2009年11月28日 (土)

Good news と Bad news

Good newsから、ブログの皆様にアマゾンや書店でたくさん購入していただいたおかげで、異業種競争戦略は順調に売れ続けており、出版直後に増刷になりましたが、このたび早くも3刷りが出ることになりました。ありがとうございます。

まだ、どんな読者の方が多いのか、よく分かっていないところがありますが、読者アンケートはがきが入っているので、そのうちセグメント別の割合がどんなになっているかあるいはどんな感想が来るか楽しみです。

私が直接お送りしたり、差し上げた経営者の方々からは、今起きているダイナミックな変化がわかりやすく書かれているので仕事の参考になった。あるいは、引退された経営者の方から、昔はこんな面倒なことを考えずに、目の前の敵を相手に戦っていれば良かったので楽だったが、今の経営者は大変だなという感想など、たくさんの応援メッセージを頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。

Bad newsは、年内にもう1冊出すとお約束した「論点思考」ですが、間に合わなそうです。せっかく同時に出そうと思っていたのですが、忙しさと言うよりは両方やるだけの力量が私にはなかったと言うことだと思います。現在最後の校正に入っていますので、来年1月には何とか書店に並ぶようにしたいと思っております。ごめんなさい。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年11月19日 (木)

女性のみへのメッセージ

思わせぶりなタイトルですが、日経新聞主催で女性だけを対象としたセミナーに「丸の内キャリア塾」というのがあります。もう何年も続いている歴史のあるセミナーですが、その54回に私が講師として登場することになりました。
来年の1月21日ですが、東京の丸の内で行われます。有料(3000円)ですが、興味のある方は是非どうぞ。

内容は、上司から言われた仕事を一所懸命こなしているだけでは、仕事の出来るビジネスパーソンにはなれませんよ。依頼の背景にある上司の意図、顧客の意図まで理解して、真の問題は何かを考えて仕事をしましょうという内容です。ちなみにBCGでハンコの真の問題のことを論点(イッシュー)と言って、仮説同様に極めて重要視しています。

セミナーの詳細


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年4月12日 (日)

論点設定の重要性

今月発売のTHE21という雑誌に課題設定の重要性について語ったものがインタビュー記事として掲載され、現在書店で発売中である。10日付の日経新聞にも大きな広告が出ていたので見た方もいると思います。

The21001

特集自体は仕事をすぐやる人と先送りする人の違いという特集で即断即決のスピードが大事というものであるが、私はその中で課題設定の重要性を述べている。
というのも、いくら意思決定が即断で、実行力があったとしても、そもそもの課題設定が間違えていたら、何にもならないからである。

The21002

これ以上書いて雑誌が売れなくなると出版社に申し訳ないので
(そんなことはないと思いますが)、今回はここまで。

ちなみにBCGではこの課題設定のことを論点設定(論点抽出)と呼んでとても大事にしています。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年10月27日 (月)

論点抽出

先週発売になったThink!秋号で私の持論の論点の重要性を再度取り上げてもらった。
「気づきの技術」の特集の中で、「論点思考とレーニング-真の問題に気づく論点抽出の方法」というタイトルだ。

20081024

一言で言えば、いくら問題解決力が優れていても、間違った問題を解いたら何にもならないと言うことである。学校の勉強であれば、試験の出題者の出した問題を解けばいいので、どちらかと言えば正しい解き方、あるいは効率的な問題の解き方が教育の中心になっている。
ましてや国語の問題に数学の問題が紛れ込んだり、この中には解くべき問題と解いてもしょうがない問題が混じっているので自分で判断しなさいなんてことは絶対になり。

ところが、ビジネスの世界では誰もあなたが解くべき問題はこれであると教えてくれない。上司がいても、本当に正しい問題を与えてくれるかも確かではない。そこで自分で問題を発見したり、定義しないとならないのだ。
その段階で解くべき問題を間違えると、いくら優れた答えを出したところでビジネスには何の役にも立たないと言うことになってします。
さらに問題は人によって違うこともあれば、時間と共に変わってしまうこともある。

したがって、ビジネスでもっとも大事なことは問題を解くことではなく、解くべき問題を定義する=論点抽出だというのが主旨である。

こうしたことを取り上げたので興味がある人は、是非本誌を買って読んでみてください。

| | コメント (8) | トラックバック (0)

