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2008年2月

2008年2月29日 (金)

感情の振幅

昨日の川淵キャプテンの話の続きである。

同じ2月18日の回の最後の方に、ドーハの悲劇の試合のサッカー中継の視聴率が48.1%だったという話が書いてある。川淵氏に寄れば、スポーツの感動は勝った負けたかではない、どれだけ感情の振幅をもたらしたかにあるという。そういう視点で見れば、ドーハの悲劇でワールドカップに出ることは出来なかったが、サッカーが国民的関心事になったという点で、この試合のインパクトは大きいと結んでいる。

この話が正しいかどうかは、私にはよく分からない。しかしながら、スポーツにとって大事なのは感情の振幅だという話は大変納得がいく。
先週の日曜日にあったラグビーのトップリーグのナンバーワンを決めるマイクロソフトカップ決勝戦はサントリー対三洋電機だったが、この試合はすごい試合だった。私のようにラグビーのルールが必ずしも分かっていない人間でも思わず引き込まれてしまった。感動した。
大好きサッカーでも凡試合はある。そんなに興味がない野球でも昨年アジア選手権(稼働かも分からないが、オリンピックの出場がかかった選手権)の日本対韓国戦には感動した。

このように考えると、企業経営でも、「企業としてあるいは組織として成功するかしないか」とは別に「人を感動させる、熱くさせるかどうか」というのが極めて大事な要素になると思う。
でも企業は最後には利益を上げないといけないしな。阪神みたいな人を熱くさせるだけの企業ではいかんのかな?やっぱり日本ハムが理想なのかな?

でも、優勝しなくても、清水エスパルスが好きです。

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2008年2月28日 (木)

経営者のプロ化

今月の私の履歴書は川淵三郎氏であることは、以前も書いたとおりである。
2月18日付は、ドーハの悲劇と題して、日本が初めてワールドカップに出られるかも知れなかったのが、最後の最後にダメになった話が書いてある。
その中で、私が触れたい話が2つある。

一つはそのときの日本代表監督ハンス・オフトについてである。彼のリーダーシップのすばらしさについては、別途項を改めて触れたいと思うが、今日はその話ではない。どうしても待てない人は、私の著書「仮説思考」にも詳しく書いてあるのでそちらをご覧ください。

さて、日本サッカーの父がドイツ人コーチクラマー氏だとすれば、ハンス・オフトは日本のサッカー界が初めて雇ったプロの代表監督だ。川淵氏に寄れば、それまでの代表監督は企業に頭を下げて、そこからエースを出してもらってやっていたため、お金はかからないが、逆に成績が悪くても辞めてもらうのが難しかったと書いてある。そして、そんなアマチュア監督に個性はプロのラモスや三浦知良を束ねることなど出来るはずがないとも書いてある。これはおもしろい見方だ。

この議論を内田流に進めると、代表監督の選考に当たってはオフトがサッカー選手として優秀であるとか、金の稼げるプロ選手だったということとは関係ない。逆にコーチ(監督)として、実績があり、優秀かどうかというのがプロの監督の評価基準だったはずだ。

コンサルティング会社では、どんなにマネジメント能力が高くても、コンサルタントとしてのスキルがいまいちの人間はリーダーを務めるのが難しい。弁護士事務所もきっとそうだろうなと思う。
でも一般の企業は必ずしもそうではない。というのもいろいろな職種があるからだ。そうだとすると優れたリーダー(経営者)というのは、仕事のプロではなく経営のプロとなるはずだ。そうなると、コンサルティング会社より、普通の企業の方がよほどプロの経営者が求められるのに、現実は中から昇格した人ばかりなのは、どう解釈すべきなのだろうか?

  • 外に人材がいない?
  • 社内に経営のプロにふさわしい人が育っている?
  • よく分からない外から来るプロの経営者より、経営者としては一人前といえないが中のことを知っている人を選んでいる?こんなことないよね・・・。

誤解があるといけないので、あえて書いておきますが、私は外から経営者を招聘するより、社内で育てた経営者の方が経営はうまくいくと思っています。問題はどう見つけて、育てるかです。

もう一つは感動の話であるが、これはまた明日。

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2008年2月27日 (水)

佳能

昨日、日本マーケティング協会主催のアジア・マーケティング経営者会議のパネルディスカッションでモデレータを務めてきた。
メンバーは、味の素で中国・アジア事業に責任を持つ長町氏、キヤノンの中国アジア・マーケティング社長の小澤氏、資生堂中国事業部長の高森氏の3名と私だ。

アジア、とりわけ中国で日本企業がマーケティングを成功するためのカギについて話をしてもらったが、大変おもしろかった。モデレータが自分でおもしろかったと言うのもおかしいが、メンバーが優秀だったのとモデレータのうまい進行(自画自賛)のおかげで、雑誌・新聞あるいは普通のスピーチなどでは聞けないようなvividな話が聞けた。特に現地で実際にビジネスをやっている企業ならではの話が飛び出していろいろと勉強になるパネルディスカッションだった。

例えばキヤノンではそれまで中国では英語名のCanonをブランドとして使っていたが、それが読めるのは全国民の1割もいないことが分かってから中国語のブランド名「佳能」を併記するようになったそうである。格好悪いし、グローバルブランドの教科書(セオリー)には反するが、ブランドイメージを云々する前に知ってもらう(認知度を上げる)ことが肝心だという話などは、実践は教科書通りには行かないと言うことがよく分かって、大変興味深かった。

