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2010年5月

2010年5月29日 (土)

ハーバード白熱教室

先週の火曜日にCEOを集めた早稲田会議を開催した話はすでに紹介したが、その日の会議終了後の懇親会で出てきた話が私には初耳だった。それは伊藤忠の丹羽前会長が週末に録画したテレビ番組を見ているという話から始まった。
それは何でもハーバード大学で非常に人気のある講義をテレビで公開しているというもので、哲学や倫理について語るMichael Sandel教授の番組だという。とても勉強になるので、奥様に録画しておいてもらって、ゴルフのない日に見ると言うから驚いた。さすが丹羽さんだなと思ったものの、その時は軽く記憶に留める程度だった。

ところがその翌日、たまたまJAL時代の友人で今は大学の先生をやっている高橋哲夫君が、飯を食いながら、これを知っているかとiPhoneで見せてくれたのが、同じMichal Sandel教授の講義だった。彼はそれをiTunes Universityからポッドキャストとしてダウンロードして、時間があるときに見ているという。元々ITリテラシーの高くない彼がiPhoneで見ているというのでも驚いたが、二日続けて一人は尊敬する経営者から、もう一人は親しい友人から同じ教授の同じ番組を勧められたとあっては見ないわけにはいかない。

そして、まずはGoogleでチェックしたところ、ハーバード大学で歴史上もっとも人気のある講義だそうで、それを世界中の一に見てもらおうとテレビ化したらしい。原題は"Justice with Michael Sadel"、邦題は「ハーバード白熱教室」として毎週日曜日にNHK教育テレビで放映されていることが分かりました。こちらは日英2か国語放送です。
また、ハーバード大学のこんなページが見つかりました。
http://www.justiceharvard.org/
こちらはなんとこの授業がYouTubeで見られるのです。ハーバード大学の懐の広さに感心しました。
ただし、こちらとPodCastは英語オンリーです。

私は早速、高橋君に教わったiTunesUniversityから全12話をダウンロードして楽しんでいます。
以下はそのスクリーンショットです。

Sandel

私はまだ第1回の2話を見ただけですが、大変おもしろいです。もう少し英語が分かったらもっとおもしろいだろうなと思いながら、楽しんでいます。
どんな内容かは見てのお楽しみ。特に第1回の最初の30分を使って行われる第1話が最高です。内容もさることながら、彼の教え方は天才的です。
一方で講義にかけている準備や周到さもうかがえて、教師としても学びの多い番組です。

さて、この話を一昨日のビジネススクールの講義で、こんなおもしろい番組があるんだぞとiPadの画面を見せながら自慢したら、既に生徒の半数近くが知っていたのでがっくりしたというか、何だ俺だけ遅れていたのかと思った次第である。
でも知らない人も多いかと思い、敢えて紹介させてもらいます。

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2010年5月26日 (水)

客を見て驚いているようでは、そのコンサルに先はない?

今週号の週刊東洋経済収録のプロゴルファー青木功のコラム「全米オープンの月に思うこと」がおもしろかった。

冒頭でアマチュアとプロの違いを語っている。アマチュアゴルファーがアメリカで毎年6月に開催される全米オープンをテレビで見て、そのラフの深さ=難しさに驚き、次のような質問を青木にするらしい。

「初めて全米オープンに出たとき、コースを見て脅威を感じませんでしたか」

それに対しての青木の答えがふるっている。
「そりゃ、日本のコースで休日の楽しみとしてゴルフをしている人から見たらそう思うかも知れませが・・・、海外のトーナメントで戦ってみたい、そう思うプロが全米オープンに出場するのですから、覚悟ができているというか、コースを見て驚いているようでは、その選手の先が見えてしまいます。」

その通りである。仕事でもスポーツでもやる以上は覚悟が必要だし、やり始めてから相手がこんなに強いと思わなかった、環境(コースや競技コンディション)がこんなに悪いとは思わなかったは通用しない。それも含めて実力の内である。

したがって、仕事がうまくいかなかったときに、これらの環境や予想以上に相手が手強かったことを理由にあげる人間は大成しない。自分の至らなさを理解した人間だけが成長し、やがてどんな相手にもびびらないビジネスパーソンを作り上げる。

