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2009年4月

2009年4月30日 (木)

TMDとBoseのQuiet Comfort3

テレビを見ていたら、耐震構造の高層マンションなどに取り入れられている技術にTMD(Tuned Mass Damper)というものがあると話していた。簡単に言うと、地震による縦揺れを防ぐために縦揺れと同じ周期の振動が反対に働くようにおもりをセットしておくと、通常の十分の一程度の時間で揺れが収まるという仕組みだ。

これってどこかで聞いたことがあるなと思ったら、以前私のお気に入りとして紹介したBOSE(ボーズ社)のQuiet Comfort 3と言うヘッドフォンに装着されているノイズキャンセラーと全く同じ原理だった。こちらは外部の音を消すために、ちょうど逆位相の音を発生させて消音する仕組みだったと思う。

どちらが先に発明されたのか、あるいはもっと別のものがオリジナルの原理なのかは分からないが、全く違ったものを結びつけることが出来て、なんか得した気分になった。科学ってすごいな。


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2009年4月28日 (火)

新しいゼミ生達

この4月からMBAの新1年生9名が内田ゼミに加わった。正確に言えば私の担当する競争戦略モジュールに所属する夜間MBA生である。
今年もいろいろな業種から、年齢も20台半ばから40代まで、ユニークな人材が集まってくれた。9名の内3名は女性である。
ソニーや大正製薬のようなメーカーの人間もいれば、米国CPAを持っている女性やブランドコンサルタントもいて、ダイバーシティにあふれている。

ゼミは毎週土曜日に開催しているのであるが、時々は2年生と1年生を一緒にやるようにしている。それによってお互いが刺激を受けるし、業種を超えた議論も出てくることになる。今のところ、経験も人数も豊富な2年生が1年生にアドバイスすることが多いようだが、やがては対等に議論するようになるかもしれない。

今後が楽しみである。頑張れ新ゼミ生!

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2009年4月26日 (日)

生まれて初めての経験

昨日、品川女子学院校長の漆紫穂子さんに誘われて生まれて初めての生け花を習ってきた。この歳になってまさか生け花をやることになるとは思わなかったが、せっかくの誘いでもあるし興味もあったので、おそるおそるの感じで行ってきました。

先生の州村衛香さんが素晴らしい方だったこともあり、うまくおだてられながらのあっという間の120分でした。花や植物には表面や裏面があることも初めて知りましたし、素材の長さをある比率で揃えていくと極めてきれいなものが出来上がることも学びました。これまで生け花というのは、芸術の世界でアイデアや右脳の世界だと思っていたのが、数字や技術に支えられた科学の世界でもあるということが理解できて良かったです。

漆さん曰く、生け花は経営に似ているので、経営者に習ってもらいたいと言っていたが、その通りだと思いました。というのは、まず素材が自然のものであるから、まっすぐなものもあれば曲がっているのもある。いうことを聞く花もあれば、そっぽを向く花もある。漆さんに寄れば人間と同じだそうだ。さらに一つ一つの素材(人材)を活かすことも大事であるが、全体のバランスはもっと大事である。これって経営そのものだな。
さらに、いつまでも考えていると花が弱ってしまう。まず全体像をイメージしたり、部材を揃えることは大事だが、結局は、茎の長さを決めたり、枝を切る作業ではエイッヤーの決断が必須となる。

ご託はこれくらいにして、実際に作ってみた第一号作品はこのようなものである。もちろん、多少は先生に手伝ってもらったが基本的に私の自作である。批判は甘んじて受けよう、というより初めて作った作品をここで紹介すること自体、ちょっと変であろう。
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ついでに他の方の作品と並べてみた写真もどうぞ。
Ikebana003

漆さん、貴重な経験をありがとうございました。

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2009年4月21日 (火)

マドンナのビジネスモデル

先日といっても一ヶ月以上前だが、日経新聞に気になるコラムがあった。地球回覧というコラムでタイトルは「ネットの激流をかわすマドンナ」というものであった。
一言で言えば、ネット配信が増えて儲からなくなったCD販売に見切りを付けて、コンサートツアーで稼ぐビジネスモデルに転換したという話だ。

筆者によれば、マドンナの曲を19曲を聴きたいときにCDで買うならアルバムを数枚買う必要があり、約100ドルするのに対して、ネットによる1曲ごとの購入なら19ドル足らずですむ。これではミュージシャンもレコード会社も儲けが薄い、ところがマドンナのコンサートに1家3名で行って、曲を19曲聴けば500ドルもかかるという。マドンナがCD販売からコンサート中心に軸足を移したのは大成功で、そのために2008年の収入は2億4千万ドル(約240億円)に上るという。たいしたビジネスマンだ。

私がこの記事を読んで感じたのは、昔ながらのビジネスモデルを維持している企業はいつ何時衰退するかわからない。したがって、一見件昔と同じような財やサービスを提供している企業でも、何を稼ぎの中心とし、何をプロモーション(撒き餌)とするかをはっきりさせる必要があるということである。

松任谷由実も同じなのかな?

