« 2012年7月 | トップページ | 2012年9月 »

2012年8月

2012年8月27日 (月)

なぜ、あの会社は儲かるのか

早稲田大学ビジネススクールの同僚で、仲良しの山田英夫先生が新刊を出しました。

Yamada

知ってる方も多いと思いますが、山田先生は私と同じ競争戦略の専門家でライバルですが、仲良しです。私も戦略の本を書くときは彼の本を参考にしたり、彼の意見を聞いたりしています。

その山田先生が満を持して出したのが、この「なぜ、あの会社は儲かるのか・ビジネスモデル編」です。以前にも同様のタイトルの本を出しましたが、今回はビジネスモデルに特化した内容です。
成功している企業のビジネスモデルは実はよその業界のこのビジネスモデルと似ているのだと言った事が紹介されています。ただし、単にビジネスモデルを紹介しているだけでなく、それを山田流の分類術で整理しているのはいつものことです。

単にビジネスモデルを学ぶだけでなく、どうしたら考えつくことが出来るのかに焦点を当てています。

私が気に入った一節を紹介します。
「逆に、サービスの中から必要なものだけに絞る、“マイナスの差別化”を行うと、ビジネスモデルを転換せざるを得なくなるケースが多い。マイナスの差別化に対しては、とりわけ業界のリーダー企業は同質化をしかけにくい。リーダーが持っている経営資源が使えず、かえって“負債”となってしまうからである。」 p137

有名な土井英司さんのビジネスブックマラソンでも好著として紹介されていました。是非ご覧ください。
興味を持った方は下記の画像をクリックするとアマゾンへ飛びます。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2012年8月22日 (水)

東北の子を種子島宇宙センターへ

昨年震災直後の4月に早稲田大学ビジネススクール卒業生・現役生が中心となって、東北復興のために何か内田ゼミらしい手伝いが出来ないかということで早稲田内田ゼミセーブジャパンプロジェクト(通称wsjp)が始まりました。

これまでに被災地南相馬市のゴーヤのグリーンカーテンの販売支援、原発避難地区浪江町のご当地グルメなみえ焼きそばの支援(B1グランプリ4位入賞です)、あるいは早稲田大学ビジネススクール教授陣によるチャリティー講演会の実施など、数々の活動を行ってきました。

特にチャリティー講演会では、10回合わせて1400名以上の方に参加いただき、寄付額も700万円を超えました。
その寄付の使い道として、約半分を東北復興支援を実施している他団体へ寄付し、残りを使ってwsjp手作りの東北復興支援を行おうということになりました。

数多くのプランが上がりましたが、その中で我々の限りあるリソースが活用できてい、かつ大学らしいものは何かという議論を重ねました。東北の子供たちに夢を与えるようなものは出来ないか、あるいは大学のゼミの集まりであることから教育に関するものだったらいいよねという話も出ました。そして、最終的に決まったものが、被災地の子供たちを鹿児島県の種子島にある宇宙センターに連れて行こうというものでした。

JAXAと協力関係にある宇宙少年団の全面的な協力の下、また南三陸町が子供たちの中から希望者を募ってくれることになり、8月18日から21日の4日間にわたり実施することになりました。

このツアーは昨日、無事終了し、子供たちもとても喜んでくれたようです。
このツアーの詳細については下記のホームページに載っていますので、是非見てあげてください。

http://www.yac-j.com/mag/report_camp2012/

これをもって、昨年震災直後に発足したwsjpの活動は一段落です。

いろいろな形でwsjpの活動にご協力をいただいた方々、とりわけチャリティ講演会に来ていただいて寄付をいただいた方々と、wsjpのために多大な時間を使ってくれた内田ゼミ生に感謝いたします。どうもありがとうございます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年8月21日 (火)

秋のトップマネジメント研修

本日の日経新聞に早稲田大学ビジネススクールがこの秋から新しく始める取締役・執行役員クラスを対象としたトップマネジメント研修の広告を掲載しました。

Topmanagement

これまでもミドルマネジメント向けや役員手前の方々を対象としたセミナーはありましたが、経営層や役員クラスを対象としたものはありませんでした。

早稲田大学でもエグゼクティブプログラムを充実させようという戦略があり、それに則った新しいプログラムです。
元マッキンゼーの日本支社長だった平野正雄教授や人事コンサルティング会社のトップで今も現役の大滝令嗣教授などにも登場してもらい、私が責任者として実施します。

これからでも十分間に合いますので、多くの企業の役員の方々の参加をお待ちしています。
詳細については、ビジネススクールのホームページをご覧ください。
http://www.waseda.jp/wbs/wbsrc/02nondegree/topmp/curriculum_tpp.html