言い訳は人を育てない。

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2010年5月25日 (火)

服箱のビジネスモデル

昨晩のテレビのニュース番組で新しい形のビジネスとして、衣料問屋の土橋商店が始めた在庫処分品をバルクで一般消費者に売る『服箱』という商品が紹介されていた。

服箱というのは福袋の袋の代わりに箱が使われていて、中にどんな商品が入っているか分からないがお得な商品が入っている意味だと経営者の土橋さん(37歳)が言っていた。

元々は問屋、ディスカウントストアあるいはブティックなどが大量に仕入れたが売れ残っている衣料を数千点単位で安く仕入れ、それを定価の何分の一かで売って儲けを出すというビジネスが本業の店だ。たとえば定価7000円程度のジーンズがたとえば5000着売れ残っているとして、それを全量買い上げる。その代わり全部買うから1着100円でとなるわけだ。そうすると仕入れ値はせいぜい50万円である。そのジーンズを1着500円程度売れば十分儲けが出る。消費者も多少型遅れだったり、売れ筋でないにしろブランド品のジーンズが500円で買えれば大満足と言うことらしい。

ここまでなら、結構ありそうな話である。でもこの服箱というのはさらにおもしろい。というのはバルクで買った商品を詰め直して、今度はいろいろなサイズやデザインあるいは様々な種類のファッション製品を組み合わせて、段ボールに入れセット商品として一般消費者に売る。
たとえば、定価で買えば1点1000-5000円程度するスカートやブラウスなどが入った商品を50点で一箱2500円程度で売る。元々の定価で計算すれば10万円分ほどになるから、もし気に入った方商品が何点かあれば十分元が取れる。ただし、中に何が入っているかは事前には分からないし、選択も出来ない。その意味で福袋のコンセプトそのものである。

しかし、一人でそんなにサイズも合わない、あるいはデザインの気に入らない服を買ってどうするのかと思った私は甘かった。彼らはそれをヤフーオークションにかけたり、フリーマーケットに出品して販売するのである。すなわち個人販売をやっているわけで、この服箱はその仕入れに相当する。50円相当で仕入れた商品を300円から500円で売って元を取るというのが、そのビジネスモデルだ。もちろん、気に入ったものは自分で使ったり、家族で使ったりする。

そして土橋さんがこれを思いついたのも、そういう消費者がいることに気がついたからだそうで、ネット時代の申し子のような商品だと自ら語っていた。
このあたりを詳しく知りたい方は土橋商店のホームページをご覧ください
http://www.chougekiyasu.com/product_info.php?products_id=5404

私などの想像を超えたところでCtoC(Consumer to Consumer)のビジネスが進んでいることを実感した。

実は私は1999年から2000年にかけて、インターネット時代は企業から消費者に情報主権が移る消費者主権主義の時代だと言うことを述べているが、10年経った今、そのことを強く実感できている。

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2010年5月24日 (月)

プロほどあきらめが早い

今日のカンブリア宮殿のゲストはアビーという中小企業のトップ大和田氏。この会社は年商は小さいが、細胞を生きたまま凍結できるという画期的な技術を持っている。セル・アライブ・システム、通称CAS(キャス)と呼ばれるそうだ。肉や魚を冷凍しても、水分が凍るときに細胞を破壊してしまう現象を防ぐことが出来、かつ解凍時にドリップが出ないという。

どうしてこうしたことが可能になるかと言えば、水分の持つ過冷却の性質を使うそうであるが、その説明は長くなるので省く。しかし、おもしろいのはその過冷却を実現するために弱い磁気を使って水の分子を振動させ続けて過冷却を実現するという点だ。
そして、こうした新しい発想を導き出すためには素人の発想が大事なのではないかと言っている点が、今晩の最大の収穫だった。

大和田氏曰く、
開発は技術的裏付けを持たない素人の方が、自由な発想や視野で開発できるので斬新な発明につながるのではないか。
プロほどあきらめが早い、素人は何とかやってみようと最後まで努力する。

この二つの発言は、技術開発だけでなく、ビジネス全般にも通用する大事なことだと思う。とりわけ、まったく新しいタイプの競争が起きる時代には、不可欠な要素だと思う。

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2010年5月21日 (金)