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2009年4月17日 (金)

MBAの価値

慶應ビジネススクールが日本のビジネススクールの価値について自らを検証するという意欲的な雑誌(ムック)を発刊した。
日本を代表するビジネススクールの校長3名(慶應、早稲田、一橋)による座談会、卒業生のアンケートの結果から読み取るMBA像、企業人事担当者の声等盛りだくさんの内容である。

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早稲田ビジネスクールからは遠藤先生が上述の校長座談会に登場する。

私も、慶応の先生に頼まれて卒業生並びに企業人事担当者アンケートから読み解く「学生と企業から見たビジネススクールの価値」について、コメントを寄せた。

Mba002

そのアンケートを私がどう解釈したかは本文を読んでいただくとして、私がアンケートに書かれていた卒業生の自由記述コメントを読んでまず意外に思って、次ににやりとしたことがある。それは慶應ビジネススクールで学んだものとして数多くの卒業生が、「覚悟」、「自信」、「考える習慣」というキーワードをあげていたことだ。

これらはまさに経営者に求められているものであり、そういう意味で慶應ビジネススクールは良い教育をしているなと思う。早稲田も負けないようにしないといけない。

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2009年4月13日 (月)

熱い男

早稲田のビジネススクール(MBA)で2年ぶりの開講となる「戦略とリーダーシップ」が先週の水曜日8日よりスタートした。

トップバッターにはリクルートの旅行情報誌「じゃらん」のネット版を担当する出木場久征氏だった。知っての通りリクルートは古くから紙媒体による旅行情報誌たとえば海外向け旅行情報誌AB・ROAD(エイビーロード)を発行しており、じゃらんはその国内版である。
そうした中で、場合によっては紙媒体とかにバリぜーションを起こすかもしれないネットによる国内旅行情報サイトを立ち上げ、大成功させた立役者が今回登場の出木場氏であった。

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熱弁をふるう出木場さん

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出木場氏の話に聞き入る学生たち

詳細は当日の講義を聴いていた人のみのオフレコとしてこのブログでは紹介しないが、私の印象というか学びは出木場氏の現場力である。彼は27歳という若さで他の事業部門からじゃらんへ送り込まれ、その改革を成し遂げたわけであるが、彼の優れている点はその戦略立案能力もさることながら、現場を巻き込んでというは折伏しながら突き進む実行力にあると感じた。(受講生は戦略に感心していたと思う)

もちろんカンパニー長をはじめとするトップのサポートもあったからだとは思うが、あの若さであれだけの組織を引っ張っていくリーダーシップというか熱さに脱帽した第1回目の講義でした。

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2009年4月12日 (日)

論点設定の重要性

今月発売のTHE21という雑誌に課題設定の重要性について語ったものがインタビュー記事として掲載され、現在書店で発売中である。10日付の日経新聞にも大きな広告が出ていたので見た方もいると思います。

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特集自体は仕事をすぐやる人と先送りする人の違いという特集で即断即決のスピードが大事というものであるが、私はその中で課題設定の重要性を述べている。
というのも、いくら意思決定が即断で、実行力があったとしても、そもそもの課題設定が間違えていたら、何にもならないからである。

The21002

これ以上書いて雑誌が売れなくなると出版社に申し訳ないので
(そんなことはないと思いますが)、今回はここまで。

ちなみにBCGではこの課題設定のことを論点設定(論点抽出)と呼んでとても大事にしています。

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2009年4月10日 (金)

新学期始まる

今週月曜日より、早稲田大学ビジネススクールがスタートした。
私のゼミ関係では、一昨日の「実践競争戦略」が事業はじめだが、これは一橋ビジネススクール(ICS)の教授である菅野寛さんにお願いしている。というより、BCGの元同僚である菅野さんといった方がしっくり来る。
コンサルタント出身だけあって、初回にも拘わらずポンポンとテンポ良く進むのが菅野流である。2年生は慣れているようだが、1年生には面食らっているものもいたようである。
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熱弁をふるう菅野先生

