説得力のある話と思ってみても相手に通じないと意味がありません。そのために使ってみるのです。それによって思わぬ効果がある場合もあれば、きょとんとされて意図が通じない場合もあります。もちろん相手にもよると思いますので、2~3度試してみることもありますし、一度でお蔵入りする場合もあります。そうやって生き残ったネタがフォルダにファイルされるのです。もちろん、すべてバーチャルで行ってますので、ファイルされるまではどこにおいてあるのかなんて聞かれても答えられません。正確に言えばテンポラリーファイルになっているのだと思いますが、自分の頭の中では最初から同じフォルダです。
私が若いコンサルタントに言っている話で、「ジャブは当たらなければ効果が測定できない」というのがあります。ここでジャブというのはボクシングの弱いパンチのことですが、いくら繰り出しても相手にかすりもしなければ、それがどれくらい威力があるか見当がつきません。こちらが威力があると思っても、相手は蚊が留まったくらいにしか感じない場合もあれば、思わぬ威力で相手が倒れてしまう場合もある。それを打つ前からああだこうだ、くよくよ考えるより、相手にぶつけてみろ。それで痛い目にあって始めて、次からどれくらいの手加減で打てばよいか分かるよと言っているのと同じことです。
三番目は、もちろん使ってみると、もう少しここは丁寧に説明した方がよいとか、ここは表現を変えようとか、あるいはこういう場面ではこのネタよりこっちのネタの方が説得力があるとか考えるわけです。


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2007年3月25日 (日)

峠の豚

20の引き出しのフォルダの内、リクエストが3つありました。「峠の豚」「キャプテンの唇」「柔らかなリーダーシップ」です。
今日は、「峠の豚」を紹介しましょう。これはジョエル・バーカーの「パラダイムの魔力」という本の最後に出てくる逸話です。ある男の人が自慢の愛車ポルシェでいつもの峠道を気持ちよく上りながらドライブしていると、見通しのきかないカーブで反対側から女の人の運転する車が蛇行しながら降りてきて、今にも自分の車にぶつかりそうになった。すれ違いざまに女の人は「ブタ」と大声で叫んだので、こちらも頭に来て「ブス」とののしり返した。少しはすっーとしてカーブを曲がったらそこにいたブタにぶつかったいう話です。男の人はへたくそな女の人にののしられたとばかり思い、向こうが悪いのに何でそんなことを言われないといけないのかと思い、ブタとののしられたのでルールに従いブスとやり返したわけです。しかし、実際には女の人は自分が危ない目に遭いながらも、相手に教えてあげようと思い、親切で「ブタ」といってくれたわけです。これは自分の思いこみや常識で対応すると、思わぬ落とし穴がありますよ。あるいは自分があるパラダイム(ルールのようなもの)に囚われていると、なかなか新しいパラダイムが理解できませんよといった教訓を話すときに使います。

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2007年3月24日 (土)

フォルダのタイトル

リクエストにお答えして

20の引き出しに関して、質問とリクエストがありましたので、お答えしていきます。
まず、フォルダ名がユニークなのは、覚えやすくするためかという質問がありましたが、イエスでもありノーでもあります。

イエスの理由は、以前にも言ったように、20の引き出しは頭の中の仮想の引き出しであり、実物があるわけではない。また、書いたものなり、デジタル情報なりが取ってあるわけでもない。そうなると記憶だけが頼りと言うことになる。しかし、これもいつもきちんと覚える努力をしていると、とても疲れてしまって、いざというときに使えない。そこで必要なときに何となく思い出すために語呂合わせ的な名前をつけて覚えやすくするのである。歴史の年号を「良い国(1192)作ろう鎌倉幕府」と覚えるのとかなり似ているかもしれない。ただし、単なる語呂合わせではなく、必ず中身に関連したものにしておく。
一方で、覚えやすさだけではないという理由は、誰かにこの話をするとき、唐突に話すより、何々の話をしますと言ってから話し始めた方が効果的なことが多いからです。そのときに、相手がなんだかおもしろそうだなと思ってくれることが大事なために、結構しゃれた名前をつけるのです。

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2007年3月22日 (木)