八天堂のクリームパン

今年になってから広島県のアドバイザーを引き受けている話は前にも紹介したが、その結果、以前ならあまり目にとまらなかった広島のことがいろいろ目についたり、気になるようになった。

広島の食べ物と言えば、牡蠣ともみじ饅頭くらいしか知らなかったが、先日、広島焼き?と呼ばれるお好み焼きやもあることに気がついた。

そんなある日と言っても数日前、田園都市線の渋谷駅からJR山手線に乗り換える通路でちょっと変わったクリームパンの店が出ていた。普段なら、目もくれないのであるが、広島名物と大きく出ていたので思わず立ち寄って購入したのが写真にある広島県三原市の八天堂と言うところから発売されているとろけるクリームパン。1個200円。

Cream2
全部で5種類あるが、私が買ったのはとろけるカスタード、生クリーム、抹茶、小倉の4種類

Cream1
小倉クリームパン:一番オーソドックスかと思ったら、やけにとろりとして初めての食感を味わう

冷蔵庫に冷やしておいて、食べるというのがユニーク。

このクリームパンの特徴については以下のホームページに詳しい。
http://www.hattendo.jp/products/cream.php

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2010年5月19日 (水)

早稲田会議

本日早稲田大学の敷地内にあるリーガロイヤルホテル東京で、企業経営者並びに有識者に集まっていただき第1回のCEOラウンドテーブルを開催した。
早稲田大学が主催して、企業経営者の方々に日本の将来や企業のあり方を本音で語ってもらう会議だ。もちろん結果は提言という形で公表する。

伊藤忠商事前会長の丹羽宇一郎氏に全体の議長をお願いし、、JFEホールディングス數土前社長、武田薬品工業の長谷川社長、ヤマト運輸の木川社長、清水建設の宮本社長、NTTデータの浜口前社長などに加えて、ボストンコンサルティンググループ日本代表の御立尚資さん、日本総研理事の翁百合さんにも入っていただいた。早稲田大学からは白井総長、太田理事に加えて進行役の私である。

本音で語ってもらうためにはいくつか条件が必要である。一つは少人数であること、もう一つは聴衆やマスコミがいないことで ある。人数が多ければ、自分の意見を言う機会や時間が少なくなってしまう。また、マスコミがいては公式の発言にせざるを得ず、本音が出てこない。さらに、参加者が論客であることが望ましい。そういう意味では、ちょっと人数が多く、一人ずつに十分語っていただけなかったかも知れないという反省を別にすれば、理想のメンバーであったと自画自賛している。

どんな内容の議論になったかは後日、きちんとした形で世の中に発表する予定であるが、テーマについては特に話をしても構わないと思いますので、ご紹介します。
簡単に言えば、成熟化して縮んで行く日本と、一方で伸びていく新興国経済の狭間で悩む日本企業や日本がどうあるべきかを、企業の経営者の視点で議論したのである。経営者の視点というのが重要で、国に文句を言ったり、評論家の視点で語るのではなく、経営者として出来ることからやっていこうというわけである。

ゆっくり議論が出来るようにと3時間半を予定したのであるが、議論は大変盛り上がり、時間が足りないくらいであった。その後の懇親会でも議論はつきず、積み残し課題は次回へと言うことで解散した。参加者の方にも満足いただいたのではないかと自負している。

ずいぶん前から準備を重ねてきた会議であったが、成功裏に終わり、私は今心地よい疲労感に包まれつつ、ブログを記している。

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2010年5月13日 (木)

孫さんと佐々木さん

今日の孫正義さんと評論家の佐々木俊尚さんのUstreamによる光の道対談はいろいろな意味でエポックメイキングである(既に3時間半過ぎているのにまだ終わっていないのがすごい)。

  • 地上波や衛星放送でないインターネットを使ったミニ・マス放送(と言っても視聴率換算では0.1%以下ですが、それにしても1万人を超える人が常時見ている)
  • スポンサーや視聴率を気にしない本音トーク
  • こんなに本格的なディベートがただで楽しめる
  • 実際いくらかかっているかは分からないが、テレビとは桁が4つは違うだろうローコスト(10万円くらいではないかと思います・・・)。

