2015年4月15日 (水)

ニトリの社長

現在掲載中の私の履歴書は、家具のニトリの似鳥昭雄社長だ。
これが下手な小説よりはるかに面白い。
本当の話なのかと驚くと同時に、あんなに成功した人がここまで失敗談や自分がダメ男だということを赤裸々に語るかという驚き。

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2013年12月16日 (月)

全日本製造業コマ大戦

昨日嘉悦大学の創立110周年の記念イベントがあり、講演してきました。そこで私の後に講演したミナロ社長の緑川賢司さんという人が面白いイベントをやっていることを紹介してくれました。

元々木型の町工場に勤めていたが、そこが倒産したために自ら起業し、最初3社だった顧客が今では3000社だそうです。その話も面白かったのですが、一番印象に残ったのは日本の製造業復活のためにやっている活動「全日本製造業コマ大戦」です。
中小企業復権のためのイベントとしてこの活動をやっているのですが、私が語るより、このサイトを見てもらうとおもしろさが分かります。


第2回コマ大戦で優勝した岐阜県の中小企業有限会社シオンのコマ大戦日記(?)です。

第2回全日本製造業コマ大戦

これは下手な小説より面白いです。

ちなみに緑川さんの本業の方は、こちらのサイトをどうぞ。これも遊び心満載です。
http://minaro.cocolog-nifty.com/
http://www.minaro.com/model.html

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2012年6月21日 (木)

早稲田会議報告

先月行われた第3回早稲田会議からの提言が昨日の日経新聞に掲載されました。
Wasedakaigi2012

今年は過去最高の13名のCEOの方と5名の有識者(早稲田大学教員を含む)に参加いただき、2日間にわたり活発な議論が交わされました。
東芝の西田会長、武田薬品の長谷川社長をはじめとする日本を代表される経営者ばかりであり、自社のことよりは日本の将来あるいは若者の未来を心配しての、批判あり、提言あり、時には自省ありの内容の濃い会議となりました。今年はとりわけ、国や政治に一言ありが多かった気がします。

参加いただいた経営者の方にお礼すると同時に、こうした試みが少しでも日本を良くすることにつながればと思っております。
詳細について興味ある方は6月20日付の日経新聞朝刊をご覧ください。

あるいは下記の早稲田会議のホームページでも過去の分も含めて内容を見ることが出来ます。
http://www.quonb.jp/waseda_meeting/

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2012年2月11日 (土)

湯崎英彦

今週の日経ビジネスはSNSに関する特集が表紙を飾っているが、中を見るともうひとつ大きな特集があるのが分かる。
『広島県庁の星、官僚を超える』という派手なタイトルの特集だ。
広島県知事、湯崎英彦さんを取り上げている。橋下さんのような派手さはないが、官僚を上手に活用して、県行政の改革をしているという話だ。

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私も縁があって、広島県の経済財政委員をやっているので、特集の中に登場する。記事にもあるように、派手さもなければ人目を引くパフォーマンスはやるわけではない。しかし、実にしぶとく改革を実行していく。
もちろん、彼のやり方が気に入らない職員もいるに違いない。しかし、彼を信じて広島を変えていこうというメンツがいることも事実だ。さらに民間にも彼のシンパは多く、そうした人たちが県庁入りしたり、外野から応援したりしている。

私は10年以上前から、湯崎さんを知っているのであるが、真面目な男である。もうちょっと、気楽にやったり、パフォーマンスしたりしたらいいのになと思うところもあるが、何事も真面目に取り組むのが彼の真骨頂。だから、育児休暇も取る。そしてイクメン知事と呼ばれて話題にもなれば、足も引っ張られもする。
私自身も、是非成功してもらいたいと思って応援している。
2期8年知事をやったら、かなりの成果を上げるのではないかと信じている。

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2011年9月 1日 (木)

クロネコヤマトのDNA

ビジネススクール前期に実施したリーダーシップの講義。最終回のゲストスピーカーはヤマトホールディングス株式会社の木川眞社長でした。

Kigawa


みずほ銀行役員からクロネコヤマトの経営者に転身した異色の人物。古いつきあいですが、誰からもすかれるナイスガイです。
銀行からヤマト運輸に移ってまだ6-7年だと思うのですが、すっかりヤマトマンになっていて、まるで何十年もヤマト運輸にいたかのように会社に愛情を持っている様子が伝わる話し方をします。