下の写真を見てもらえばわかるように、新しい校舎にはビジネススクールらしい馬蹄形に仕えが配置された階段教室ができた。教育の質にようやく設備が追いついてきた感じがする。生徒にも先生にもありがたいことである。

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昨日より私のクラスもスタートした。戦略とリーダーシップという科目で、毎回ゲストを呼んで話をしてもらった上で、リーダーシップのあり方について議論するという科目だ。大隈塾の「リーダーシップ論」と似たスタイルなので、戦略とリーダーシップではより事業の遂行に近いレベルで話をしていただくことになっている。トップバッターはじゃらんネットの出木場さんだったがとてもおもしろかった。詳細は後日紹介しよう。

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2009年4月 7日 (火)

Krispy Kremeの戦略

先日、所用があって新宿のマイクロソフト本社を訪れた折、ビルの手前にあるクリスピークリームドーナツ店(Krespy Kreme)の前を通りかかった。

Krispykreme003

なんと未だに大変な行列が出来ている。店が出来て2年以上経つのに相変わらず行列とはすごい人気である。
でも何か不思議な気がする。というのも戦略が浮かび上がってこないのである。

いくらおいしさを売り物にしているハーゲンダッツアイスクリームでも今では店舗(ショッペと呼ばれる)に行列している人はいない。同じ頃行列で大騒ぎしたホブソンズは今や知る人も少なくなってしまった。
一方で、ハーゲンダッツは店舗での販売よりはカップが主力で、スーパーやCVSで売られるパッケージ商品で大成功している。

Krespy Kremeの場合、既に日本にも7店舗ほど出来ているようなので、少数限定で飢餓感をあおる作戦でもないようだ。たかがドーナツである、いくらダース単位で売ったとしても、これくらいの店舗数では売上も知れている。おいしいと言っても、絶対的な差別化が出来ているるわけではない。数百店舗以上展開しない限りビジネスとしてのうまみは出ないであろう。

ロッテとリヴァンプのジョイントベンチャーなので、それなりの戦略はあるのだと思うが、成長戦略は見えてこない。しかしこれだけ人気があるということは、あるセグメントの人には並んでも買う価値があるということになる。私に見えていない価値があるのであろうか?
今後の打ち手に注目しよう。

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2009年4月 3日 (金)

スパークする思考

学生時代の友人から、こんなメールをもらいました。
友達に認められるっていいですよね。
なんか、とてもうれしいです。

一部分を紹介します。喜びのお裾分けです。
「先月ドイツに行く成田で、適当な本を探していました。
内容は別として貴兄の力作だからと、機内の時間つぶしにでもと思って買いました。

読み始めて思った以上に(ごめんね)ジャストフィットの感動的な本でした。
ドイツの現地法人の社長に、
「これいい本だから、ぜひ読んでよ。」
と差し上げてしまいました。

若いエンジニアにこのスパークする想いを判って欲しいのですが、なかなか
柔らかな発想をしてくれません。実務で手一杯という面もありますが、
新しい仕事を抱え込むのを避けているのかもしれません。

-------------- 以下 内向けSNSに書いた記事です。

内田和成さんの最新本読みました。

頭の中に20のフォルダーを持とう。
 仕事・プライベート なんでもいい
フォルダーの中は種々のキーワード
 パソコンのフォルダーのようにdigitalに整理されていなくていい

他人と議論してみよう
 自分の20のフォルダーと他人の考え方を照合させて
 アイデアがビビビビとスパーク!

31日にグループのメンバー数人で議論していました。
ある人のプレゼンを聞いていて、僕のフォルダーのひとつと小さな火花が飛びました。
おう、これか、内田さんが言っていたのは。

昨日、ちょびっと整理して、責任者に検討してよと頼みました。
いい仕組みのデモができると嬉しいです。

この本、成田で買ってドイツに行く飛行機で読んでしまいました。
現地法人の方にあげてしまいました。手元にありません。
新書です。みなさんも読んでみて。」

いつもは車の中では考えをまとめるためにラジオも音楽も聴かずにいるのですが、今日は車の中で珍しく音楽を聴きました。それも竹内マリアや徳永英明のラブソングです。なにか気持ちが若くなりました。

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2009年4月 2日 (木)

大局観

私はヘボだが碁が好きで、昔サラリーマンをやっていた頃は良く打っていた。上司の部長と昼飯を賭けてやっては良く負けて奢らされていた。普段は4目も置くと良い勝負なのだが、賭けてやると必ず負けるのだ。

