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2009年3月16日 (月)

家事見習い

先週の朝日新聞の読者投書欄に、なかなかいいのが載っていた。長野県の63歳の主婦からの投書である。
『テーブルの上に、夫の書きかけのアンケート用紙があった。何気なく見ていると、退職した夫は職業欄に「家事全般」と書いている。戻ってくる前に「家事見習い」と書き直しておいた。』

我々の周りでも、仕事を辞めて結局次の仕事が見つからず、毎日家にいる人もいれば、人より早くリタイア生活をエンジョイしている人もいる。そういう人は職業はと聞かれたら、無職と答えるのだろうが、何か違う気もするのだろう。そこで、家事全般と書いたわけであるが、そこには先輩主婦の意地がある。昨日今日、家事をやるようになった定年退職の夫が一人前を名乗るのは10年早いと言うことなのだろう。何となく、笑ってしまった。

これを読んで、だいぶ前に日経ビジネスか何かに、作家の野末陳平がおもしろいことを書いていたのを思い出した。仕事仕事で趣味らしい趣味を持っていなかったサラリーマンが定年を迎えるに当たって新たに趣味を見つけた始めるのでは遅すぎるという話だ。
みんな同じように考えるので、定年後に始めた趣味ではみんな一年生で下っ端にしかならない。そこで、定年後の趣味でもそれなりに楽しもうと思ったら定年の10年前くらいから、定年後に備えて趣味を始めなさいというものだった。なるほどなと感心したのを覚えている。
私の場合、その頃はまだまだ先の話だと思っていたが、今となってはもう手遅れかも知れない。
というより私の場合は、大学で教えることが趣味みたいなものか。

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コメント

foxtrotさんへ

コメントありがとうございます。ブログも拝見しました。きれいな写真が多く、心が癒されました。
これまで馬車馬のように働いてきた団塊の世代の人たちの定年後がワンパターンなのは仕方がないかも知れませんね。それでも、そうした中で写真・川柳・スケッチ・旅行など自分の趣味を見つけて、一人であるいは奥さんと一緒に楽しんでいる人も多くなっていると思います。
今後はもっと人数が増えると同時に、趣味も多彩になっていくのではないかと期待しています。

投稿: 内田和成 | 2009年3月18日 (水) 19時16分

グロエロさんへ

コメントありがとうございます。私も日本人はもっと気軽に休暇を取るべきだと思います。
私は20代の時にオーストラリアで働いた経験があり、そのときにオーストラリア人の哲学を学びました。
9時ー5時の仕事はアフターファイブのためにあり、月ー金の仕事はウィークエンドを楽しむためのコストであり、さらには1年の内11ヶ月は1ヶ月の休暇を楽しむためにあるというものです。
実際、夏休みはきっちり4週間の休暇を取り、ヨーロッパなどに遊びに行っている人がたくさんいました。
さらにお金がある人は飛行機を操縦したり、スキーをしたりしているのに対し、お金のない人でもゴルフやテニスを楽しむと言ったように、それぞれが人生を楽しむすべを知っていました。結構カルチャーショックでしたね。

投稿: 内田和成 | 2009年3月18日 (水) 19時06分

ウメさんへ

趣味の時間が取れないのは、仕事が忙しいのか、家庭に時間をとられるのかのどちらかだと思いますので、決して悪いことではないと思います。しかし、将来のことを考えると少しでも+αのことやっていたいですね。

しかし、ウメさんが学部生で趣味の時間が取れないとしたら、それは何か変ですね。きっと、趣味より楽しいことがあるのでしょう。

私はBCGのコンサルタントで忙しいときは、友人とのつきあいの時間がなかなか取れないので、代わりにPCの組み立てやウェブのページのプログラミングをやって憂さ晴らしをしていました。

投稿: 内田和成 | 2009年3月18日 (水) 19時00分

はじめまして、いつも興味深く読ませていただいています。
投稿された主婦の方はウィットに富んでいるというか、きっと仲の良い夫婦なのでしょうね。
でも、リタイヤ後の職業が"家事全般"というのはちょっと切ないなぁ。
自分だったら"自由人"と書いておきます。これだけでも、ちょっぴり気持ちが大きくなれる!?
もっとも、人間は本来自由人であるべきなのかもしれませんが…

ブログこれからも楽しみにしています。

投稿: foxtrot | 2009年3月17日 (火) 21時51分

はじめまして。30代アラサー、自称Globalistのグロエロと申します。いつも内田さまのブログと著書を楽しく拝見しております。

私達の父親世代は引退を迎えています。先日、同年代の女の子の友達が『私の父親は趣味もなく毎日自宅にいるから邪魔くさいのよね。引退前は仕事ばっかりしてたくせに』と言っていました。切なくなりました。

男性の趣味対策として、私個人の勝手な意見は『日本企業に従業員への毎年連続2週間休暇を義務化させる』ことです。

世の中のパパに自分のことを考える時間が持てるようになり、新しい趣味を始めるきっかけになるかもしれません。

そんなに休んでいられない、という意見があります。が、日本のホワイトカラーの生産性は改善すべき部分が多く、決して不可能なことではないと思います。私の欧米人のビジネスパートナーはみんな毎年2週間きっちり休んでいます。ノキアの元CEOヨルマ・ヤコ・オリラ氏は『私の一年の一番最初の仕事は自分のバカンスを決めることだ。そうしないと周囲のスタッフがバカンス日程を決められないからだ』と言っていました。

また、連続2週間休暇には以下3つのメリットが考えられます。

①個人消費活性化
②日本人のグローバル化促進
③右脳活性化

①個人消費活性化
効果をフェルミ推定していませんが、『あると思います!』

②日本人のグローバル化促進
個人で世界を旅する日本人が増えるでしょう。いろいろな国の異なる文化を自分の目で見て、触って、感じて、ときには豪快に騙されたりすることによって、語学力を越えたグローバルな視点を育成するができるようになると思います。国内需要が縮小し、グローバル化を強化しなければならない日本企業にとってもプラスになります。

③右脳活性化
休暇中の新たな体験によって右脳が活性化されるでしょう。著書『ハイコンセプト』に書かれているように、グローバルソーシング時代においては先進国の人々は右脳主導型のスキルが求められつつあります。先進国ではホワイトカラーの仕事でもパターンの決まった業務は水面下でインド、中国にどんどんアウトソーシングされています。日本企業のグローバルソーシング進行度は米国の1/10程度であると推計しますが、この動きは中長期的にどんどん進むと思います。

連続2週間休暇導入は決して簡単なものではありませんが、可能性としてもっと熟考してみたいところです。

国際会計基準が導入された場合、従業員の未消化有給は負債として計上されるようになるのでしょうか?もしYESであれば、導入の後押しになるのかも・・・と期待しています。

ミクシーのコミュニティーには『日本に連続2週間の休暇を!』というものも見つけました。

長々と書いてしまい失礼いたしました。

投稿: グロエロ | 2009年3月17日 (火) 00時17分

はじめまして、早稲田大学1年のウメと申します。いつも楽しく読ませてもらっています。

最近は趣味の時間が取れないので、これは危ないと思っていたところです。

趣味の時間をしっかりと取らないと、他のことへのエネルギーが沸いてこないことを実感してきたのでいろいろ考え中です。

投稿: ウメ | 2009年3月16日 (月) 10時02分

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