講演の中で、彼がヤマト運輸の社長時代に作成した10分程度のドライバーの研修ビデオを流してくれますが、何度見ても泣ける話で受講生もしーんと見入っていました。

彼の人柄には糸井重里氏も惚れ込んだようで、現在彼の発行しているほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)特別編でクロネコヤマトのDNAというタイトルで木川さんと糸井さんとの対談連載中です。なんと12回連続ですので、是非ご覧下さい。今日が最終回ですが、過去の分も含めて全てみることが出来ます。
http://www.1101.com/yamato/index.html

私もヤマトの経営哲学にほだされて、ヤマト福祉財団の東日本大震災復興支援選考委員会の委員を引き受けています。百数十億円の寄付金の行き先を決める大役です。

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2011年8月30日 (火)

恩師の最終講義@早稲田

私の学問上の恩師が慶応ビジネススクール時代の嶋口充輝先生であることはいろいろなところで伝えてきたが、その嶋口先生には私が早稲田のビジネススクール(WBS)に移ってからもお世話になりっぱなしであった。
特に私のモジュール(市場競争戦略)では開設当初より一番のメイン科目でもある「市場競争戦略」を客員教授として教えていただいた。この科目は私が慶応ビジネススクール(KBS)時代にも教わったことがある伝統ある科目であるが、WBSでも大変な人気科目で、教室の定員の関係から講義を受けるのが抽選になることもあるほどである。

講義風景
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今年度も教室一杯になってしまい、受講は抽選でした

私が何よりもすごいと思うのは、受講した生徒から嶋口先生の講義は一種の芸術品だと感嘆の言葉が上がることであり、当然ながら学生からの講義評価もダントツに高い。教え方に自信のある私でも脱帽である。

早稲田での客員の定年を近々迎えられることもあり、残念ながら今年の講義が早稲田では最後の講義となってしまった。そこで、特別にお願いして先生の講義を傍聴させていただいた。確かに学生が芸術品だというのが分かる、実にきれいに収まる素晴らしい講義でした。

最終回の講義には学生から花束贈呈があり、ご満悦顔の先生
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私は学生から花束なんぞもらったことはないな。
これも嶋口先生の人柄かと僻む(笑)

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競争戦略モジュール(内田ゼミのこと)の学生と一緒に。
私も加えてもらいました。


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最後の受講生一同と記念写真。

それにしても、謙遜しながら学生のいい加減な発言にズバズバと切り込んでいくアプローチ、それでいながら自分が学生に伝えたいことはきれいに整理して板書した上で腹に落としていく点など、真似できないなと思いました。本当に偉ぶったところがない、尊敬できる師です。

私などは足下にも及びませんが、いろいろ学ばせていただくことの多い講義でした。ありがとうございました。

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2011年8月 9日 (火)

南三陸町長

先日機会があって、宮城県南三陸町の佐藤仁町長を訪問しました。ご承知のように南三陸町は今回の大震災で壊滅的な打撃を受けたところです。そうした地域にあって優れたリーダーシップを発揮している佐藤町長に危機のリーダーシップについて話を伺うと同時に、早稲田大学の内田ゼミで行っている東北復興支援プロジェクト(WSJP)で何かお手伝いできないかという思いで時間をいただきました。

ご承知の方も多いと思いますが、佐藤町長は震災当日10mを超える大きな津波に巻き込まれ九死に一生を得て助かった方です。同じ町役場の方が大勢亡くなられています。それにもかかわらず、迅速な対応で町の復興にいち早く取り組んだことで脚光を浴びています。

佐藤町長で一番感心したのが、とにかく意思決定が早いことです。危機においては、通常の意思決定プロセスを採っていたら、とても間に合いません。そのためトップダウンのリーダーシップを発揮して、がんがん話を進めているようです。マスコミの報道などを見ても県や国より早く自分たちで出来ることをやっていくという姿勢が感じられましたし、実際お会いしても行動力のある方だなという印象でした。

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一緒に訪問したWSJPのメンバーと記念に一枚

既にハードな復興計画は既に出来上がっているそうで、後はそれをいかに実行していくかのソフト面に気を配っていました。そのため町として町民全員と対話していくという話には正直驚きましたが、なるほどなと思いました。

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町役場は被害を免れた高台に臨時の建物を建てて運営中。
写真の左端にどこからか送られた来たと思われる三菱自動車の電気自動車が置かれていたのが印象的でした。

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以前訪問したときに比べてがれきは撤去されていますが、町には何も残っていません。

南三陸町の一日も早い復興をお祈りしますと言うより、必ず復興すると信じています。

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2011年2月11日 (金)

シナリオなきパネルディスカッション

先週の金曜日は名古屋近辺の犬山で中部財界セミナーがあり、パネルディスカッションのモデレータとして出席してきた。年に一度中部財界の経営者たちが200名以上集まり、2日間に亘って経営を議論するセミナーで何十年と続いているらしい。

