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2008年10月

2008年10月27日 (月)

論点抽出

先週発売になったThink!秋号で私の持論の論点の重要性を再度取り上げてもらった。
「気づきの技術」の特集の中で、「論点思考とレーニング-真の問題に気づく論点抽出の方法」というタイトルだ。

20081024

一言で言えば、いくら問題解決力が優れていても、間違った問題を解いたら何にもならないと言うことである。学校の勉強であれば、試験の出題者の出した問題を解けばいいので、どちらかと言えば正しい解き方、あるいは効率的な問題の解き方が教育の中心になっている。
ましてや国語の問題に数学の問題が紛れ込んだり、この中には解くべき問題と解いてもしょうがない問題が混じっているので自分で判断しなさいなんてことは絶対になり。

ところが、ビジネスの世界では誰もあなたが解くべき問題はこれであると教えてくれない。上司がいても、本当に正しい問題を与えてくれるかも確かではない。そこで自分で問題を発見したり、定義しないとならないのだ。
その段階で解くべき問題を間違えると、いくら優れた答えを出したところでビジネスには何の役にも立たないと言うことになってします。
さらに問題は人によって違うこともあれば、時間と共に変わってしまうこともある。

したがって、ビジネスでもっとも大事なことは問題を解くことではなく、解くべき問題を定義する=論点抽出だというのが主旨である。

こうしたことを取り上げたので興味がある人は、是非本誌を買って読んでみてください。

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2008年10月24日 (金)

こういう予想外ほどうれしいものはない

一昨日の大隈塾リーダーシップ論のゲストはローソン社長の新浪さんだったが、彼の話は後日書くとして、今日は別の話だ。

今年から大学院(ビジネススクール)の正式科目となったリーダーシップ論は、隔週で夜間に2コマ続きで実施している。1コマ目は毎回紹介しているような日本を代表するリーダーたちの講演&質疑応答で、これまでにも田原総一朗氏の招きで出井氏や御手洗氏などが来ている。

今日はそちらではなく、2コマ目の話である。2コマ目は通常ゲストスピーカーの話を受けて、クラスでリーダーシップについてディスカッションすることもあれば、グループに分かれてディスカッションすることもある。しかし、いつもディスカッションばかりでは飽きてしまうので、夏休みにグループワークの宿題を出した。これが大成功だった。

具体的には6-7名でグループを作って、三菱重工が2013年に発売予定の旅客機の事業戦略を策定するというものだ。各チームに社長以下、マーケティング担当や生産担当を置いてもらって、夏休み明けに発表してもらった。但し、資料は新聞・雑誌などで発表されているものを使った。

この発表会が10/8と10/22の2回にわたって行われたのだが、内容がとても良かった。はるかに私の期待を上回る出来だった。企業から派遣されている学生(この科目のみを履修しているビジネスマン)とMBAの学生の混成チームだったのだが、私の心配をよそに各チームで侃々諤々の議論や作業をしてくれたようで、極めて完成度の高いプレゼンテーションだった。
また、業種を超えて集まったチームの間で仲間意識が生まれたり、良い意味での企業カルチャーのぶつかり合いがあったようで、みんなが勉強になったといってくれたのもうれしかった。

来年もまたやろう。

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2008年10月23日 (木)

ケアレスミス

先日の日経新聞夕刊「教育」欄におもしろいコラムが載っていた。
ある学校で、名門中学の校長を招いての講演会が終わった後の父兄からの質問に「ウチの子はケアレスミスが多いのですが、どうしたらよいのでしょうか」と言うのがあったそうだ。聴衆の母親たちが答えを聞こうと一斉にペンを取ったところ、その校長が「勉強の時だけケアレスミスをする子なんていません。そういう子は普段の生活でもいろいろなミスを繰り返しているのです。自分の生活にきちんと目を向けて自己管理をできない子に、テストの時だけミスをするなと言っても無理ですよ、お母さん」
お母さんたちは痛いところ突かれてぐうの音も出なかったそうです。

