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2012年1月 8日 (日)

未来へのパス

今日のラジオ番組でサッカー解説者の中西哲生の話をやっていた。彼は元々Jリーグの名古屋グランパスの選手だったわけだが、そこでの監督がかの有名なベンゲルだった。日本代表監督にも名前が挙がったが、現在はイギリスプレミアリーグのアーセナルで監督をやっている。

そのベンゲルが唯一選手に言っていた言葉がパスは前に出せだったそうだ。彼曰く、前にパスを出さない限りゴールには結びつかない、したがってパスは未来へ通すために出すことを心がけろといった主旨だった。これは内田流に解釈すれば、今選手がいるところにパスを出してもダメで、その選手が次にどこへいるかを予測してそこへパスを通すと言うことだと思う。しかもそれがゴールに向かっていなければならない。

当時グランパスには、天才プレーヤーでピクシー(妖精)と呼ばれたストイコビッチが現役選手として活躍していた。もちろん現在の名古屋グランパス監督のことである。中西選手に言わせると、彼が得点できたのは彼の足元にピクシーが絶妙なパスを送ったからだという。要するに、中西が欲しがるところに正確にパスを出せるのがピクシーだったわけである。

今回私が言いたいのは、ピクシーがすごい選手とかベンゲルがすごい監督だと言うことではない(もちろん彼らはすごいし、個人的にどちらも好きな監督と選手だが)。

仕事でも、今日の仕事・目の前の仕事に追われていてそれをこなすのに精一杯あるいはおざなりにその仕事をこなすようなことをやっていてはダメで、どうせつまらない仕事でもそれを将来へつなげるような仕事にしていかないとダメだと言うことです。

自分にも経験があるのでよく分かるのですが、会社でつまらない仕事やポストにアサインされたときに、「俺はこんな仕事をやるためにこの会社に入ったんじゃない」と思うとついつい仕事がおざなりになってしまいます。

でもその仕事のやり方を工夫することで効率が上がったり、一所懸命やることで周りの目に留まったりして、より大事なポストに就けてもらえると言うこともあります。
大事なことは今の仕事をただこなすのではなく、それは自分の将来やりたいことをやるためのステップ、すなわち『未来へのパス』なんだという自覚を持ってやることです。

ちなみに、ストイコビッチ監督はあるときもう既に選手を辞めていた中西哲生にコーチの資格を取れとアドバイスしてくれたそうで、それが中西のキャリアにおける『未来へのパス』だったと言っていました。

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