2007年11月 7日 (水)

大局観

先日、テレビを見ているときだったと思うが、将棋では大局観が必要だという話の中で、実は大局観というのは勝負の序盤、中盤、終盤で違うことを指すという話におもわずハッとした。

そこで語られていた大局観とは、例えば中盤では、今は攻めるべき時なのか、あるいは守るべき時なのかを判断するのが、大局観になるそうだ。
それに対して、序盤では形勢を有利にするにはどの当たりに着手するのがよいのか、あるいはどんな陣形で臨むべきかなどがそれに当たるのだろう。一方で、終盤では自分の王様に詰みがあるのかないのか、あるいは逆に敵に詰みがあるのかないのかを判断するのがそれに当たるに違いない。

言われてみれば当たり前の話であるが、大局観というものを常時固定して考えていた私には目から鱗の話だった。私は将棋はしないので、よく知っている囲碁にたとえれば、大局観というのを対局当初から終局まで変わらない大所高所からのものの見方であり、ぶれないものと思っていた。要するにこの勝負をどのような勝負にしようかというようなもので、いわば大局観というよりは対局観のようなものであった。

しかし、考えてみれば、実際に仕事をする上では、場合場合で大局観を使い分けていたような気もする。
例えばコンサルティングの初期においては、いったい何が論点(すなわち解決すべき課題)で、さらに落とし所(答、仮説)は何かを考える。これが大局観であろう。
ところが仕事が始まってからは、この答は合っているのか、あるいはその問題を解くためにどんな作業をすればよいのか、あるいは効率的かを考えることが重要になる。これもその段階での大局観的なものの見方と言うことになろう。
さらに、仕事の終わりの段階になれば、その答をどうやって証明しきるのか、あるいは顧客はどうしたら納得してくれるのか、さらには実際に企業の現場で実行してもらうにはどうしたらよいのかを考える。これもまた大局観からの見方と言うことになろう。

もちろん大局観というのは、従来通りに仕事全体を全体をどう捉えるかという定義でも良いと思うが、場合にはよっては仕事のステージに応じて大局観の軸足を変えてもよいかなと思った次第である。
皆さんにとっての大局観とはどんなものであろうか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年8月28日 (火)

「観、感、勘」続き

夏休みで、ブログの更新を怠っているにもかかわらず、相変わらず大勢の人に見てもらっていて、ついにページビューが10万回を超えました。すごいことです。
どうもありがとうございます。

今日は先日の「観、感、勘」について、青山学院のビジネススクールで教えていたときの学生の橋本さんから、メールももらいましたので紹介します。(もちろん、本人の了解は取っています)。

先生が15日にアップされた『観、感、勘』を拝読させていただきました。

生意気ながら、最近、橋本がつらつら考えますに、何かひとつの仕事を完結してい
くときに必要なのは、
やはり、最後は『勘』(人には上手く説明できないのですが、自分としては自信が
あるというか、迷いがない
状態)のような気がしているのです。

ただし、絶対に必要なのは、『何も調べない、今までの経験だけ』で勘を働かせる
ことではなく、
判断の材料に必要な情報(現地に行く、最新の数字周りの情報を集めるなど)、や
れることは
全てやった上で、その中で、最後の決断は、勘に任せるといった感じになるのでは
ないかな・・・と思うのです。

仮説思考で先生がおっしゃっていたとおり、ある程度結論を決めてから、情報を集
めていくと、正しい場合には
きれいに道筋が描けることも、きっとそうなのだろうな~~と思うのですが、
どっちに向いて良いかがわからない、雲をつかむような問題の場合には、最後は、
腹をくくると申しますか、
勘を働かすと申しますか・・・という感じなのだと思うようになりました。

橋本が、最近「これは良い」と思っている方法は、下記のとおりです。
何か新しいことをするときには、24時間から48時間くらいで、とにかく闇雲に情報
を集めてみます。
本でも良いし、インターネットでも良いし、担当者の方のお話やグチでも良いし・
・・で、大体集まったものを
一旦、頭の中において、数日頭の中でもむ感じです。
そこで、色々な思考やアイディアは沸いてくるのですが、そこで、結論を出さずに
、一旦、脳にしまって
他の仕事をしたり、ぼんやりと考える時間を設けるのです。
その問題の当事者ではなく、傍観者として問題を遠目でみるくらいの心境がベスト
なような気がします。

