現場主義の知的生産方法
最近読んだ本でおもしろかったのが、関満博さんの書いたちくま新書「現場主義の知的生産法」だ。関さんはずいぶん前に「フルセット型産業構造を超えて」という名著を書いた人手、当時私は大学の先生でもない人がこんな知的に優れた本を書くのだと衝撃を受けた記憶が鮮烈に残っている。案の定というかその後、学者へ転身され、現在は一橋大学の商学研究科の教授である。
関さんは現場を徹底的に見ることで、現象の奥に潜む本質をあぶり出す学者だと思うが、その方法論を余すところなく紹介したのが本書である。
私も経営コンサルタントとして、現場の重要性は身にしみるほど知っており、自分でも極力現場に足を運んだつもりであるが、関さんの本を読んだ後では赤面の至りである。とにかく徹底している。
世間で広く行われている現地調査を痛烈に批判し、「彼らはお金を貰っている時だけ地元を「愛そう」としているのにすぎない。その地域をずっと「愛して」いかない限り、地域との信頼は深まらないのである。」と言い切る。
地域を顧客と置き換えればコンサルタントにも当てはまる名言である。我々コンサルタントも肝に銘ずるべきであろう。
あるいは、「工場調査を実施する場合、訪問してエールを交換した後、細かな話を聞く前に、作業現場、倉庫などを詳細に見ることから始めることが好ましい。実際の「作業現場」には実に多くのことが詰め込まれているのである。」
これもコンサルタントに当てはまるな・・・。
一方で、関さんのはちゃめちゃぶりがおもしろくて、読み物としても大いに楽しむことが出来た。
実はこの本でなく、「フルセット型産業構造を超えて」を是非読んでもらいたいと思っています。
補足
一橋の関先生のゼミのホームページを検索してみたら、いきなり「志のないものは去れ」と大書きされていたので驚いた。
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