さて、このパネルのパネリストがリコージャパン会長の遠藤紘一さん、パソナグループトップの南部靖之さん、ソフィアバンク副代表で経済評論家の藤沢久美さんという豪華メンバー。藤沢さん以外はよく知った人なので、最初からシナリオなしで好き勝手しゃべってもらうというパネル。
私の経験から、あらかじめパネリストが用意してきた原稿やパワーポイントプレゼンするパネルは面白くない。そこで、いきなり本題に入って議論するスタイルが内田流。私は前者を予定調和のパネルディスカッションと呼び、後者をノーガードの打ち合いパネルと呼んでいる。

このパネルの第一の特徴は、予定してきた原稿をしゃべるわけではないので、本音が出る。さらに、パネリスト自身が好きに議論できるので、楽しい。結果として聞いているオーディエンスも楽しくなるというもの。もちろん、司会をうまくやらないといけないが、今回のメンバーは誰もが遠慮するタイプではないので、どんどん本音が出て面白いパネルになった(といっても私の感想ですが)。

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終了後に一緒に撮った写真がこれ。

南部さんとはニューヨークから東京へ帰る飛行機で知り合ってから20年以上になる長いつきあい。歯医者も紹介してもらった。
遠藤さんとは数年前にパネルを一緒にやらしてもらった仲。藤沢さんとは初対面だったが、ソフィアバンクの代表である田坂広志は中学からの友達で、初めて会った気がせずに、きわめてフレンドリーに議論が出来た。

今回のパネリストは主催者が選んだ方々で私の人選ではないのに、こんな知り合いばかり。こう考えると世間は狭い。

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2011年1月17日 (月)

ヤマト運輸木川社長

大隈塾リーダーシップ論最後のゲストはヤマト運輸の木川眞社長でした。木川氏は元バンカーという経歴でありながら、すっかりヤマトマンになっていたのには驚きました。

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ヤマト運輸は日本で最初に宅急便を始めた会社として有名ですが、元は普通の運送会社でした。それを後に名経営者と言われた小倉昌男さんが路線便・委託配送から撤退して宅急便一本にかけて見事成功したのは有名な話。しかし、木川さんの話で印象に残ったのはここ数年の新しい動きです。

満足創造3年計画と称して、CS(顧客満足)、ES(従業員満足)、CSR(企業の社会的責任)の3つを向上させる活動を推進していますが、これは普通ならコストアップになりかねない話です。
これを品質を上げながらコストを下げるという、一見矛盾したことを目指しているというのが良いなと思いました。

例えば海外戦略でも、過剰品質と言われようが日本の品質をそのまま持ち込む話とか、宅急便ドライバーの携帯番号を知らせて、荷物をいつでもどこでも運ぶサービスなど、具体的な例を挙げながらいろいろと話してくれました。

さらには従業員教育の話では、いろいろ泣ける話まで紹介してくれて受講生に大きな影響を与えていました。

また、講演を通じて、木川さんがいかにヤマトを愛しているかがよく伝わってきて、生え抜きではない経営者がここまで思い入れることが出来るのだと感心しました。

私の好きな経営者の一人です。

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2011年1月 5日 (水)

マイクロソフト樋口社長のプレゼン

12月の大隈塾のゲストはマイクロソフトの樋口社長とヤマト運輸の木川社長のお二人でした。

樋口さんはパワーポイントのプレゼン資料を用意してくれたのですが、最初の2枚を説明するだけで講演の持ち時間1時間を使ってしまいました。それくらい良い話を聞かせてくれたわけです。具体的な話はここには書きませんが、彼が大学を出て松下電器に入社してから、今日マイクロソフトの日本法人社長を務めるまでの自分のキャリアについて自分の言葉で語ってくれたので、受講生の共感を呼んだのではないかと思います。

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樋口さんとは彼がBCGにいたときからの付き合いですから、20年にわたる付き合いです。昔から正直で飾らない人柄が特徴で、それは大企業(HP、ダイエーあるいはMS)のトップになっても変わっていないところが彼の偉いところです。

今後とも経営者として活躍してもらいたい人物です。

木川社長については日を改めて紹介します。

昨日の抱負に書き忘れた話を一つ。今年はリーダーシップに関する本を出す予定です。このテーマは初めてなので、乞うご期待です。

また、異業種競争戦略の台湾版は昨年末(12月27日)に既に台湾で発売になったそうです。現物が届くのを楽しみにしています、といってもまったく読むことが出来ませんが。

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