私は、この期間を『熟成』と読んでいるのですが、そうして良い感じで『熟成』が
進むと、
ある日、私の場合江戸川沿いをジョギングしていたり、ウォーキングしていたりす
ることが多いのですが
そのときに、『あ、あの問題は、こっちの方法の方が良いや』とか、『この問題点
は、ここだったのか~~』と
頭にぽんと解答が沸いてくる感じなのです。

そのときは、なぜか確信に近いものがあって、迷いがないといいますか、その結論
に向けて、がむしゃらに
仕事を片付けるといった感じになります。
この場合は、プロジェクトのメンバーにも、迷いなく、色々とお願いごとができる
ので、仕事の進みも、とても
良い感じで、結果も良いことが多いです。

これは、先生のおっしゃる『勘』に該当するものですか?

経験、数字、情報だけでは説明できないものがあって、センスという言葉に集約さ
れてしまうのかもしれないのですが、
先生のおっしゃる『観、感、勘』をどのくらいお持ちなのかによって、結果が、全
然違ってくるのだろうな~~と、
感じています。
『観、感、勘』を、身につけて、良いお仕事を継続的に、楽しくできればステキな
ことだな~と、思っております。

橋本さんへ

あなたの行っていることは、立派な仮説思考であり、また勘を働かせていることだと思います。多くのプロフェッショナルも、勘の大切さを説いていますが、勘が冴えるためには同時に経験や試行錯誤が大事なことを言っています。
橋本さんにも勘を働かせるための経験がたまりつつあるのだと思います。
Keep going!

内田和成

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年8月15日 (水)

観、感、勘

現在、夏休みで蓼科の山の中に来ている。頭が休みモードな上に、ネットもうまくつながらないときもあり、すっかりブログも半休状態である。ごめんなさい。

以前、経営は最後は勘だという話をしたことがあるが、今日はその続きである。

経営に大事な要素に3つのカンがある。観と感と勘である。語呂合わせだと言われそうであるが、その通りである。

最初の「観」は、ものを見る力である。大局観とか、観点といったときの観と同じ意味の観である。経営者にとった、今何が起きているか、あるいはこれから何が起きているかを、大局的な視点から見ると同時に、現場の目線で見ることもきわめて大事なことである。要するに眼をしっかり開けて今自分の周りで起きていること、あるいは今後起こるであろうことをしっかり見ると言うことである。これについては、そんなに異論はないと思う。
しかし、物事を正しく見るというのは実は難しい。もちろん何が正しいのかというのも、状況によって異なるわけだから、人によって見るものが違ったり、大事に思うものが違うのは当然である。しかし、ここで難しいというのは正しさの定義の問題ではなく、見方の難しさのことである。というのも、人間というのはどうしても主観的に物事見てしまう。すなわち自分の見たいものを見てしまったり、自分のフィルターを通してしかものを見られないからである。

二番目の「感」は文字通り、感じるの感である。顧客が何を思い、自社の社員が何を見て、どんな思いを抱いているのか知るといったごく当たり前の感情である。あるいは競争相手や社会も含めて、何が起きているのかを感じる力である。こうした感じる力を忘れて理屈に走った経営者はどこかで足下をすくわれる。もちろん感情ばかりで経営する経営者の方がもっと危ないが。
ここで言う感には、通常の感覚の意味以外に、風向きが変わるとか、ツキを感じるといった場合に使う感も含まれている。経営にこうした個人的な感覚とか非論理的な考えを持ち込んでよいのかという意見もあるかと思うかが、こうした自分が感じることを大事にするのも人生だけではなく経営においても大事だと思う。
一番目の観が、自分の目で見たものを大切にしろという意味だとすれば、こちらの観は目を閉じて心の声を聞くと言うことになろうか。
私はこうした感じる力のことを経営者の方やコンサルタントに、肌感覚を忘れないでくださいと伝えている。