あるいは資生堂さんの広告やモデルを時系列で見ていくと中国人女性の美が洗練されていく度合いがはっきり分かるという話を女性誌の表紙とポスターを使って見せてもらうと、なるほどなという感じだった。(それにしても中国人モデルはきれいだな。)

また、ローカルの組織のマネジメントに関しても、優秀なローカル人材の活用や維持については各社とも悩みが多いと言う話が出たが、これは既によく知られた話である。
一方で、個人的におもしろいと思った話は、言語の話だ。欧米外資系では社内はすべて英語に統一されているので、コミュニケーション上の問題や不満は比較的起こりにくい。それに対して、日系企業では日本語(幹部に日本人が多いので日本人同士+日本語の分かる幹部)、英語(ローカルスタッフと日本人幹部のコミュニケーション)、中国語(ローカルスタッフ同士)が入り乱れているので、コミュニケーション上の課題あるいは不満が多いという話はウーンとうなる話だった。

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2008年2月26日 (火)

マイノリティ

昨日、BCG時代のグローバルコミッティーのメンバーが来日し、一緒に会食をした。
チェア(議長)がフランス人、そのほかのメンバーがドイツ人、オランダ人、アメリカ人2人、それにニュージーランド人というユニークな構成だ。

私はBCGのパートナーを辞めているので、コミッティーにはもはや関係ないのであるが、昔の仲間と言うことで食事に呼んでくれた。うれしいことである。

その席で、アメリカのマイノリティー(黒人、ヒスパニックなど)の社会進出、あるいは企業における女性の活用を助けるために、国としてあるいは企業として仕組み・仕掛けが必要かという話になった。
弱者救済と言うことで誰彼にもサポートの仕組みを作っていったら、かえって逆差別(例えば白人で能力のある人が黒人で能力の劣る人に比べて損をしてしまうと言うこと)になってしまうのではないかと言うことで、私とヨーロッパの一人は、自由競争で良いのではないかと言う意見を言った。
ところがアメリカ人が逆に、クリティカルマスに達するまでは、誰かがケアしてやらないといけないと言う。なぜかと言えば、今のアメリカにはマイノリティの人にとってのロールモデル(お手本)があまりに少なすぎるからだという。そのため、放っておくと本来持っている能力をいつまでも適切に活かすことが出来ず、結果として社会や企業の損だというのである。
したがって、それまでは仕組み化してサポートしていく必要があるという主張である。

日本では、国の人口が減っていく以上、女性の活用はおろか、高齢者も労働力として活用していかなければ日本の将来はない。もちろん、移民を何百万単位で入れるという手もあるが、日本の国民がそんな大胆な意思決定るを出来るわけがない。
だとすれば、国はもちろんのこと、企業も女性や老人の活用を自ら率先して行わなければ、競争に勝ち残れないと言うことになると思っている。まさに適合できない企業は滅びるで良いではないかというのが私の考えである。
それを国が一律ルール化して、社会や企業に押しつけることには個人的には抵抗が大きい。

国によって、置かれている環境も異なれば、何がメジャーで何がマイナーかも異なるので、アメリカ流のやり方がそのまま日本に持ち込まれてもどうなのかという思いもある。
でも、それが世の中の流れなんだろうな。

実は、もっと先を行った議論で、レズビアンやゲイやバイセクシャル、性転換者(略してLGBTと呼ぶ)をいかに活用する(もっと生き生きと働いてもらうという意味を含む)というのがアメリカでは大きなテーマになっているという話もあったのだが、こちらは私にはあまりにも未知の世界なので、またの機会としたい。

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2008年2月25日 (月)

サーバントリーダーシップ

先週の水曜日、早稲田大学の日本橋キャンパス(コレド日本橋内)で早稲田大学大隈塾ネクストリーダー・プログラムの2007年度11回目の講義が行われた。これは早稲田大学の特命教授である田原総一朗さんが中心になって過去数年にわたって開かれているもので、企業からの派遣生20数名を対象に1年間かけて将来のビジネスリーダーを養成しようというプログラムである。
毎回、各界のリーダーをゲストに招いて講演&質疑応答を行うのが1限目で、2限目はクラスディスカッションを行う。

今回のゲストは資生堂の前会長・社長の池田守男さんだった。池田氏は神学校の出身で資生堂という大企業のトップになったことで話題になった人だ。
彼の演題は「サーバントリーダーシップ」というユニークなもので、自分が資生堂のトップとして実践してきた「社員に奉仕する、あるいは組織を支える」スタイルのリーダーシップについて語っていただき、大変興味深かった。

池田氏の信条は"Service and Sacrifice"だそうで、日本語で言えば「忘己利他」と言うことになるそうだ。
池田氏に言わせれば、昨今の日本では、公の精神があまりになくなってしまって、個ばかりが目立つようになっているのが問題である。今後は個と公のバランスを追求していくことが大事と説く。同感である。

ところで、このネクストリーダープログラムは、少し形を変えて来年度(2008年度)からは早稲田大学ビジネススクール(夜間主)の正規科目「リーダーシップ論」となる。
田原総一朗氏と内田のコラボレーションでお届けするので、エキサイティングな科目になるのではないかと、今から楽しみにしている。

来年度のゲストスピーカーはまだ発表できないが、2007年度はソニー前会長の出井氏、伊藤忠の丹羽会長、星野リゾートの星野社長、前産業再生機構COOの富山氏、慶応大学の竹中平蔵教授、前三重県知事の北川氏など多士済々だった。さすが、田原総一朗氏である。