この記事を読んで、恩師の嶋口先生から以前聞いた同じような話を思い出した。
それはキヤノン電子の酒巻社長の話だ。キヤノン電子では、駐車場のそばに植えてある樹木を傷めないように、車を後ろ向きに駐車場に止めることを禁止している。代わりに頭から突っ込んで駐車するように指示している。
そのルールを3回破った社員を辞めさせたという話だ。たかが車の止め方を3回間違えたくらいで、とんでもないという方もいると思うが、そうした基本的なことのできない社員は会社のもっと大事な仕事でもミスをするからだそうだ。
この怖い話に興味のある方は、下記のサイトに詳しいのでご覧ください。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/eco/special/061215_fushouji3/index3.html

トイレがきれいな工場の製品は品質が高いという日本電産の話にも通じるな。

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2008年10月20日 (月)

ビジネスケースコンペin大阪

昨日は大阪まで、学生のビジネスプラン・コンテストの審査に行ってきた。義理のあるネスレコンフェクショナリの高岡社長からの依頼で断れなかったのだが、大阪まで行った甲斐があった。

今回のビジネスコンテストは関西の学生たちが自主的に運営しているKBCC(関西ビジネスケースコンペティション)主催だが、学生がチームを組んでクライアントにマーケティング戦略の提案を行うという体裁を取っており、そのクライアントがネスレコンフェクショナリという設定である。

キットカットあるいはエアロを選択しての戦略提案は、学生らしいアイデアや生活者の視点からの洞察に満ちあふれていて、とても楽しめた。
もちろん、提案内容は現状分析が不十分だったり、実現性に課題なども多く、そのまま使えるものではなかったが、前向きの姿勢が評価できる。

Kbcc

写真は、優勝した神戸大学のチームである。

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2008年10月18日 (土)

社長「木村剛」

やっと、11月に出す本の原稿のめどが立ちました。そして、ようやくブログを書く精神的余裕が生まれて、このコラムを書いています。通常の仕事で忙しいときは、多少眠る時間を削っても、何か書くことでストレスが解消されるのですが、さすがに原稿執筆中は、もう一文字も文章を書くのは嫌だという気分になります。ということで一週間ぶりのブログになりました。楽しみに待ったいてくれた人、ごめんなさい。

先週の大隈塾リーダーシップ論に登場のリーダーはフィナンシャルコンサルタントの木村剛氏でした。彼は小泉内閣時代に竹中平蔵氏と一緒に不良債権処理に当たったことで一躍有名になった人ですが、今回はリーダーシップ論の講義と言うことで、金融の話ではなく、自分の会社経営の話がメインでした。

日銀を辞めて、自分の会社を立ち上げて経営したときに、どんなに苦労したかの話を中心に語ってくれた。ビジネススクールで習うような戦略の話とか、大学で習う経済学などは何の役にも立たなかったという話が一番おもしろかった。
また外人のマネジメントとつきあうときの苦労話などは、若い人には参考になったのではないかと思う。

もちろん、質疑応答の中で、今回の金融危機についても本音を語ってくれたが、こちらは講義を聴いた人のみということで、紹介できませんので悪しからず。

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2008年10月12日 (日)

明治神宮初めてのライトアップ

以前からくり人形などの日本文化を海外に知らせる活動をしている友人の高田氏を紹介したが、彼がまたユニークな催し物を企画している。

なんとライトアップした明治神宮で人形浄瑠璃(文楽)やオペラ歌手のコンサート、あるいはフラメンコまでやってしまうという。これは明治神宮の社殿復興50周年を記念したイベントに国際交流を絡ませるという高田さんらしい企画なのだが、明治神宮がライトアップされること自体初めての試みな上に、そこで異国の催し物をやってしまうと言うのだから、きっと日本の神様も驚いているだろう。

イベントに興味のある方は下記をご覧の上、是非申し込んでください。
http://www.barrier-free-jp.com/event/index.html

明治神宮のライトアップの詳細は下記のサイトをご覧ください。
http://www.meijijingu-anniversary.com/

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2008年10月10日 (金)