20の引き出しの使い方

今日は20の引き出しの使い方の話である。20の引き出しはいつ、何のために使うのだろう?
一つにはコンサルタントとしてお客さんと話をしているときに、相手を印象づけたり、あるいは関連するテーマに関する自分の考えを述べるために使う。
もう一つは、こうしたネタを大勢でディスカッションする際に、相手の質問に答える時や自分たちのの理論を裏付けるために、頭の中から引っ張り出してきて使う。
要するに1対1のディスカッションか、あるいはミーティングの最中に使うことが多い。
こうした話は相手の注意を引きつけるときにも有効であるが、自分の言いたいことを補強するときに、実際の事例を紹介するのはきわめてパワフルな説得材料となる。アナロジー(類似事例)の活用である。
もちろん私の場合は、講演のネタや書籍の材料としても使っている。一粒で何度もおいしいのである(このひねりはグリコを知らない、若い人には通じないかも)。

たとえば前々回に紹介した「電子マネー」の引き出しに入っている「券売機より精算機」というネタは、JR東日本から聞いた話である。Suica(乗車券や定期券として使用できる電子マネー)を導入した当初はお客さんが、残額が少なくなってくると、駅の改札口の前に置いてある券売機で事前にチャージするだろうと考えたそうだ。ところが実際にSuicaが導入されてから分かったことは、お客さんはたとえ残高が少なくなっていても乗る駅ではチャージせずに、降りる駅で精算機のところでチャージするケースが圧倒的に多いことが分かったそうである。これも考えてみれば、乗車する区間の運賃がいくらかを知らずに乗れるのがこの手の電子乗車券のメリットだとすれば、まずは乗ってしまうと言うのは自然な行為である。次に足りないかどうかに気にせず降りた駅の改札口を通ろうとして「ブー」っとならしてしまう人と、ぼちぼち足りないかもしれないから改札口を通る前にチャージしておこうという人に別れる。いずれの場合も改札口の外にある券売機ではなく、改札口より中にある精算機を使うことになる。ということで、急遽駅構内のSuicaをチャージできる精算機を増やすことにしたそうである。最近JRの駅から券売機が減っていることに気がついた人はいるだろうか?

これなどは、電子マネーのような新しいことをやろうとした場合、最初から完璧にすべてを準備しておくことは難しいので、まず実行してみて、それから軌道修正していくという考えがビジネスにおいては大事であるといった使い方をする。一言で言えば、物事はやってみないと分からないことがある。まずやってみて、そこから学ぶ姿勢が大事ということになる。これをそのままの文章で言っても迫力もなければ、説得力にも欠けるので逸話を使うのである。

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2007年3月20日 (火)

引き出しの中身

昨日は引き出しの大見出しと中身の一例を紹介したが、今日はさらに詳しく引き出しの中を紹介しよう。

例えば「パラダイムシフト」と「リーダーシップ」の引き出しに入ってるフォルダ名は以下のようなものである。

引き出しの中身例
フォルダの名前(ネタ)

パラダイムシフト

  • ピークを過ぎた国日本
  • キリンビール
  • シャープの液晶テレビ
  • NOVA 対 ベルリッツ
  • 1日に何回冷蔵庫開けますか
  • オークネットのLDinパイオニア
  • ガリバーのビジネスモデル
  • 恐竜の絶滅は隕石衝突
  • 海底のバドワイザー
  • 電話交換機の発明者
  • エアバッグの発明者
  • チェスの名人
  • 峠の豚


リーダーシップ

  • クラウゼヴィッツ(3つの要件)
  • オフト監督の牛
  • 阪急百貨店椙岡社長
  • トステムの在庫
  • NYのスターバックス
  • 柔らかなリーダーシップ
  • ゴーンの社内コミュニケーション
  • 優れたリーダーの分析(HBR)
  • 社長の時間の使い方
  • チャンピオンとゴッドファーザー
  • キャプテンの唇
  • 福原さんの北海道


こちらもパワーポイント形式のファイルも用意しておきます。

「hikidashi2.ppt」をダウンロード

たとえば、この中で「一日に何回冷蔵庫を開けますか」というネタは、若い人を調査すると1週間にCVSに20回行くという人が結構いる。これは1日3回もCVSに行くという話である。そうなると自分で冷蔵庫滅多に開けない中高年男性が冷蔵庫から自分でものを取り出す回数よりよほど多い。こうした中高生にとっては、冷蔵庫に品物を貯めておくという感覚がない。それより、欲しいものは欲しいときにCVSで買えばいいと言う発想である。冷蔵庫だと当たり前であるが在庫が限られてしまうし、へたをすると買ったものが無駄になってしまう。それより自分の欲望をジャストインタイムで利用できるCVSの方がよほど便利な冷蔵庫になるという訳です。
誰です、俺は冷蔵庫にいつも冷えたビールが入っていないと我慢できないと言っているのは?私もその派ですが、こうした人間にはなかなか若者向けサービスを考えるのは難しいかもしれませんね。といった風に使います。