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2008年2月23日 (土)

世界が広がる

昨日取り上げた中国語サイトや韓国語サイトを翻訳ソフトを通じて見る(と言うか理解する)話の続きである。
私の仮説思考の中国語訳をやってくれた崔さんからのコメントにもあった台湾の人のサイトも Google Translate で訳してみたら、極めて良質の英語で、ほとんど内容を理解することが出来た。もちろん、100%ではないが、何が書かれているのかは確実に分かる。
これまで中国や台湾へは出張などで合わせて20回以上は行っていると思うが、これまで言葉が分かると思っていなかったので、サイトは英語のものか日本語のものしか参照してこなかった。
これからは、出張で出かけるときや遊びに行くときはもちろんのこと、日本にいながら、英語以外の国のWebもネットサーフィンできると思うと、とてもわくわくする。

菅谷さんに教わったおかげで自分の世界が大きく広がった気がする。目が開かれたとはこのことである。

何となく、得した気分になったここ2-3日でした。

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2008年2月22日 (金)

百度(Baidu)裏技

先日の「人は余っている」に続いて、菅谷義博さんから聞いた話第2弾である。

彼に言わせると、語学なんか出来なくても海外とのビジネスが出来るということであるが、実際韓国のサイトや中国のサイトをどうやってみればよいのか教えてもらった。結論から言うと翻訳ソフトを使えばよいと言うことなのであるが、ここでコツがある。

中国は日本語と相性が悪いので、中国語を日本語に訳すと、使えない文章になってしまう。ところが、英語とは相性が良いので、中国→英語を使うそうである。最低英語は理解できないと使えない技ではあるが、英語さえ読めればこれが一番だそうだ。
逆に韓国語の場合は日本語との相性が良いので、韓国語→日本語、あるいはその逆の翻訳を行えばよいそうだ。知らなかった。

もちろんやってみました。結論:使える。

皆さん、中国でナンバーワンの検索サイトをご存じですか?グーグルでもヤフーでもなく百度(バイドゥと発音します)です。前からそのサイトに載っている私の中国での講演記録や自分の本の評判などが見てみたかったので、それをやってみました。

具体的には自分のことを書いてある中国語のサイト(どうして自分のサイトが見つけられるのかって? 漢字で自分の名前を入れればいいからです。)を、グーグルの翻訳ソフト(Google なので、もちろん無料)にかけてみたところ、ちゃんと読めました。
というか、ほとんど意味が通じる英語になっている。これはすごい。もちろん、正しく訳してあるかどうか、本当のところは中国語素人の私には判断つかないけれど、何が書いてあるかが分かるというのはすごいことだ。
なんかとてもうれしかったです。
菅谷さん、貴重な情報をありがとうございます。

もちろん、本物の翻訳ソフトにかけたら、もっと良い結果が出るのでしょうが、仕事に使うわけではないので、私にはグーグルの無料翻訳ソフトで十分です。
グーグルの翻訳ソフトのアドレスは以下の通り。

http://www.google.com/language_tools
日本語表示のものもあったと記憶していますが、ちょっと見あたらなかったので英語表記のものです。このサイトを使うと、文章を入力しての翻訳も出来ますが、URLを入れてやるとページ全体の翻訳をやってくれます。

全部、只。すごい世の中になったものです。

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2008年2月21日 (木)

すごい議論力

すごい議論力
初めて翻訳本を出版しました。『すごい「議論」力』という、日本語としては少し変なタイトルの本です。原題は"How to win any argument"という、戦う国米国らしい勇ましいタイトルです。
アメリカ人の著名(らしい)な弁護士「ロバート・マイヤー」さんが書いています。ロジカルに体系立てて書いてあるというより、使えるtips が満載といった感じの本です。
写真は二子玉川のブックファーストの店頭ですが、全国ではどれくらい売れるでしょうか?
これも携帯からのアップです。

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2008年2月20日 (水)

人は余っている?

ベストセラーになった「80対20の法則を覆す ロングテールの法則 」を書いた菅谷義博さんからおもしろい話を聞いた。

彼は、ガンダムのプラモデルなどを海外のユーザーに売るサイトを持っているというか事業をやっているのであるが、その売り先はヨーロッパが中心で、しかも英語圏ではないフランス、イタリア、スペインが多いという。そのため、サイトも日本語以外に、英語、フランス語、イタリア語で展開しているのであるが、そのサイトを作ったり、消費者からの外国語の問い合わせに答えるために語学が堪能な人間を必要としているそうだ。

ところがそうした人間が驚くほど安い給料で簡単に雇うことが出来ると言うから驚きだ
彼に言わせると日本は人手不足と言うが、それは間違いで人は余っているという。どこに余っているかと言えば、家に余っているのだという。

要するに、子育てなどの理由で家を空けられない主婦で英語が堪能、あるいは一流大学卒などの女性が、仕事がやりたくてもやれない状態で山ほどいるのだという。

大変考えさせられる話で、今後日本の労働人口が減っていく中で、女性の活用は叫ばれているものの、実際にその活用があまり進んでいないことを示している逸話である。

ちなみにガンダムのプラモデルや外国語のECサイトに興味がある人は、下記の菅谷さんの会社のサイトを覗いてみてください。
Plamoyaonline 
http://plamoya.com/en/?disp_order=2


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2008年2月19日 (火)