孫さんがUstreamに入れ込むのがすごくよくわかる。

議論の内容は、お互い譲らないので若干かみ合っていないところがあったが、結局は、お互いネットワーク社会の夢を追っているところでは同じではないかと感じた。
たとえば、佐々木さんが言うところの3層の真ん中が日本では欠けているところでは孫さんも同意すればいいのに・・・。一方で佐々木さんも、プラットフォームというかインフラの重要性は素直に認めてしまえばいいのに・・・。

個人的には孫さんは好きだし、佐々木さんは尊敬している。
実は孫さんとは20年近く前に何人かで六本木まで飲みに行ったことがある。その時から、今と変わらぬ熱い男だった。しかし、何がすごいと言ってこの歳まで、あの熱さを維持しているのがすごい。頑張って欲しいと思います。

一方で佐々木さんは「グーグル」を読んだときからすごいと思ったが、先日のNHK放送といい、今回の対談といい、権力や時の人への挑戦する姿勢が好きだ。

最後、この対談がどうなるか分からないが、孫さんはファンを増やしただろうな。結局、得したのは孫さんかも知れない。Ustreamもこれを機会に市民権を得るのかも知れない。

この内容は、本来Twitterで書きたい内容だったが、とても140字に収まらないのでブログにしました。文章がこなれてないことをお詫びします。

追記(結局5時間にわたって行われた今回の対談、ブログ執筆後の議論も踏まえて、若干の加筆を行いました)

最後にニコニコ動画から出てきたiPadにおけるSIMロックがかかっているのは、孫さんが言っている天下国家の話と矛盾するのではないかという質問とその答えが孫さんの本音が出ていて一番おもしろかったです。

孫さんは、大好きな坂本龍馬を引き合いに出して、あの龍馬ですら、薩長のために仕入れた武器は徳川幕府に渡さなかったではないか。私もNTTを倒すor追い抜くまではiPadは武器に使いたいんだ。
ということは、結局なんだかんだ言ってもやはりソフトバンクのためにいろいろやっていると言うことを素直に吐露していたと思う。また、それを素直に出してしまうところが若者たちから支持される理由にもなっていると思った。

佐々木さんとの対談の最後に、国家の金を一円も使わずに光の道(全世帯に光ネットワークを敷設すること)が実現できるのであれば、佐々木さんも同意してくれますねと念を押していたが、私はそこにもトリックがあると思った。
このロジックにはあくまでソフトバンクが国の金を使わないという意味で、もし光を一企業として推進しているNTTがおかしくなって、そこに国費が使われるようになることは言及していないのである。仮にそうなっても孫さんは、それは一企業の問題と片付けるに違いない。

あくまでも天下国家を論じながら、実は自社のビジネスを拡大していこうという野心は衣の下ではなく、衣の上に鎧を着ていて見え見えである。

でも、そうした孫さんが私は個人的には大好きで、是非頑張ってもらいたいと思っています。しかし、国のリーダーは彼の言葉に易々と乗るべきではないと思っています。

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2010年5月11日 (火)

田植え合宿

昨日・一昨日は大隈塾リーダーシップ論の田植え合宿であった。
受講生同士の親睦を図ると同時に日本の農業問題にも触れてもらうという意図で、春の田植えと秋の稲刈りと年2回ずっと行われてきた。

私自身は都合がつかなかったり、体調不良になったりで実は初参加である。

初日は鴨川自然王国という、千葉県鴨川の山間部にある棚田を使った農場における田植えの実践である。私も千葉にこんな棚田があるのはまったく知らなかったが、大変綺麗な場所で感激した。大山千枚だと呼ばれるところです。日本棚田100撰に選ばれているとのこと。

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ちなみにこの棚田は、すべて雨水だけでまかなっているそうだ。強粘土質と呼ばれる土で粘りけが多いために水が流れでないために可能だそうで、大変まれな例らしい。また取れるお米も長狭(ながさ)米と呼ばれる日本米百選に入るおいしい米らしい。すべて後述の石田さんから聞いた話。