もし表の中で、このネタは教えて欲しいというのがあれば、喜んで紹介するのでリクエストください。ただし一つの引き出しにつき2-3個はパブリックスペースでは話せないネタがあるので悪しからず。

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2007年3月19日 (月)

20の引き出しにはどんな見出しがついているのか

先日も伝えたように20の引き出しはバーチャルであるから、実際に存在するわけでもないし、見出しが張ってあるわけでもない。あくまでもバーチャルである、ということは常に変化すると言うことでもあり、その時々の私の興味のあり方で、引き出しのタイトルすなわちネタのくくり方が変わってくる。

ここでは、最近の例を紹介しておく。くどいようであるが、実際には存在しないバーチャルな見出しを無理矢理こんなものかなと切り出したものである。(脳内知の形式知化とでも呼ぶべきか)

20の引き出し
最近の見出し(大テーマ)

  • 仮説思考
  • 論点思考
  • 右脳発想
  • ビジネスモデル
  • パラダイムシフト
  • 異業種格闘技
  • リーダーシップ
  • 経営者育成
  • 創造性
  • マーケティング
  • 電子マネー
  • Web 2.0
  • コミュニティ(CtoC)
  • 企業再生
  • ベンチャービジネス
  • BRICs(特に中国、インド)
  • サッカー
  • 通信販売
  • ピークを過ぎた国日本

参考までに上の表をパワーポイントにしたものが下のファイルです。

「hikidashi.ppt」をダウンロード 

さらにそれぞれの引き出しの中にどんなフォルダ(ネタ)が入っているかは次のような感じである。
例えば電子マネーという引き出しの中には、「スイカのタッチアンドゴーの裏話」、「券売機より精算機」、「宅急便と1万円」、「マイレージは悪魔の囁き」、「フェリカの漁夫の利」などのフォルダーが入っており、顧客との話の中で披露しながら、より深い議論へ入っていく。
大見出しに相当する「引き出し」の方は相当意識して、このテーマについて情報収集しようとか、こういう引き出しを作ろうと意識するが、フォルダの方はまずネタありき、すなわちおもしろい話を先にマークしてそれからこれは何に使えるか、すなわちどの引き出しにはいるかを考える。時にはどの引き出しにも入りそうもないネタもあれば、「オフトの牛」のように複数の引き出しに入るネタもある。

お詫び:昨日の嶋口先生に対するコメントで私淑としたのは間違いでした。私淑とは直接教えを受けたことのない人に使う言葉で、直接教えを受けた人には親炙(しんしゃ)という言葉を使うそうです(広辞苑より)。教えていただいた、大聖さん、ありがとうございました。いや、日本語を知らないことがばれてしまいました。

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2007年3月16日 (金)

20の引き出し

私のとっておきの情報活用術を紹介しよう。『20の引き出し』である。過去20年近くやっている方法で、とても役に立っている秘蔵中の秘蔵のノウハウであると本人は信じている。
ただし、お断りしておくと、いくら人に話してもあまり受けない。理由は分からないが、そんなことが出来るのが不思議でとても無理と思うのか、やっても役に立ちそうにないと思われるのかのどちらかであろう。
でも自分ではこれが一番と思っているの紹介する。20の引き出しとは、頭の中の仮想の引き出し(キャビネット)のことである。この引き出しの中にはさらに1つにつき20くらいのフォルダ(ファイル)が入っている。ということで、計算すると20×20=400くらいのファイルが頭の中に収納されている。

一つ一つのファイルの例をあげよう。たとえば「オフトの牛」というフォルダがある。これは「リーダーシップ」という引き出しの中に入っているネタである。どんなネタかというと、ハンス・オフトというサッカーの元日本代表監督の書いた日本サッカーの挑戦という本の中に、こういうくだりがある。リーダーにとって大事な能力に先見性がある。ただし、これは勘ではない。経験に基づいた科学であるといっている。
そしてその具体例として、向こうから牛の行列がやってきたときに、その顔だけ見て、その牛のしっぽがどんな形をしているのかを当てるのが先見性だといっている。牛が通りすぎた後で現物のしっぽを見て言うのは、誰でも出来る。リーダーはそれではダメだ。顔の形の特徴を見ながら、顔の形としっぽの形の因果関係を見つけ出すのが、先見性だ。もちろん最初は当たらない、しかし何度も繰り返す内に分かるようになると主張している。オフトの主張によれば、リーダーの先見性は観察と検証によって学習できるとしているが、全く同感である。