清華大学

昨年機会があって、中国北京にある清華大学ビジネススクールを訪問して、ビジネススクールの学生相手に講演をしてきた。

Seika001 Seika002
自らのコンサルティング経験を基に、経営コンサルティングやものの見方、考え方について話をしてきたのだが、彼らは興味津々という感じで熱心に聞いてくれた。
清華大学自体は広大な敷地にあり、校舎は東京大学といい勝負というくらいにぼろいのであるが、ビジネススクールの校舎だけは近代的で立派だった。そこにビジネスの近代化に欠ける大学ないしは政府の意気込みを感じた。

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学生は様々の年齢層から構成されており、詳細はよく分からないが、いかにも商売人くさい遣り手な学生から、日本や韓国と変わらない知的好奇心の塊のような純真な学生まで色とりどりだった。

9月にはソウル大学を訪問していたので、韓国と中国の学生の違いというのも興味深かった。研究をしている大学院生とビジネススクールの学生の違いというのも大きいと思うが、韓国の学生より中国の学生の方が遙かにアグレッシブだった。彼らが将来ビジネスマンになると思うと、日本企業はよほど工夫しないと、やられてしまうだろうなと言う感じだ。

ただ、中国と日本がゼロサムのゲームを展開すると考える思考法では限界がある。それより、両国あるいは韓国を入れた三ヶ国の人たちが力を合わせればもっとおもしろい事業が展開できると考える方が発展的だ。

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2008年2月18日 (月)

需要創造

昨日、法事の会食で葉山にあるレストラン「ラ・マーレ・ド・茶屋」を訪れた。

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メニューにノン・アルコールのカクテルがいろいろあるとのことで、どうしてなのかを聞いたら、おもしろいことを教えてくれた。
お酒に対する消費者の問題意識の高まりから、お店でアルコールが売れなくなったそうである。これはこれで、そうだよねという話なのだが、その売上減をカバーするために商品開発を行った結果だというのに感心した。

行かれたことがある方は、知っていると思うが、日影茶屋のある葉山町のあたりは、海に面した素晴らしいロケーションであるが、近くに鉄道の駅がない。車を使わずに行くとなると、最寄りの逗子駅からバスかタクシーを使わないといけないためにとても面倒くさい。
そこでこれまで通り車で来る人が多いそうであるが、そのためお酒が売れないということらしい。

そこで、お店もお水やジュースしか売れないのでは稼ぎが少ない
(これは私の仮説)ということで、需要創造を図るためにノンアルコールの飲み物で、かつ単価の取れるものということでカクテルをいろいろ開発しているとのことだ。

写真の飲み物はその内の一つである。

Chaya002

言われなければ、アルコールが入っているかどうかは全く分からない
お酒のみの人には当たり前かも知れないが、私のようにお酒をほとんど飲まない人間にとっては新鮮な話だった。

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2008年2月16日 (土)

顧客志向

今日渋谷近辺の246を車で走っていたら、隣にへんてこりんなバスが並んで走っていたので、思わずパチリ。もちろん、信号待ちで止まっているときですが。

Photo

ネットで調べてみたら、渋谷区が渋谷区内の主要施設とターミナル駅を結んで走らせているバスなようです。料金は一律100円と、安い。停留所はそれこそ2-300mおきにあるらしい。

今日も、ビジネススクールの学生と高速道路のサービスエリアのレストランに有名なチェーン店などが入って、味が良くなったねという話をしていたところだったので、今日のネタは公共機関の消費者向けサービスだ。

公的な機関や組織がこんなサービスをするようになったのは、ここ10年くらいなような気がするが、とても良いこと だ。それまでは、人が行きたい昼休みや夕方には閉まっていて、住民票一つ取るにもえらい不便だった。それが、駅などにサービスセンターが出来るようにな り、そこで通勤・通学の行き帰りに住民票が手にはいるようになった。そのうちインターネットで家に居ながらにして各種の公的な資料が手にはいることを期待 している。

公的機関ではないが、飛行機に乗ったときの機内食も無料なサービスとしてやるのではなく、乗客が自分の腹具合と懐具 合に合わせて好きなものを購入できるようにして欲しい。あるいは、搭乗口でもっとましな食事を販売して、機内で好きなときに暖めてもらえるサービスなんて どうだろう。

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2008年2月15日 (金)

偶然と必然

再来週の火曜日(2/26)に日本マーケティング協会主催でアジア・マーケティング経営者会議が開催される。その一環として、当日、日本企業のアジアにおけるマーケティングの現状と課題についてのパネルディスカッションが開催され、私がモデレータを務めることになっている。
タイトルは「21世紀型エクセレント・カンパニー:アジア・マーケティング成功の条件」と銘打っている。パネリストの皆さんは、味の素の長町常務、キヤノンの中国アジア・マーケティング・グループ社長の小澤氏、資生堂の中国事業部長の高森氏と豪華な顔ぶれだ。

このパネルでは、パネリストの皆さんがそれぞれの企業での成功事例や苦労話を紹介していただけるのではと楽しみにしている。
一方で、私が個人的にもっとも聞いてみたいのは、アジアにおける事業やマーケティングの成功というものが計画通りもたらされたのか、あるいはいくつかの偶然が重なったり、予期せぬ出来事を乗り越えてもたらされたのかについてである。

以前、このブログで偶然と必然という本を取り上げたことがあったが、最近ますます、企業の成功というのは必ずしも理路整然と計画を立て、プラン通り実行するから成功するのではなく、どこかに予想外のことが起き、それをうまく克服したり、逆手に取ることで成功することの方が多いのではないかと感じているからだ。