さて本題である。最近読んだ本に囲碁のプロ棋士である依田紀基氏が書いた「プロ棋士の思考術」がある。副題に大局観と判断力とあるくらいだから、経営やビジネスに役立つヒントがいっぱいある。経営にも人生にも大局観が大事だという話につながる。
ただし、囲碁を全くやらない人には少しぴんと来ないところが多いかも知れない。

Yodanorimoto

例によって私のお気に入りのフレーズを紹介しよう。
序盤の布石で大事なことは、「考える」ことでも「読む」ことでもなく、「イメージ」を広げることだそうだ。経営でもあまり数字や論理を積み重ねるより、あることがうまくいった場合にどうなるかをイメージすることが大切だ。
依田氏によると「読みとは、置いてない石が盤に置いてあるように、形をイメージすることである。」これには参った。ついつい、私がこう打つと敵はこう打つ、そうすると私はこう打ち返すという「読み」ばかりやっていた。
「まず、どのような形がよいのか、どのような形を自分は望むのかをイメージする。それが出来なければ、いくら相手の手を予想しても仕方がない。」うーん、なるほど。

「心の持ちようは、現実を左右するほど大きなものだ。名人になりたければ、なる前から名人の心を持って、そのように振る舞えばよい。」
私が常に言っている、ビジネスマンたるもの常に2つ上のポジションに自分がいると思って仕事をせよに通じるものがあるな。

「私は対局に臨む前に、あらかじめ第一手を決めないタイプの棋士だ。第一手は、その場の雰囲気を大事にして決める。対局場で、盤の前に実際に座らないとわからない気配、見え方というものがあるのだ。」
これも私が、大事なミーティングで経営トップに臨むときに似ている。もちろんある程度の想定はするし、資料なども必要であれば事前に読み込んでおく。しかし、実際には用意しておいた資料を使わないことも多いし、その場で思いついたことから会話を始めることも多い。
こういう話を聞くと(読むと)、私がやっていることもあながち変ではないのだと安心するというか、自信につながる。

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成毛流成功法

前回の嶋口研究会のゲストは元マイクロソフト日本法人社長の成毛真さんだった。現在はインスパイアという会社のファウンダー(要するにオーナー)である。

彼のマイクロソフト時代やそこに至るまでの話を紹介してくれたのだが、落語か漫談を聞いているようで大変おもしろかった。
しかし、そこは一流経営者であり、かつ現在もいろいろな事業を育てている成毛さんのこと、経営や人生のヒントが山盛りだった。ただし、当日の参加者がどれくらい彼の話からエッセンスを汲み取ることが出来たかは不明である(ちょっと心配)。

例によってさわりを紹介しよう。
「天才は作れない。天才は探すもの。」(ATOKの日本語変換ではなぜか、前者がテンサイになり、後者が転載になってしまった。変換精度の高いATOKでは珍しい誤変換だ。)
これはその通り。
「ベンチャーが成功するのには20年はかかる。数年で成果を求めるのは無理。」

今注目している業界は農業だそうだ。理由はみんなが注目している環境やエネルギーは競争が激しすぎるが、農業はまだ注目している人が少ないから今のうちから投資しておくのだそうだ。目の付け所が違うな。

「人間によって持っている運の量は決まっている。」これは私もそうかも知れないと思っている。
昔、スキーの仲間と「総量一定の法則」というのを作っておもしろがっていたことを思い出した。これは一人の人間が1回のスキー行で転ぶ量は一定であり、今日たくさん転べば明日はあまり転ばない。あるいはAさんがたくさん転べば、Bさんが転ばず、総量が一定になるという、極めてたわいのないものであったが、時々信じたくなる。

成毛さんは自分は運だけで生きてきたと言っているが、実はものの見方が非常にユニークで、人が見えないものを見えるのが彼の成功の秘訣ではないかと思っている。

成毛さんは大変な読書家で、自分の読んだ本を中心にしたブログを持っています。知っている方も多いと思いますが、念のために紹介しておきます。
成毛眞ブログ
当日も禅に関する本を2冊ほど持っていて、それらもこのブログで紹介されていました(3/25の項)

そういえば、10数年前に成毛さんと孫正義さん、さらに二人ほどの計5名で六本木の夜に繰り出したことを思い出したら、成毛さんも良く覚えていて、その時行ったおかまバーは自分がよく知っている店だと言っていた。そうだったんだ。

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