不思議なファッションショー

2-3日前に地下鉄副都心線の渋谷駅を歩いていたら不思議な光景に出くわした。

Fashion001

何だろうと思って近づいてみると、ファッションを勉強中のデザイナーの作品を展示しているのだった。

Fashion002_2

東京メトロもなかなか粋なことをやるな。
この中から未来の川久保玲や高田賢三が出てくると良いな。

見張りの方の了解を得て写真を撮らしてもらいました。

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2008年10月 9日 (木)

長い一日

今日は朝9時過ぎより、大隈講堂で開かれた早稲田大学グローバルイノベーションフォーラムに駆けつけ、白井総長の挨拶の後に基調講演を行った。テーマはいつもの異業種格闘技である。それが終わった後は各ゲストスピーカーの話を聞きながら、午後の分科会におけるパネルディスカッションの準備をしていた。午後3時過ぎから1時間強はパネルの進行役を務め、終わったと思ったら次は全体会議での分科会の総括のミーティングへ参加と大忙しだった。
何も私が出しゃばりでこうなったわけではなく、頼まれて引き受けたら朝から予定がびっしりとなってしまい、終わったのは5時半過ぎだった。ちょっと出過ぎだったな・・・。

これで終わりなら、良かったのであるが、その後大隈塾リーダーシップ論の後期の1回目が待ちかまえていた。
今日のゲストは金融のコンサルタントであり、銀行の経営者でもある木村剛さんであった。これがまた、大変おもしろかった。この話はどこまで書けるかは別として、別途紹介します。
そして、2時限目は夏休みに受講生に出していた宿題の発表会と続き、終わったら22時半。しかし、さすが社会人大学生、極めて質の高いプレゼンテーションを見せてもらって、私は大変満足しました。

先ほどようやく家に帰り着いたところです。
イヤー、今日は疲れました。

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2008年10月 5日 (日)

フットサルとバーベキュー

今日はBCGのフットサル&バーベキュー大会が多摩川の川縁でありました。
フットサルは私がサッカー好きなこともあってずいぶん前に始めたのですが、以前はまだ動いていたからだがますます動かなくなって、今日は合わせて数分しか参加できませんでした。
一応ユニフォームの背番号は10番(サッカー好きな人には説明不要ですが、エースがつける番号です)なのですが、そろそろ3桁にでもしないとまずいかなと思います。

幸い、サッカーもバーベキューも天気に恵まれ、数多くの若手が参加していて、大盛況でした。始めた頃はまだBCGにも入っていなくて、学生だった人が今やBCGではプロジェクトマネジャーとして活躍しているのですから、月日の経つのは早いものです。

ところで、今11月に発売予定の新書の最後の追い込みに入っています。最近ブログが滞っているのも、そちらが大きな理由です。
右脳を使ってアナログで思考しようというようなテーマで、言外にロジカルシンキングは疲れるからほどほどにした方が良いと言っているようなもので、これも物議を醸すかも知れません。

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2008年10月 1日 (水)

上海フリーペーパー

以前に日本人が上海で中国人向けに日本を紹介するフリーペーパーを発行している話を紹介したが、今回は同じ上海で発行されている日本人向けの日本語のフリーペーパーである。

Shangahaifreepaper

先日のゼミ研修旅行で上海を訪問した際に話を伺ったコンサルティング会社でいただいてきたものであるが、ご覧のようにいろいろな種類がある。写真では厚さが分からないと思うが、ページ数も結構あって印刷などもしっかりしている。

上海に如何にたくさんの日本人が住んでいるか仕事でかかわっているかの証であろう。ニューヨークでも同様なフリーペーパーを見たことがあるが、ここまで立派ではなかった。恐るべし中国、とりわけ上海パワーである。

それにしても表紙に写っているエビちゃんは、ちゃんと著作権のある本物なんだろうな?

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