パネルに興味のある方は、以下のPDFファイルをご覧になるか、
「jma.pdf」をダウンロード
日本マーケティング協会のHPで詳細をご覧ください。但し、参加費が高いのが玉に瑕です。
http://www.jma-jp.org/JMAhome/open/OPEN.htm

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2008年2月14日 (木)

発想力

私が頼まれる講演のテーマと言えば、戦略に関するすること、あるいは企業改革のやり方、リーダーシップ論などが多い。どちらかというと対象は企業の経営者だったり、不特定多数の企業のビジネスマンのことが多い。

ところが、それ以外に最近多くなっているのが、中堅幹部や若手社員を鍛えてくれというニーズだ。私は研修屋ではないので、そう簡単には引き受けないのであるが、知り合いや義理のある人から頼まれるとつい引き受けてしまう。結果として、いろいろなタイプの会社で講演あるいはレクチャーをすることが多くなった。そうした講演の場で必ず出る質問が、どうしたらそうした発想法が身につくのかというものだ。あるいは内田さんのやり方を教えてくれというものだ。

私個人は、発想法よりは発想した結果のアイデアなり、視点なりに興味があるのであるが、私の話を聞いた人は、自分がどうしたらそういうことが出来るのかにより興味があることに気がついた。
というのも、多くの人の場合は、戦略を考えることがそんな簡単な話でもなければ、私ほどの経験を積んでいるわけでもない。と言うことで、アイデア出しや飛んでいる発想のために結構苦労しているらしい。

となれば次に書く本は、私の発想した結果や戦略コンセプトをいろいろ書いたりするのではなく、どうしたら優れたものの見方が出来るかのハウツー本なのかも知れないと感じている。

しかし、これは簡単な話ではない。というのも私の発想法やものの見方は、私自身の長年の試行錯誤の結果、身につけたものであり、決して最初から出来上がっていたものでもなければ、万人に使える汎用的なものでもない。あるいは体系的に整理してあって、あるパターンにはこれを当てはめて使っているわけでもない。さらに言ってしまえば、あまり苦労しているという感じはなく、楽しみながら自然と出てくるのである。
したがって、そんな簡単に料理のレシピのように示すことが出来ないのである。

でもその前に本を2冊も仕上げないといけないし、どうしようかな。


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2008年2月13日 (水)

おひとりさま

先日、用事があって二子玉川ショッピングセンターに行ってきた。平日の昼間にも拘わらず、大変な賑わいだったが、大半の客は女性客であった。しかもみんなおしゃれな格好をして、高そうな商品を買ったり、高級レストランが一杯で繁盛していた。恐るべし女性パワーである。

昼飯の時間帯だったので、そば屋に行った。そこでも、女性のグループ客か、女性の個人客(すなわち"おひとりさま"
(注))のどちらかで、私のような中年男子は見かけなかった。ここまでの話なら、どこにでもある普通の話である。皆様、特に驚かないだろう。

私が驚いたのは、私のそばで"おひとりさま"の女性が2人続けて当たり前のようにそばと一緒に生ビールを注文したことである。2人とも、どちらかと言えば中年に近い女性ではあったが、きちんとした身なりだった。
私は何も女性がビールを飲むことに驚いたわけではない。私の周りにも男性より酒の強い女性はたくさんいる。真っ昼間から、ジョッキでビールに驚いたのである。

10-20年前だったらいざ知らず、男性ビジネスマンが昼間にビールを飲むことは最近ではあまり見かけなくなった。もちろん、接待などで昼食時にビールを飲むことはあるが、一人で昼食を取るときにスーツ姿の男性がビールを飲んでいるのにはお目にかかったことがない。
それを女性の一人客が昼間から堂々とレストラン(と言ってもそば屋ではあるが)でビールを飲む、ちょっとびっくりした。

もちろん、コンサルタントであるから、いろいろ理由(仮説)を考えて見た。私が思いついた仮説は以下のようなものです。

  • そんなことは当たり前で、知らない内田が遅れている。
  • 全くの偶然で、昼間から女性が人前で一人でビールを飲むことはまずない。
  • 主婦にとって、夜は食事の用意や子供の世話など、かえって忙しいので、昼間の時間帯がオフなのである。オフにちょっと一息ついて、何が悪い。
  • 夫の小遣いが減額されて昼間にビールが飲めなくなったのに対して、女性は買い物のついでに贅沢を出来るようになったという社会風潮の一環。
  • 内田和成が本当は覗いてはいけない女性だけの空間に紛れ込んで、見てはいけないものを見てしまった。

どれも今ひとつ自信がありません。これはどう解釈したらよいのか、どなたか教えてください。

注)おひとりさま
"おひとりさま"については、知っている方々も多いと思いますが、念のため出典を上げておきます。
http://ohitorisama.hershe.co.jp/ohitorisama/contents/iwashita.html
元々はジャーナリストの岩下久美子さんによって提唱された女性の生き方を示す言葉だったようですが、現在では飲食店などで女性一人の顧客セグメントを示す言葉として使われています。男性顧客にはあまり使われませんが、そのうち男女の別がなくなると思われます。

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2008年2月12日 (火)

モブログテスト

モブログテスト
モブログで画像が送れるかのテストです。

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2008年2月11日 (月)

八方尾根

スキーから帰ってきました。
せっかくの機会なので、現地で携帯を使って撮った写真をそのままアップしようとしましたが、文章は可能でも画像が送れませんでした。
要研究ですね。