最後の「勘」は、こんなもので経営をしてはいけないと、ビジネススクールでは教わるだろう、いわゆる勘である。昔から、日本人は経験と勘と度胸のKKDで仕事をしているからダメなのだと言われる勘の話である。もちろん、日々の仕事をすべて理屈や戦略なしに自分の直感と経験ばかりで仕事しては、自分に進歩がないだけでなく他人にノウハウが移転できないために組織の力が発揮されない。
しかし、企業を経営したり、組織を預かる人間がどうしても理屈では決めきれない判断、すなわち意思決定をしなくてはならない場合は意外と多い。その場合、黒白はっきりするまで意思決定を延ばしたり、あまり数字ばかりで判断するとうまくいかない。時には自分の勘を信じて、これだと意思決定する必要がある。
もちろん、この意思決定に至るまでには、いわゆるロジカルシンキングも必要だし、あの人が言うのならしょうがないと他人に思わせるだけの実績も必要である。だが最後は、これだと信じた道を行くのも経営者の大事な仕事だ。こんな時に、多数決で決めたり、いくつかの項目の○×表を作って、○の数で決めたりするのは最悪の意思決定だ。

観、観、勘の話はまだあまりロジカルに組み立てができていないので、是非皆さんの意見を聞いて、進化させていきたいと思っています。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2007年5月 4日 (金)

嶋口研究会

先週の金曜日、ヨーロッパ旅行に出発する前日に嶋口研究会で「論点思考と仮説思考」というタイトルの講演を行った。
内容は、企業にとって大切なことは解くべき問題(これを論点という)をはっきりさせることと、その問題を効率的・効果的に解決していく2つが重要であるという話をした。前者が論点思考であり、後者が仮説思考である。

Shimaguchi003

内容はここでは書ききれないが前者の論点思考のポイントだけ触れれば、問題解決に当たっては、その課題を解決することで企業全体が良くなる大事な課題一つに限定して問題を解くことであり、すべての課題を解決するのは無意味である。また、その問題発見を間違えるといくら一所懸命解決策を考え実行しても、時間とエネルギーの無駄になるという話をした。
さらに、論点抽出のためには左脳よりも右脳を働かせることが大事で、「当たりをつけたり」、「筋の良し悪し」を判断するなどがカギとなる。
ロジカルシンキングを標榜するコンサルタントらしからぬ「右脳を使え」、「直感を働かせ」という講演だったので、とまどったオーディエンスも多かったのではないかと思った。

ところで嶋口研究会を少し紹介しておこう。嶋口研究会というのは、慶応ビジネススクールの嶋口充輝教授(現法政大学ビジネスクール教授)を中心にした勉強会で、1984年以来23年間続いている伝統ある勉強会である。8月(夏休み)と12月(忘年会)を除いて毎月欠かさず開かれてきており、これまでに200数十回開かれている。
主にマーケティング関係のテーマが多いが、それ以外の分野のスピーカーも多く招いて毎月行われている。
詳細については、下記のホームページをご覧ください。
http://www.waseda.jp/sem-uchida/shimaguchi.html

また、過去の発表テーマとスピーカーについては、下記のページでごらんいただけますが、慶応ビジネススクールのサーバーであることから、近いうちに削除される予定ですのであしからず。
http://www.kbs.keio.ac.jp/simagutilab/workshop.html

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2007年4月25日 (水)

勝ち馬を作る

勝ち馬シリーズ最後のオプションは、自ら勝ち馬になるのではなく、勝ち馬を作るである。
これは自社だけでは十分な経営資源がない場合には、他社と組んで勝ち馬を作っていくということになるし、あるいは放っておくと他社が勝ち馬になってしまうので、自社に有利な勝ち馬を作ることで自社を有利にしよう、あるいは自分は事業リスクが取れないが他社を勝ち馬に仕立てることで自社にも利益をもたらそうとか、いろいろな理由が考えられる。
勝ち馬を作るためにはいくつかの条件が必要と思われる。筋の良い馬に目をつける、良い調教する、自信をつけさせたり、障害から守ってやったりする。
ビジネスで言えば、優れたビジネスプランを発掘する、経営資源特に人と金を調達する、企業や人材を紹介したり、相談に乗ったり、時には叱咤激励することに相当する。
自分一人が頑張ればよいのと違って、主役が別にいるわけであるから、彼らをその気にさせないといけない。第三者をその気にさせたり、予想外の事態が発生したときにそれを乗り越えさせるためには、自社内で発揮するよりさらに強力なリーダーシップが必要とされる。ところが強力なリーダーシップを発揮すればするほど、その人物や企業にすべて持って行かれてしまうのではないかという疑心暗鬼が他社に生じてくる。例えばマイクロソフトが、みんなで一緒にスタンダードを作りましょうと言ったときに、どれだけの企業が本気にするであろうか?

