完成しないビルの数々
どう見ても完成済みのビルの数より、建設中のビルの方が多いという異様な風景である。これが、新興地区だけなら納得も出来るがドバイ全域で同じ状況である。
明らかにオーバーキャパシティであろう。いくらこれまで作るそばから売れてきた(あるいは完成する前に高値で転売できた)とは言え、ここまで野放図に建築を許可するのは無理があると思った。
モスクの数は680
イスラム信者が300m以上歩かなくてすむように、ドバイの首長がたくさん設置するように指導したそうです。ということで、街のあちこちにモスクがそびえていました。
その中の一つのジュメイラモスクを見学しました。中には入れませんでしたが、外から見ると大変きれいな寺院でした。ちなみに人口140万人の内の本当のアラブ首長国連邦の人は数%しかいないそうです。後は近隣諸国からの移民や流入が若干いますが、人口の大半はインドからの出稼ぎといいます。ということで、イスラム教者あたりの寺院数はとても多いと思います。
スキー場
何でもありのドバイにはスキー場もありました。それもショッピングセンターの中、高級ホテルの横です。もちろん屋内スキー場ですが、平日に結構客が入っていました。雪が珍しいのでしょう。もちろん、スキーやスキー靴だけでなく、ウエアもレンタルだそうです。昔船橋にあったザウスを思い出しました。
七つ星ホテル
世界に一つしかないといわれる七つ星のホテルBurj Al Arab(ブルジュ・アル・アラブ)に行ってきました。宿泊は出来なかったのですが、最上階にあるレストンに行ってきました。おいしかったけれど、NYや東京にあるのと全く同じような高級フレンチレストランでした。 ちなみに一番高級とされているのが神戸ビーフだったので、私はそれを注文しました。和牛がはやっているそうです。それにしても食事代は高かった。
誰ですか、ドバイまで行って日本の牛を食べなくてもいいだろうと言っているのは・・・。実は私は食べ物については大変保守的なのです。
ショッピングモールの風景
現地の大型ショッピングモールをいくつも訪れましたが、現地の人より観光客や欧米からのビジネスマン&家族が大半でした。従って、お店も西洋風の作りでニューヨークや東京と変わりのないブランドショップがたくさん存在し、後はカルフールなどの欧米型のスーパーが大変な賑わいです。
こちらの休日に当たる金曜日の買い物時にはレジで20分近く並びました。というのも一家族当たり、数百品目買うのです。これは大げさに言っているのではなく、本当です。アメリカでも見たことのないまとめ買いで、ちょっとびっくりしました。
現地人風に見えるBCGドバイの秋里さん@カルフール
オロナミンC
カルフールを始めとするスーパーマーケットを何カ所か回ったのであるが、どのスーパーでも飲料の棚に大量にオロナミンCが陳列されているのには驚いた。何でこんなものが人気があるのか不思議であったが、ユーザーインタビューが出来なかったのでよく分からない。しかし、カルフールではアラブ風の顧客がオロナミンCが10本入ったケースを30-40まとめ買いしているのに遭遇してほんとに驚きました。
回転するイタリアン
最終日に訪問したショッピングセンターは、空港そばの巨大なモールでしたが、昼時に入ったイタリアンレストランでちょっとした驚きがありました。なかなかしゃれたイタリアンレストランで大変はやっているのですが、まずメニューに寿司があるのに驚きました。日本では考えられないコンビネーションです。ピザとサラダなどを注文したついでに、寿司はちょっとやめておいて焼き鳥を一品注文してみました。
注文を終えてふと店内を見ると、板前さんがカウンターで寿司を握っています。そこまではありかなと思っていたのですが、ふと板さんの前を見るとカウンターが回転しています。なんと回転寿司なのです。思わず写真を撮ってしまいました。
ちなみに焼き鳥の味はというと、たれは絶品でしたが鶏肉はかみ切るのが大変なほど固かったです。残念!
メイドインジャパン
車は圧倒的にトヨタが強いです。欧州の車はBMW、ベンツ、ロールスロイスなどの高級車を除くとあまり見かけません。町中で見かける車はカムリやカローラですが、郊外や砂漠地帯になるとトヨタのランドクルーザーの独壇場です。中近東ではトヨタが強いという話は聞いていましたが、実際に目の当たりにすると驚きさえ感じます。
電機製品は車ほど強くない感じで、ソニーや松下もありますが、サムソンやLGもたくさん見かけます。ショッピングセンターやカルフールなどで見るブランドも同じです。ホテルの薄型テレビもLGでした。
日本食は他の国ほどたくさんは見られません。これからなのか、中東の気候・風土にあまりなじまないのかはよく分かりません。
砂漠ツアーに参加した車は18台全てトヨタランドクルーザーでした。
駱駝と衝突
四輪駆動車による砂漠ツアーに行ったのですが、途中でツアーの車が一台砂漠の道路でラクダと衝突してお釈迦になりました。ラクダの死体が見あたらないので、聞いてみたところラクダは何ともかなったようです。恐るべしラクダです。
疾走する"岩を積んだ"車
砂漠ツアーの帰りに、数十台の大型トラックが数珠つなぎで走っているのに遭遇しました。海を埋め立てて陸地を作るのに砂漠の国では砂しかないので、100km以上離れたところから大量の岩石を運んでくるそうで、その数は毎日数百台以上のようです。
トイレ事情
以前人口が少ない時代は、飲み水を創とする生活水は井戸水ですんでいたようですが、人工は100数十万人にふくれあがった今ではとても足りません。そのため水道水は海水を浄化して作っているそうです。
一方で、下水には頭を痛めているようです。というのも普通の国であれば海に流してしまう水が、生活水の源になっているので、そういうわけにはいきません。そこで、汚水は砂漠のどこかにわざわざ捨てに行っているようですが、これまたトラックの行列というか渋滞で大変なようです。(これは現地の人から聞いた話で確かめていません)
買い物天国?
ドバイは買い物天国であるとの話を聞いたが、結論から言うとそうではない。中近東に住んでいる金持ちの人から見れば、パリ、ロンドン、ニューヨーク、ビバリーヒルズに行かなくてもブランド品が手にはいるという意味ではまさに買い物天国であろう。又、ブランド品が免税(というかドバイには税金というものが一切ない)で買えるというのも、買い物客にとってはうれしい話しかも知れない。
しかし、私のような旅行者あるいは一般的日本人にとっては、ブランド品の品揃えが特に優れているわけでもなく、価格も特に安いという感じもないある意味中途半端な店ばかりであった。
一方で世界中で旬なブランドや業態はすべて揃っているのはさすがドバイという感じで、アメリカのスターバックスも各所にあるし、ヨーロッパのカルフールもあればH&Mもある。はたまた、日本食レストランのNOBUまで揃っている。
結論
ドバイはやはり砂上の楼閣である。もちろん、アメリカのラスベガスのように砂漠に出来た都市が恒常化した例もあるので、何とも言えないがこのままの繁栄が続くことはあり得ないであろう。
ドバイは歴史のない国(街)であるが故に、ゼロから街作りをすることが出来たのであろう。その意味で、都市計画の専門家や建築家にとっては理想の場所であり、クライアント(首長)だと思う。しかし、街や国には歴史が必要だと思う。なぜなら、それによって文化が生まれ、伝統が育まれるからである。ドバイがかつてのカルタゴのように消えてしまうことがないことを祈りつつ、内田のドバイ便りは終わりです。
でも、実際に行ってみて良かった。百聞は一見にしかず。
最近のコメント