初日・二日目は雪でしたが、今日は快晴で絶好のスキー日和でした。
しかし、ゲレンデは大変な混雑で、滑るのが怖かったです。と言うのも、2年前にスキーで転倒し膝の靱帯を切ってしまったので、久しぶりのスキーだったのです。
初日はこわごわ、二日目は少しスピードを出してみましたが、本調子とはほど遠く、おっかなびっくり滑っていました。

今日は雪が良いし、視界も良いので大丈夫かなと思ったのですが、あいにく大変な混雑で、今まであまり怖いと思わなかった他のスキーヤーが怖かったです。
しかし、景色は最高でした。

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上の写真は携帯で撮ったものですが、残念ながら、PC経由のアップです。後ろに見えているのは白馬岳を含む白馬三山です。(たぶん)

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2008年2月 8日 (金)

携帯からのテスト

明日からスキーに行ってきます。
PCを持っていかないので、機会があれば携帯を使ってインプットしたいと思いますので,これはそのためのテストです。
ここまで10分位かかるな、とってもやってられないぞ。

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管鮑の交わり

中国のことわざに管鮑(かんぽう)の交わりというのがあります。きわめて仲がよい友達同士をさす言葉として使います。
斉の国の宰相になった管仲(かんちゅう)とその友人の鮑叔(ほうしゅく)とは幼なじみで大変仲が良かった。管仲が不遇の時代から、その将来性を買っていた鮑叔は彼をかばったり、理解を示していた。そして鮑叔が頂いている公子が斉の国の王様になったときに、その宰相(総理大臣)として、自分ではなく、新国王の政敵に味方していた管仲を推挙したことから、自分のことより友達のことを思う人格者として有名になりました。この故事から生まれたのが、有名の冒頭の言葉です。

なぜ、鮑叔が管仲を推薦したのかと言えば、もちろん友人思いというのもありますが、それ以上に管仲の方が自分より優れた総理大臣になる資格があり、斉の国が栄えると思ったからです。事実、管仲が宰相を務めた時代の斉の王様桓公(かんこう)は春秋の覇者となりました。

さて、本題です。この管仲は中国の歴史上最高の宰相と言われていますが、実は後継者選びには失敗し、その後の斉の国は乱れました。
私はリーダーの大事な役割の一つに、自分がリーダーを降りた後の組織を安泰にすることがあると思っています。もちろん、自分より同等あるいは自分以上の能力を持つものを後継者に選ぶこともそうですし、あるいは組織や制度を整備して組織の寿命を長く保つこともこれに入ります。
小説家の塩野七生さんが書いたローマ人の物語を読むと、ローマ帝国の優れたリーダー(皇帝)達は、後者の術に長けていたのだなと言うことがよく分かります。これについては、別途機会を見つけて述べます。

後継者育成や引退後の国政を盤石にするという意味では、管仲という優れたリーダーを送り出した鮑叔の方が、管仲よりは優れたリーダーだったといえるのではないかと思うのです。
要するに歴史上最高の宰相を指名した鮑叔こそ、最高のリーダーだったのではないでしょうか。

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2008年2月 7日 (木)

プロを育てるプロ

ある会社で、プロフェッショナルはかくあるべしという講演をしてきた。

ただし、今日はその話をしたいわけではなく、プロを育てるプロはどうあるべきかという話である。もちろん、プロは自分で育つものであって、育てられるものではないという考えもあるが、育つべく仕向けてやるのが上司や先輩の大事な役割だと思っている。

今月の私の履歴書は日本サッカー協会の会長を務めている川淵三郎氏だ。と言うより、元Jリーグのチェアマンだった川淵氏といった方が分かりやすいかもしれない。彼の波瀾万丈の人生がつづられていて、それはそれでおもしろいが、私にはスポーツを通じて、プロフェッショナルとは何かとか、リーダーシップとは何かが学べる点が一番おもしろい。

今日は日本サッカーの父と言われているクラマーコーチの話だった。高校の頃からサッカーに興味を持っていた私には、当時のクラマーさんと言えば神のような存在だったのだが、彼が日本サッカー界にもたらした話がおもしろくつづられている。
それまでの日本のサッカーと言えば、ただやたらにボールを追いかけ回すだけだったのが、その彼が日本選手にサッカーの基本技術や正しい理屈を教えたというのだ。
例えば、こんなことが書いてある。「当時の日本人コーチは『正確に蹴れ』と怒鳴るけれど『では、どうしたら』を教えられる人はわずかだった。クラマーさんは理論と実践を同時に示せる人だった。」

この理論と実践を両方教えられるかどうかと言うのが、コンサルティングの場合はきわめて重要である。
いくらコーチングが上手でも、コンサルティングの技が一流でないと、なかなか信用してもらえず、また尊敬が得られないのである。このあたりが普通のサラリーマンとの大きな違いかもしれない。自分では出来ない種類の仕事があったとしても、リーダー(管理職)として指揮が執れれば、それは一流のサラリーマンと見なすことが出来る。
それに対して、コンサルティングの世界は、そもそもコンサルティングという一種類の仕事すなわち技能しかないこともあって、そのコンサルティングという仕事で自分の技が見せられなければ下はついてこないのである。あるいは下の仕事を上が肩代わりしたり、より上手にこなすことが出来なければ一流のコンサルタントとは見なされないのである。「それは俺の専門でないの出来ない、やらない」、「オペレーションは俺の仕事でない、俺の仕事はマネジメントだ」は通用しないのである。やや飛躍するが山登りのリーダーや消防士のリーダーにも通じるのではないかと思う。

こうしたこともコンサルティング業界がもっと発展して、大きくなり、機能分化が起きてくると変わってくるのかも知れない。
別の言い方をすると、"職人の技で行われる仕事"が"産業"に変わるときに、機能分化(分業)が発生するのかも知れない。
個人的には大変興味深いテーマである。

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2008年2月 6日 (水)

出来の悪い子ほどかわいい?

