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2011年4月

2011年4月16日 (土)

早稲田会議

先週日曜日の日経新聞に告知広告が出ていたので気がついた人もいると思いますが、早稲田大学主催で経営者が集まって日本の将来を議論する早稲田会議(CEOラウンドテーブル)を来月開催します。

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武田薬品工業株式会社の社長で経済同友会代表幹事である長谷川閑史さんに議長を務めていただき、私が進行役です。丸紅の朝田社長を始め、リクルートの柏木社長など全部で10名の社長の集まりです。
今回の大震災を受けて、日本復興について社長たちが熱く語る場となります。

こちらの会議は非公開なのですが、午前中に公開講演会を実施します。ファーストリテイリングと言うよりユニクロといった方が分かりやすいと思いますが、柳井正社長に講演をお願いしています。
ファーストリテイリングのグローバル戦略について語っていただく予定です。

こちらは一般の方の申し込みも受け付けていますので、希望者は下記のホームページから応募して下さい。抽選の上、当選者を招待いたします。4月21日(木)が締め切りですので、お早めにどうぞ。
http://www.quonb.jp/waseda_meeting/

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2011年4月13日 (水)

キャラクター大集合

今回の大震災に遭われた人々とりわけ子供たちを勇気づけようと、キャラクターが大集合している。呼び名は「てをつなごう だいさくせん」だ。イラストレーターの合田経郎(ごうだつねお)氏の呼びかけで始まったプロジェクトで、合田氏はNHKのキャラクター「どーもくん」の作者だ。下の絵の中央にいる。

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画像をクリックすると拡大されます

ドラえもんとミッフィーが手をつなぐなど、通常であればあり得ない組み合わせだが、こうしたキャラクターの著作者や版権保有者が共感して実現した話だと聞いた。詳細については合田氏のブログや各種メディアで報道されているが、この作戦のtwitterアカウント@teotsunagoのプロフィールにはこんなメッセージが書いてある。

「てをつなごう だいさくせん」というプロジェクトが始まりました。キャラクターの力で一人でも多くの子どもたちに笑顔を。どうか、皆さんのツールを使って、キャラクター達を子どもたちが見えるところへ届けて下さい。」
このようにブログやその他の手段での画像の紹介が許可されているのはすばらしいことで、通常は著作権の関係でありえないことである。

素晴らしいなと思い、私のブログでも紹介することにした。もし興味があれば、合田氏による手をつなごう大作戦のホームページ(http://www.teotsunago.com/)にアクセスしてみて下さい。

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画像をクリックするとアクセスできます

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2011年4月12日 (火)

WBS謝恩会

昨日の日曜日、この3月に早稲田大学ビジネススクール(WBS)を卒業した学生たちが、我々ゼミの先生を呼んでリーガロイヤルホテルで謝恩会をやってくれた。

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学生も先生も大勢参加して、大いに盛り上がった。今年の学生たちも同期のまとまりが良いようで、恩師紹介などを含めて趣向を凝らしてくれた。こうした横のネットワークは将来にわたっての財産になるので、大事にして欲しい。

根来先生はもっともオタクな教師として紹介され、その名に恥じないスピーチをしてくれた。

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自分が持っているフィギュアを身振り手振りで説明しているところ。
初音ミクまではついて行けたが、それ以上は知らないキャラクターだった。

恩蔵先生は、早稲田のプリンスと紹介されていた。
私はもっとも達筆な教師として紹介されたので、それにふさわしい達筆なスピーチをした(意味不明ですが、気にしないでください)。
簡単に言えば、WBSの卒業生はすべての面で私に負けているが、唯一将来への可能性という点で私よりも優れているので、将来私がまぶしく思うようなビジネスパーソンになって欲しいとエールを送った。

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終了後に私のゼミの卒業生と記念写真を撮った(一部の卒業生が写真には写っていませんが悪しからず)。

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2011年4月 9日 (土)

内田ゼミの震災復興プロジェクト(WSJP)

今回の東日本大震災における日本の現状を憂えて、内田ゼミでやれることやろうという話が盛り上がり、数多くのゼミ生(主に卒業生)が立ち上がってくれた。

昨日、その1回目の会合が行われたが、20名を超えるゼミ卒業生が集まってくれて感激。
当日は、顔合わせと同時に早稲田のビジネススクールならではあるいは内田ゼミならではの支援としてはどんなことが出来るのかについてブレーンストーミング実施。