何人かを除くと田植えは初体験という人ばかりで、実際の土(と言うより泥)の感触やオタマジャクシにくすぐられる感覚などを楽しんでいたようだ。

実際の田植えの様子をiPhoneを使ってUstream放送したのであるが、あいにくうまく動画が放送されなかった。ごく一部だけ、録画が残っているので、ご覧ください。
http://www.ustream.tv/myvideos/1/6763688

田植え終了後は、自然農園で取れた野菜をたくさん含んだバーベキューだ。労働後の食事はおいしい。みんな幸せそう。

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自然王国は、加藤登紀子さんのご主人であった故藤本敏夫が始めたとのこと。二人の娘さんで歌手のYaeさんも登場して、素晴らしい歌を披露してくれた。
せっかくの機会なので、4月21日に発売になったばかりのCD「あいをよる、おもいをつむぐ」を購入して、サインも頂く。

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宿泊は、早稲田大学の鴨川セミナーハウス。私は学部や社会人のゼミでもよく使うおなじみのセミナーハウスである。

翌日日曜日は、大山千枚田の保護を長年やってきて、鴨川自然王国の幹部でもある石田三示氏の講演。石田氏は、現在は民主党選出の衆議院議員。現場目線から見た日本の農業の復活や過疎の問題解決を熱く語ってくれた。モットーは楽しくなければ人生でないと言うことで、大変楽しい方でもありました。

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石田さんの話に聞き入る受講生達

親睦を深める上でも、農業や過疎問題を考え上でも有意義な合宿であったと思う。

私自身は遅れていって、あまり長い時間動かなかったこともあって、幸い筋肉痛などは現れていない。

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2010年5月 5日 (水)

さよなら赤プリ

先日のニュースで赤坂プリンスホテルが閉鎖されると聞いて寂しいと思っている。最近は名前が違うらしいがこちらの方がよく知られているので、そのまま赤坂プリンスホテルと呼ぶ。

と言うのも小学校の頃、学校と自宅のちょうど中間にあったのが赤坂プリンスホテルで行き帰りの通り道だった。夏になると屋外プールにいかにも金持ちそうな人や時々はスター(今はタレントと呼ぶようであるが)を見かけること多かった。もちろん中には入れないので、格子越し(と言っても隙間だらけで丸見えだったが)に眺めるだけだったが、いつかはここのプールで泳ぎたいと思ったものだ。

その隣にはNHKのテレビ塔があったが既に東京タワーに役目を譲って、実用には使われていなかった。そのすぐそばで習字を習ったりしたが、まったく字は上手にならずに今日に至っている。私を知る人は私が習字を習っていたと聞くと目が点になるはずだ。

さらに少し回り道をすれば、弁慶橋や清水谷公園も遊び場で、弁慶橋の上から割り箸にスルメをぶら下げてザリガニを捕ったり、缶詰の缶で清水谷公園の池の小魚を捕って遊んでいた。
昔から何かに熱中すると他のことを忘れてしまう癖があり、家に帰ると「ランドセルはどこにやったの?」と聞かれて、しまったと思うことが良くあった。もちろん、公園や道ばたに置きっぱなしで帰ってしまうのである。

ちなみにもう1箇所の遊び場は今の国立劇場と最高裁判所のあるところで、当時は米軍の宿舎跡と言うことで荒れ野原だった。そこで段ボールでそりを作って遊んだり、パチンコで雀を撃ち落とそうとして遊んでいた。
昭和30年代ではあるが、都心にも田舎と同じような遊び場があったのである。

こうした子供時代の思い出の一つである赤坂プリンスホテルがなくなってしまうのは寂しいが、きっと何か素晴らしい施設として蘇るのだと信じよう。もし、単なる高級マンションやオフィスビルになってしまうようだと、それは寂しいことであるが、西武も決して楽ではないわけだから、あれだけの土地を遊ばせておく訳にはいかないのであろう。

ちなみに当時通っていた小学校(永田町小学校といって、校章が国会議事堂だった)は、児童数減少で既に何年も前に廃校になっている。

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2010年5月 4日 (火)