昨日は学部ゼミ生の卒論発表会&追い出しコンパを実施した。

学部生も、大学院(ビジネススクール)せいも今年が初めての卒業生だったので、勝手が分からず、こちらも苦労したが、お陰様で何とか卒業しそうである。もちろん、最終的には彼らがちゃんと所定の単位を納めないといけないわけであるが、ゼミの指導は終了したのでホッと一息と言うところである。

昼間の部は卒論の内容をパワーポイントを使用して発表するという趣向だったが、予想以上にプレゼンテーションが上手で、良かったなと思った。
中には卒論の中身がたいしたことないのに、ゼミ生から絶賛されたプレゼンテーションもあったりして、よほど準備を頑張ったのだなと感心した。

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以下の写真は、後輩のゼミ生が主催した追い出しコンパの様子である。
男子ばかり9名の卒業生であるが、彼らがはじけている様子が、ご覧いただけるであろうか。

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本当はゼミの品位にかかわるので載せるのを止めようかと思った写真である。
他のましな写真と合わせて載せておく。

Sotsuron002
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2008年2月 5日 (火)

100の引き出し

海外在住のGOさんのリクエストで以前「創造力」を送ったところ、感想文の代わりに素晴らしい贈り物をもらいました。本人の了解を得て紹介します。

簡単に言うと、単なる感想文ではなく、内田に貢献できることはないかというのを、創造力の文中にある「非常識に考えろ」p233を活用して考えたそうです。
その結論が、異業種格闘技の事例を100考えてみようというのだから、感心すると言うより、恐れ入りましたです。

その際、GOさんは以下のように考えたそうです。メールを引用して、紹介します。
"先生の「異業種格闘技」の定義は、
1.異なる事業構造を持つ企業が
2.異なるルールで
3.同じ顧客ないし市場を
奪い合う競争である、とのことですが、やはり「異業種格闘技」の肝は、2番目の「異なるルールで」であり、「異なるルールで」とは、「既存企業がこれまで生み出してきた付加価値を低下させる変化をバリューチェーンに加えること」ということだと考えています。
内田先生のカテゴリも、全てバリューチェーンの変化でしたので、念頭に置かれているのはこういったことだと勝手に思っています。"

さて、お待ちかねの100の事例です。
ただし、本人がこれは異業種格闘技ではないのではと思ったのもはいているそうで、それにはボツと記入されています。

「go_list.xls」をダウンロード

また、こうも書いてくれています。
"100個出していく中で感じたことは、以下の通りです。
・「置き換え」が多い(単に私の発想が限定的?)
・「既存企業の参入が多い」(単に私の発想が限定的?)
・世の中に多角化のケースが余りに多いため、異業種格闘技と混同しがち。
(私自身多角化と混同している例が沢山ありますし、参考までに他の人に例を聞いてみたところ、全てが多角化でした。)
・異業種格闘技に「意図」は必要でしょうか?(卓上時計とPC内臓時計の例など)
「意図」がないところは、単に「淘汰」でしょうか?
これをブレストの材料にして頂いたり、これで議論を促進できるようなものとなれば、幸いです。"

多角化との区別は難しいですね。と言うのも、自社にとっては単なる多角化でも、参入された側から見ると、とんでもないルールでやってきた黒船と言うこともあるでしょうし、なんだかんだ言ってもこれまでと同じルールなのであまり怖くないと言うこともあるでしょう。

話は100のリストに戻りますが、これは20の引き出しならぬ100の引き出しです。
大変な力作ありがとうございます。とてもうれしいです。
もちろん、活用させてもらいます。
GOさんありがとうございました。

ちなみにGOさんはご自身でブログもやられていると言うことなので、紹介させていただきます。
「Keep Going! 逆張り思考法」 と言うしゃれたネーミングです。
http://keepgoin.blog26.fc2.com/

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2008年2月 4日 (月)

マネーボール

昨日のNHKスペシャル、日本とアメリカの3回目は「日本野球は“宝の山”」と称して、アメリカのメジャーリーグのボストン・レッドソックスの経営が取り上げられていた。アメリカのメジャーリーグが日本のプロ野球と違って、まるで企業のように経営している話を取り上げたドキュメンタリーでおもしろかった。

ちなみのボストン・レッドソックスは2000年頃に倒産の危機にあったのを現オーナーが買い取り、再建に成功したそうである。彼は元々は投資で巨額の富を築き、メジャーリーグ球団を買収したそうだが、彼は金融における投資とリターンの関係を野球に持ち込んで成功したと紹介されていた。その担い手として雇われたのが当時弱冠28歳のセオ・エプスタインだった。
彼はこれまでの野球の常識として使われている評価尺度ではなく、新しい評価尺度を導入した。これによって、より勝率の高くなるチームを作れると同時に、そうした選手は過小評価されているので、大変安く雇い入れることが出来る。
たとえば投手を評価する指標として、従来もっとも大事とされていた防御率ではなく、新たな指標として三振÷四球を使ったところ、日本の岡島が大リーグ平均を遙かに上回る良い成績だったのに目をつけて、FA宣言すると同時に雇い入れた。岡島の場合は、従来の尺度ではそれほど高く評価されていなかったの、大変安い年俸で雇えたそうである。
こうしたことの結果、買収当時から売上は5倍になり、今や1100億円を超えていると言うから驚きだ。