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全員が昼間は働いている身の故に、現地に行っての支援とかは無理なため、東京にいながら出来ることあるいは空いた時間を使った出来ることなどを中心に議論。

震災で職を失った人の中でもスキルを持った人と、スキルを求めている非被災地の企業の求人マッチングサービスをやろうとか、子供を対象にした心のケアが大事とか、国や世界に提言していこう、そうではなく自分たちで出来ることをやっていこうとか、いろいろなアイデア・意見が出てきて私自身も勉強になった。

とりわけ、寄付を配分するだけでは、施しになってしまい、一時的な助けにはなってもそのままでは地方や企業の活力は生まれない。したがって、ビジネスとして金を出す人(投資家)を見つけ、またそれを使って事業再生を果たしたいと思っている被災地の起業家を見つけるべきだという意見には私自身が刮目。

来週に再び会合を持ち、自分たちで取り組んでいくプロジェクトを決定する予定。場合によってはブログの読者にも協力をお願いするかもしれないので、その時はよろしくお願いします。

ちなみにプロジェクト名はとりあえず、
早稲田内田ゼミ Save Japan Project と名付け、略称「
WSJP」としました。

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2011年4月 7日 (木)

Going abroad

本日の日経新聞朝刊に大学生のためのインターンシップ留学:奨学生募集の広告が出ていました。
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この団体のことに詳しいわけではないですが、若い人が学生のうちから海外の企業で働くというのは大変素晴らしい経験になると思います。

私の周りでも、学部のうちからあるいは社会人になってから留学する人は多く、その中の何割かは留学先での就職を希望しますが実際はそんなに簡単ではなく、思い通りの就職先とりわけ現地の企業に就職する夢破れる人はたくさんいます。
ハーバードやスタンフォードのような一流ビジネススクールを出たエリート学生でも、そういう人を何人も見てきました。

ということで、インターンといえども現地の企業で働くというのは大変良い経験になると思いますので、こうしたプログラムが増えると日本人のグローバリゼーションももっと進むのではと思いました。

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2011年4月 4日 (月)

人間は自分で経験しないと学べないのか

昨日、あるテレビ番組を録画しようとしたら、プレーヤーのハードディスクが満杯で録画できなかった。仕方ないので、過去に録画してある番組を消すことにした。

その時に、ふと気になる番組が録画されているのに気がついた。昨年初めに放送されたNHKスペシャルの巨大地震というシリーズだ。その4回目が2010年3月14日(日)に放映されているのだが、その内容がすごい。思わず深夜に見入ってしまった。

簡単に言うと、今回東北地方で起きた大津波が街を飲み込んでいく様が、ほとんどそのままシミュレーションされている。唯一の違いは、地域が東北ではなく四国である点だ。
今回ニュースなどで見た、街中を大きな船が流されている様子、車やガラクタがとんでもないスピードで流されている様子が、そのままCG動画で映し出されていた。
巨大地震に伴う大津波の怖さが、既に映像化までされて警告されていることに本当に驚いてしまった。世の中では想定外の大地震で大津波と言うことだったが、実は予測されていた。違うのは東北ではなく、東南海で起こると思われていたことと、それがいつ起こるかは分かっていなかったことだ。

残念ながら、ここで紹介したNHKスペシャルの映像を見ることは出来ないようですが、もし機会があれば是非見てもらいたいドキュメンタリーです。
タイトルだけなら以下のURLで見られます。

http://www.nhk.or.jp/megaquake/
個人的には再放送したらよいと思う番組だが、実際には被災地の方の心情を考える難しいのだろうな。

実はこの番組の中で主役級の扱いになっているのが地震の大家である東北大学の今村先生ですが、彼がこんなことを言っているのが印象的です。
「津波のような低頻度巨大災害というのは、啓蒙するのが難しい。放っておくと直ぐ忘れられてしまうので、忘れることをいかに食い止めるかが課題になる」。
彼にしても、せっかくここまでの警鐘番組を作れたのに、地元東北で災害を防ぎきれなかったのを残念に思っているに違いない。