ちなみに今日の広告は経済教室面に載りましたが、その次のページのキャリアアップ面ではビジネススクール(MBA)が取り上げられ、早稲田大学ビジネススクール(WBS)からも現役の学生の太田幸嗣さんが取り上げられています。リーダーシップ論の講義の一場面に写真入りで紹介されています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年8月13日 (月)

夏休みに読むべき本第2弾

先日、プレジデント誌に私のお勧めの書が掲載されましたが、今度はPHP社の雑誌THE21最新号(8・10発売)の特集「仕事力が高まる『本の読み方』」に、また私のお勧めの書が掲載されました。

The21hyoshi_2

取り上げた書籍は、5冊でうち2冊は歴史がらみの書籍です。また、趣味のサッカーから1冊、さらに定番を1冊、創造力を高める本を1冊紹介しています。

The21_2

詳しく知りたい方は是非雑誌「THE21」をお求めください。

5冊の内2冊だけ紹介しておくと、一冊は中国の歴史から学ぶ書として安岡正篤「十八史略上・下」(PHP文庫)を紹介しています。もう一冊は趣味から学ぶ書として、私の好きなサッカーから経営や人材育成が学べるスペインのサッカークラブFCバルセロナのGMソリアーノ氏が書いた「ゴールは偶然の産物ではない」(アチーブメント出版)を取り上げています。

下記の画像をクリックするとアマゾンに飛びます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年8月12日 (日)

ミャンマー訪問記(4)

本日はミャンマー訪問記の最終回です。ビジネスについて書いてみます。

工業団地に入っている日本企業を何社か訪問しました。縫製工場です。先日のブログにも書いたように、月数千円の給料なので、福利厚生費などを入れても中国などに比べて圧倒的に安いです。そのため、日系企業に限らず、多くの企業が中国や他のアジアの国から生産基地をミャンマーやバングラデシュに移しているとのことです。一方で、転職率が高いのが悩みだとも語っていました。あまり、同じ職場で生産性を上げて出世しようという意欲がなく、少しでも条件が良さそうな職場があれば移ってしまうそうです。一方で、きわめて真面目で勤勉だというのだから、そのあたりの感覚は日本人とは違うようです。
また、現在は電力事情が極端に悪く、毎日のように数時間の停電が起きるために自家発電設備は必須であり、その運転コストも馬鹿にならないそうです。通常であれば電気で蒸気を作り出すボイラーも、自家発電の電気でボイラーを動かすと金がかかりすぎるので薪を燃やす木材ボイラーを備えている工場もありました。

Myanmar029
ある工場で見かけた薪で焚くボイラーです。

最後に最新式のショッピングセンターに行って、経営陣の話を聞きました。ミャンマーにはいくつもの巨大財閥があり、この財閥でも発電所、公共施設、不動産、ショッピングセンターなどの事業を展開していました。いくつか写真を紹介しますが、とても世界最貧国には見えません。

Myanmar30
とても大きく立派な外観

Myanmar031
中に入ってまたびっくり。とても近代的

Myanmar037
入り口入って直ぐ左手には資生堂のコーナーがありました。さらに中に入れば、ワコールの下着売り場もあれば、100円ショップのダイソーも入っていました。

Myanmar038
Myanmar036
Myanmar033
シネマコンプレックスもあれば、立派な食品スーパーもあります。
一番驚いたのはこのカフェです。東京でもそうは見かけないしゃれた店でした。

Myanmar034
ミャンマーで有名な電気ブランドと言えば、日本メーカーではなくサムスンで、このショッピングセンターにもしっかりありました。

Myanmar032
ショッピングセンターにはたくさんの客が入っていました。
サンダルを見なければ決してミャンマーとは分からないくらいしゃれているショッピングセンターでした。それくらい、全員サンダルを履いて暮らしています。

Myanmar035
ショッピングセンターの社員の方と記念撮影

最終回なので、若干のまとめというか印象を述べておきます。
ミャンマーは間違いなくこれから伸びる国です。仏教徒の国と言うこともあって国の治安はよいし、国民は真面目です。今はまだ経済発展の緒に就いたばかりで、貧富の差も激しいし、一人あたりGDPもとても低いです。先日紹介した街並みと今日紹介したショッピングセンター、どちらもミャンマーです。光と影があります。

でも、国には活力が溢れています。成長を渇望している国民がいて、起業家が存在します。もちろん、これからいろいろ紆余曲折があると思いますが、50年前の日本、30年前の韓国、15年前の中国に似たエネルギーをもらって帰ってきました。