40年ぶりの上高地

昨日5月3日、蓼科に来ているのを良い機会に上高地を訪れた。私にとっては大学の時以来39年ぶりの上高地でした。

蓼科からはビーナスライン・美ヶ原経由で松本に抜ける道があるが、今回はいったん茅野に降りて中央高速を利用して松本インターへ、そこから158号線で上高地まで向かう。

Suwako
中央高速の諏訪湖サービスエリアでコーヒーブレーク。そのときの写真がこれ

さらに松本インターを降りるところで撮った写真。来たアルプスの山々がくっきり。

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ちなみに先日紹介した「神様のカルテ」の舞台もこの松本。昔から山好きの人々に好かれてきた松本であるが、そのわけがよく分かる。

松本インターを降りた後は158号線を一本道で沢渡まで。環境保護と渋滞緩和のために自家用車はここまでなので、後はタクシーを利用して上高地の大正池まで向かう、3200円也。一方バスを使うと一人1200円、我々は3人連れだったのでバスよりタクシーが安い。

大正池は土砂の影響で昔よりだいぶ小さくなったと聞いていたので心配したが相変わらずのきれいな水をたたえて我々を迎えてくれた。

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大正池と北アルプス穂高連峰をバックに一枚

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大正池の立ち枯れ(1)

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大正池の立ち枯れ(2)
本数は減っていたが、相変わらず見事な立ち枯れが・・・。

大正池の後は梓川沿い遊歩道をたどって上流の河童橋まで向かう。道中川のせせらぎを聞く。

梓川のせせらぎ

なぜか縦画面が横になってしまいます。まだ動画の扱いが未熟故と思うが、オリジナルのファイルはQuickTimeでは正しく表示されます・・・。


野生の猿が散見されたが人に慣れているのか、カメラを向けるとこちらを向いてポーズを取る猿が多く、驚き。
Kamikochisaru

Kamikochi005
水がないところから見た穂高連峰。空が真っ青。


だいぶ歩いて、おなかが空いたので上高地帝国ホテルのレストランで遅めの昼食。写真は全景(実は30年前に予約したが事情があって行けなかった曰くつきのホテル)。
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その後は再び梓川沿いを歩き、上高地を世の中に広めたと言われる明治時代のウエンストンの碑をを経て、河童橋に向かう

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河童橋越しの奥穂高岳

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河童橋の上からとった奥穂高岳

こんなにきれいな写真が撮れるほど良い天気でした。

河童橋からは再びタクシーで沢渡まで戻り、後は自家用車で松本駅へ。道中撮り損ねた松本電鉄の電車が駅に停まっていたのでぱちり1枚。

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その後、中央高速の渋滞を避けて下道(国道19号線)をたどって、塩尻まで。
その国道がなぜか大変けばけばしい。知ってる店も多いがイルミネーションが派手。

Route19
これはおとなしい方。

一方で印象に残ったのは次の写真。明らかに元工場だったものをそのまま活用したボーリング場。なぜか、大変おしゃれに見えました。
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最後まで最高の天気に恵まれ、すばらしい上高地行きとなりました。

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2010年5月 2日 (日)

神様のカルテ

夏川草介さんの書いた「神様のカルテ」を読みました。
話題になっている本らしくあっという間に読めるのですが、こんなに読後感がすっきりする本も久しぶりかも知れません。何か学ぶものがあるわけではないのですが、主人公が素敵です。

Kamisama

たとえば自分の担当の患者さんが亡くなった後に、何もしてやれなかったことを悔やんでいる主人公がつぶやく台詞がいい。
「そいつは、時々忘れたころに私のもとへやってきては、私の自信に鉈を打ち込み、足元を震わせ、感傷という名のなんの建設性もない物思いに私を引きずり込む。」

あるいは優秀な看護師である東西女史との、全くかみ合わない会話で有りながら心は通い合っているやりとりに思わずほほえんでしまう。

本当に軽い中にもペーソスにあふれた良い本だと思います。癒されたいときにもお薦めです。

以前恩師の嶋口先生に勧められて読んだお医者さんのエッセイ「医者の心、患者の心」(佐藤英一)に通じるものがある小説でした。
でもこちらのエッセイは本当に泣いてしまうので、読む場所には注意してください。

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