このあたりの話は以前BCGの同僚の御立氏から勧められてとてもおもしろかった「マネーボール」という本の内容にそっくりだった。ある意味オークランドアスレチックの二番煎じなのだが、金のない中で苦労して作り上げたアスレチックモデルと、金の力にものを言わせて作り上げたレッドソックスモデルといった違いなのかもしれない。
いずれにしてもオークランドアスレチックスのGMだったビリービーンは偉大だったなと思う。興味のある方は、単行本の「マネーボール」をご覧ください。野球に興味がない人でもビジネス書として、あるいは企業変革物語として大変ためになる本です。

またこの番組の中でも日本のプロ野球が親会社の広告等して経営されているのに対して、アメリカのメジャーリーグは単独の事業として経営されている点が大きく異なると紹介されていた。このあたりは、Jリーグとプロ野球の違いと全く同様である。
たとえば、メジャーリーグの放映権はリーグ全体で管理されており、全体で年間2000億円に上る放映権の内、海外のテレビやインターネットでの放映権分はリーグに属する30球団に均等に配分されるそうである。

このあたりの野球とサッカーのビジネスモデルの違いについて興味のある方は、私が以前書いた下記の記事を参照してください。
プロ野球とJリーグは本当に競争しているのか(2007.1.8)

プロ野球のビジネスモデル(2007.10.25)

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2008年2月 2日 (土)

マイクロソフトの逆襲

今日の新聞についにとんでもないニュースが出ましたね。

Nikkei080202

マイクロソフトが4兆7千億円という巨額の金額でヤフーの買収提案を行ったそうです。説明するまでもないことですが、グーグルに対抗するにはマイクロソフト単独では難しそうなので、グーグルのライバルであるヤフーを買収して対抗しようというもくろみです。
ちょうど1年前に、「マイクロソフトはなぜグーグルを恐れるのか(上・中・下)」と言う記事を書き、マイクロフトの次の打ち手が興味深いと書いたのですが、私の想像を超えたおもしろい打ち手を打ってきましたね。

実は昨年秋に、ウインドウズライブというネット上でアプリケーションを使えるようにするという中途半端な対抗策は出したのですが、正直鳴かず飛ばずでした。

今度の策は、実現するしないはもちろん、大変興味深いのですが、仮に成功したところで本当に成果が上がるのだろうかという疑問はぬぐいきれません。

皆さんどう思いますか?

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2008年2月 1日 (金)

キョロキョロする好奇心

昨日、市ヶ谷の私学会館で日本マーケティング協会の新年賀詞交歓会があり、それに先だってマーケティング協会の新会長で花王の現会長でもある後藤卓也氏が「企業の成長を支えるマーケティング」と称して、講演を行った。
これまでこうした催しには参加したことはないのであるが、何しろ恩師の嶋口先生がマーケティング協会の理事長になったので、何はともあれ駆けつけなくてはと思って行ってきた。

花王の前会長の常盤氏とは一緒に本を書いたこともあるのでよく知っているのであるが、後藤氏については以前挨拶を交わした程度で人となりはあまり知らなかった。常盤さんは時々哲学っぽい話などが混じるが、話し好きで、愉快な人というイメージに対して、今日聞いた後藤さんの話は、彼の人柄を感じさせるまじめな花王らしい話だった。
何しろ、講演の締めの言葉が「凡を極めて、非凡に至る」だった。花王の企業文化そのものである。

その中で、あれこれって私に似ているなと思ったのが、「キョロキョロする好奇心」という言葉だった。彼は電車で通勤することが多いらしいのだが(これだけでも大企業のトップとしては珍しい)、その時に電車の中であれこれいろいろ見るのだという。たとえば電車の中吊りを見れば週刊誌の見出しから、世の中で何が今話題になっているかがおおよそ分かる。あるいは、みんながどんな格好をしているか、あるいは何をしているのかを観察するという。これをキョロキョロする好奇心と呼ぶそうである。
これは私が日頃やっていることとそっくりだ。ブログの読者は知っての通り、私の場合は観察に加えて、デジカメで写真を撮る。電車の広告だったり、駅のポスターだったり、人の流れだったりするわけである。

後藤氏の話に戻る。彼に言わせると電車の中で観察をしないで携帯をいじり、会社について始めて今日は消費者のことを調べるぞなんて言う社員には絶対消費者のことが分かるわけがないそうだ。花王の社員にもそう言っているとのことだ。全く同感である。
携帯やPCの画面をじーっと眺めていて、ビジネスや商品のアイデアが浮かぶほど世の中甘くはない。あるいは消費者に何が欲しいか聞いて、ダイレクトに商品化につながる答えが返ってくることもない。消費者の行動や言動を注意深く観察することで初めて、消費者自身も自覚していない潜在化ニーズを掘り起こすことが出来るのだ。

話は前回と前々回のプロフェッショナルの話に戻るが、こんなに反響があるのはテーマが良かったのか、イチローを取り上げたせいか、Jさんの投げかけが刺激的だったせいか、よく分かりませんが、いいディスカッションが続いていると思います。こういう時にブログをやっていた良かったなと思います。ただ読んでいてもらうだけでももちろんうれしいのですが、自分の意見が波紋を呼んで、議論が進化していくのが一番うれしいです。

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