勝ち馬を作るというのは、一見リスクが分散できて有利そうであるが、利害関係者がいろいろ存在する中で、それらをとりまとめて勝ち馬に仕立てていくのは並大抵のことではない。これを非常に上手にやった人がいる。京セラの稲盛さんは、一代で京セラという優良企業を育て上げた大変優れた経営者であるが、私が尊敬している理由は別にある。それは第二電電(現在のKDDI)を生み出したことである。
海のものとも山のものともつかぬNCC(New Common Carrier、旧電電公社に対する新しい通信会社という意味)を始めたこと自体驚きである。しかもそれを成功させてしまった。既に京セラの経営者としての名声は築いていたので今更新しい会社を成功させる必要もなかったと思われるし、仮に失敗すれば名経営者としての名声も地に落ちていたかもしれない。
もしNCCは国の規制緩和策に沿って作られた会社で誰がやっても成功したという人がいればそれは間違いである。現に同時にスタートした残りの2社は失敗している。トヨタ自動車が作り出した日本高速通信は実質経営が破綻し、日本テレコムは所有者が転々としてとても成功しているとは言えない。誰がやっても成功したわけではないのである。

ということで、勝ち馬を作る作戦は実際にやって成功するのがもっとも難しいかもしれない。コンサルティング会社が手伝っていることと言えば、顧客を成功させるという意味では勝ち馬を作ることと同じであるが、所詮自分では経営しないので、このカテゴリーには入れない方が良いであろう。

さて、今日まで3通りの勝ち馬作戦を提唱してきましたが、皆さんはどれがお気に入りですか?後日、アンケートを採りたいなと思っていますが、とりあえず是非ご意見をください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年4月24日 (火)

勝ち馬になる

勝ち馬に乗るのがせこい、あるいは嫌だという企業にとっては、自ら勝ち馬になるという戦略があり得る。人のふんどしで相撲を取るくらいなら、失敗しても良いから世界初を目指すあるいはダントツナンバーワンを目指すということである。ソニーなどはこのタイプだろう。ウォークマン、CD、プレーステーションなど、様々なナンバーワン製品を生み出してきている。と言っても最近はiPodなどにやられて精彩を欠いているが。

新しい事業を始めるときに二つのリスクがある。一つは市場リスクといい、新しい市場がそこに本当にあるかどうか分からないリスクである。もう一つのリスクは競合リスクである。そこに市場があったとしても競争に勝てるかどうか分からないことをいう。
たとえば、私の祖父は自転車につける方向指示器の特許を持っていたが、こんなものは手があれば済んでしまうし、自転車のバランスも悪くなるので全く普及しなかった。市場リスクの最たるものであろう。
一方で、市場リスクはなかったが競合リスクのためにせっかく創り出した市場を他社に取られてしまった例でいえば、IBMのPCがあげられる。アップルのクローズドなPCに対して、オープンな規格のPCを創り出し大ヒットした。しかし最終的にはコンパック、デルなどの競合に追い落とされてしまった。
日本企業はどちらかというと、他社との競争は歓迎だが、市場があるかどうか分からないところに一社だけ出て行って新しい市場を創り出すというのは苦手なようだ。ソニーとは逆のパターンだ。一人だけブルーオーシャンに漕ぎ出して失敗するよりレッドオーシャンでみんなと戦う方が安心するのだろう。(チャン・キムの「ブルー・オーシャン戦略」については別途取り上げます。)

もう10年は前のことであるが、アメリカから来たシニアのコンサルタントと日本の錚錚たる企業の経営者たちを訪問したときに、多くの経営者の口から「第二のマイクロソフトはどこですか」という質問が出て失望したことがある。彼らは第二のマイクロソフトになるような企業をいち早く見つけてそこと組めば、御利益があるあるいは他社に先駆けてはやりのビジネスの乗り出せると考えたようである。なぜ私が失望したかといえば、日本の経営者から「どうしたら第二のマイクロソフトになれますか」という質問を期待したからである。

個人的には成功確率は低くても、勝ち馬に乗るよりは自ら勝ち馬になる戦略を選びたい。それにつけても坂村健さんのTRONはすごかったな。
コンサルタントだから、そんな勝手なことを言うと怒られそうであるが・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)