この忘れてしまうことの弊害については、失敗学で有名な畑村洋太郎先生も、三陸海岸の津波による被害が30年経つと忘れられてしまって、海辺に家を作るという同じ過ちが繰り返されると語っている。実際明治29年の大津波で20,000名以上なくなったのに、その37年後の昭和8年にまた同じ地で3、000名以上が亡くなっているそうだ。既にTwitter上で話題になったので、知っている方も多いと思うが、参考までにYouTubeのアドレスを記しておく。
http://www.youtube.com/watch?v=qkLqVr_Qk_w

さて、長くなりましたが、ここから本論です。私の持論は、「人間は成功からは学べない。学べるのは失敗からだ。」です。
なぜそうかと言えば、人があることをやってうまくいった場合はそれが正しいやり方だったにしろ、あるいは偶然だったにしろ、それを深く考えることはなく、次にまた同じやり方を繰り返すだけだ。そこには学習はない。

ところが、何かやって失敗した場合、いったい何が悪かったのかを考える。あるいは、次はどうすれば、その失敗を防ぐことが出来るかと考えるわけである。そこには学習がある。

そこで、私はビジネススクールでも学生に、恥をかけ、失敗せよと勧めている。また、実際の企業の失敗事例なども取り上げながら、何が悪かったのかを一緒にディスカッションしているわけだ。

ところが、今回、東日本地震の一年前に、これだけ正確に津波の恐ろしさを伝える番組がNHKで放映されたのにもかかわらず、残念ながら多くの人が津波を甘く見て避難が遅れ、命を失っている。いったい、これは何なのであろうか?

ビジネススクールで他社の失敗事例を学んでも意味がないのであろうか?
そんなはずはないと思いながら、人に「学習して、それを実際に行動に移すこと」を教えることの難しさを思い知らされた。

追伸:ブログ記事の最後にtwitterのアイコン{鳥の絵+Tweetの文字}があると思いますので、内田のブログを読んで、この記事を他の人にも紹介したいと思ったら今後は是非クリックして下さい。よろしくお願いします。

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2011年4月 2日 (土)

内田ゼミ生へ

早稲田ビジネススクールの内田ゼミへこの4月から入学する人へのお知らせです。

既に大学から連絡が行ったかと思いますが、正式な授業開始は4月22日からとなりました。
内田ゼミでは、4月16日(土)にゼミ生顔合わせを兼ねた自主ゼミを実施しますので、是非来て下さい。詳細は別途連絡をしますが、ゼミの進め方の紹介、現役生との顔合わせを行う予定です。
また、卒業生の修士論文発表を見る機会もあるかもしれません。

質問などがあれば、ブログのメールアドレス宛に連絡を下さい。

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2011年4月 1日 (金)

非常時にリーダーはどう振る舞うべきか

先日のブログ記事「危機のリーダーシップ」をベースに、考え方を少し一般化したものをダイヤモンドオンライン「日本を元気にする新経営学教室」に寄稿しました。

Daimondonlineimage


タイトルは

危機におけるトップのリーダーシップ
非常時にリーダーはどう振る舞うべきか

となっています。

ブログの記事との違いは、「目の前の課題解決の先にある3つの選択肢」と称して、目先の課題解決の向こうにあるものを見据えながら、今の課題に取り組んでいく必要があると謳っている点です。

その3つの選択肢とは

 1つは、今直面している課題を解決すれば、元の状態に戻るので、多少の時間と金は失われるが、また元の世界に戻るという楽観シナリオだ。ちょっとした災害程度であれば、これで済むかもしれないが、今回のような大震災ではあり得ないシナリオだろう。

 2つめは、元通りにはならないが、多少の傷跡あるいは損失は承知で、元のパラダイムに戻すというシナリオである。

  3つめは、せっかくの機会なので ゼロベースから新しい世界を作り直すというシナリオだ。一見3が良さそうだが、これには膨大な費用、すなわちお金がかかる上に、せっかく作った新しい仕組 みがうまくいかないかもしれないリスクが存在する。

それぞれ具体例を挙げて説明しています。

本日より閲覧可能になっていますので、是非ご覧下さい。
上記バナーをクリックするとリンク先に繋がります。

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