Myanmar040
河口にある港で見かけた子供たちのまなざしにこの国の将来を感じました。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2012年8月 5日 (日)

ミャンマー訪問記(3)

第3回目は、国としてのミャンマーについて触れてみたいと思います。

ミャンマーがなぜ世界最貧国になってしまったかは、軍事政権のせいではなくその前の社会主義国家になったことが一番の理由なようです。1962年のことです。その後1988年に軍事クーデターが起き、今日に至っています。

日本にいるとミャンマーは、世界の中で孤立化し突然昨年春に民主化したように思えますが、現地の方に聞くと既に今を去ること9年前の2003年に7段階に及ぶ民主化ロードマップが作成され、それに沿って、着実に前進(憲法制定、議会設置…)して、昨年2011年3月 テインセイン大統領就任に至っているとのことです。ちなみにテインセイン大統領は元軍のNo.4で 67歳、心臓に病気を抱えているそうです。またアウンサンスーチーさんもほぼ同世代で66歳だそうです。 

ちなみに現地の企業関係者の間では、軍事政権の評判はあまり悪くなく、確実に経済成長が続くと見ているようです。一方でスーチーさんが政権を取ると、彼女が原則国産主義者で、外国資本の導入や輸入品を歓迎しないというスタンスを取っていることに不安を覚えているようです。要するに原理原則主義者で融通が利かないと思われています。

一方で、スーチーさんは庶民には圧倒的に人気があるようです。我々が滞在中も毎日のように長時間の停電があり、国民は不便を強いられているのに、大企業やホテルは自家発電装置があるのであまり不便なく過ごせているあたりも、現政権に対する不満の元凶かも知れません。

停電に関して面白い話を聞きました。ミャンマーでは恒常的な電力不足が続くのですが、国北部には結構な数の水力発電所があって大量の電力を生み出しているそうです。ところがこれらはほとんどが中国資本で建設され、7~8割の電気が中国へ送電されてしまうために、ヤンゴンなどの南部には回ってこないとのことです。また、ミャンマーは豊富な天然ガス資源があるのですが、発電に最適な天然ガスも既に2015年分まで中国に売却済みで、国内の発電には使えないそうです。このあたりも国民感情的には面白くない、あるいは反中国の一因にもなっているようです。
そうは言っても中国とは1500kmも国境を接しており、経済的に依存度が高いので複雑な心理状況だそうです。

ミャンマーにはまだ産業らしき産業がなく、外国資本も多くはCMPと呼ばれる委託加工ビジネス中心です。これは、例えばファッションメーカーがミャンマー資本の縫製工場に材料を提供して、縫製だけやってもらい、工賃を払うという仕組みです。こうしたCMPに関する人件費は福利厚生費などを含めても月100ドルで収まると言うことですから、中国などと比べると大変コスト競争力があります。

現地には今のところ、自動車はおろか家電製品の工場もほとんどない状態で、輸入品に頼らざるを得ません。ところが、こうした内需につながるビジネスを認めてしまう、輸出入が輸入超過になってしまうので、国としては外国への輸出ビジネスを積極的に導入しようとしているそうです。

今回の視察では、経済/企業中心なので、一般大衆の話を直接聞いていませんので、少しバイアスがかかっている可能性があります。その点はご了解下さい。

 

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2012年8月 2日 (木)

プレジデント誌に記事が載りました

プレジデントの最新号(2012.8.13号)に私のインタビュー記事が載りました。
特集記事で「夏休みにチェック!時代を先取りするための分野別バイブル」
これから10年稼げる「仕事の教科書」厳選25冊
というタイトルで、トップバッターに登場しています。

President003_4    President004_2

私が取り上げた本は6冊で、戦略がらみが3冊
初級編 ネクストマーケット ご存じプラハラードのBOPの定番です
中級編 イノベーションのジレンマ これもクリステンセンの名著です
上級編 三品和広さんの「戦略不全の論理」を取り上げました。大著で読みにくいところもありますが、これぞデータが語る真実という感じの名著です。

リーダーシップ関係も3冊上げました
初級編 羽生善治 決断力
中級編 アルフレッド・ランシングのエンデュランス号漂流 知る人ぞ知るリーダーものの定番 シャクルトン船長の信じられない生還記です
上級編 印南一路「すぐれた意思決定」 最近はやりの行動経済学や意思決定上のバイアスなどにも触れた名著で、自信のある経営者にこそ読んでもらいたい本です。

興味のある方は是非読んでみて下さい。
アマゾンのサイトは下記の通りです。

PRESIDENT (プレジデント) 2012年 8/13号 [雑誌]

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2012年7月 | トップページ | 2012年9月 »