このネタはどこで使うかと言えば、経営者とリーダーの資質について話をするときや、先行き不透明な時代に必要な先見性をどう身につけるか、「先見性は先天的なものか後天的にも身につくか」、「勘か科学」かなどを議論するときに引っ張り出して使う。

しかし、この話は同時に仮説思考そのものでもある。故に同じ話が「仮説思考」の引き出しにも入っている。こちらでは仮説思考をどうやって身につけるか、あるいは仮説構築能力は先天的なものかどうかの議論で使用する。
これがバーチャルなファイリングの良いところである。ネタは一つでも、いくつもの引き出しに使えることがある。

とりあえず、今日はここまで。

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2007年2月27日 (火)

情報の達人

昨日発売になった、ビジネス誌のプレジデント最新号(2007.3.19号)の特集「情報の達人」で私のことが取り上げられました。

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最近、情報活用方法や考え方についての取材を受けることが多いのですが、私の主張は一貫してアナログ情報の重要性を説くものです。詳細はプレジデント誌の記事を読んでもらうとして、インターネットなどで簡単に情報検索できる時代だからこそ、自分だけにしか手に入らない情報を入手・活用する必要があり、そのためにはデジタルではダメでアナログが重要だというものです。
なぜなら、デジタルで検索すれば誰もが同じ情報を入手し、さらにエクセルやパワーポイントで加工すれば、見かけは異なっても内容的にほとんど変わりのないレポートが出来上がってしまいます。だからこそ、どこかの段階にアナログの思考や作業を入れて自分のオリジナリティを出す必要があると思うのです。

ただしアナログで収集したものをすべて整理したり、ファイルしたり、さらにデジタル化するという作業は労力の割にリターンが少ないのでお勧めしません。私のやり方は集めた情報はとりあえず放置して、熟成を待つというやり方です。

具体的なやり方は後日紹介したいと思いますが、私は20の引き出しというバーチャルなやり方と袋ファイルという原始的なファイリングのやり方の併用でカバーしています。

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2007年2月12日 (月)

細身の優れもの

細身といっても、身体のことではなくペンのことです。
私は常日頃、単行本でも新聞でも雑誌でもすぐメモを取ります。特に電車の中が私の書斎みたいなものですから、スーツの内ポケットから取り出して、簡単にいろいろな色でメモが取れるペンを必要としています。
現在一番愛用しているのがドイツのステッドラー(STAEDTLER)の4色ペンです。オリジナルは黒ボールペン、0.5mmのシャープペン、オレンジの蛍光ペン、そして電子手帳用のペン(スタイラスといいます、先っぽの白いプラスチックのペンです)でしたが、電子手帳用のペンは不要なので、その分を赤ボールペンに替えて使用しています。
何が良いかといって、とにかく細いのです。それにも拘わらず4本分のペンの機能をきちんと果たす優れものです。どれくらい細いかを分かって頂きたいために通常使っている単色の黒ボールペンや鉛筆と一緒に写真を撮りましたが、分かって頂けるでしょうか?中央で銀色に光っているペンです。

Staedtler_2  

これは自動車のBMWのディーラーから記念品としてもらったもので、残念ながら現在同じものは市販されていないようです。少し太めのようですが、同様の機能のものは下記のステッドラー社のホームページで見ることが出来ます。
http://www.staedtler.co.jp/products/01_writing/09-multiwriting/index.html

どんな風に使うかというと、気に入った文章で後で参考にしたい文章、あるいは使うかどうか分からないが心に残った文章(といってもせいぜい1-2行の短い文章です)を、後で見返したときに分かるように赤ボールペンかオレンジの蛍光ペンで印をつけておきます。
茂木健一郎さんの新書「「脳」整理法」を読んだときにメモしたページの写真を載せておきます。

Memoonbook_3

ただし、これをパソコンに打ち込んだり、コピーを取ったりすると言うような面倒なことはしません。決して長続きしないからです。それでは忘れてしまって、後から思い出せないのではと心配するかも知れませんが、人間、正確には覚えていなくても誰の本あるいはどのタイトルの本かくらいは覚えているものです。そこで、その本をぱらぱらとめくると印をつけたページが見つかり、必要な文章を探すことが出来るのです。
また、シャープペンや黒ボールペンは思いついたことを本のカバーの内表紙や新聞の周辺部の隙間にメモを取るときに使います。もちろん余裕があるときはメモ帳やノートを取り出すのですが、満員電車ではそうした余裕もないために、読んでいる本や新聞にメモを取るのです。

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