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2007年5月15日 (火)

経営者を作る

私がビジネススクールに移って、今一番興味があることが経営者教育である。もちろんMBAも経営者になるための最初の登竜門かもしれないが、必ずしも直ぐに経営者になれる人材を育てているわけではない。アメリカではハーバードビジネススクールをはじめとして数多くのビジネススクールで、すでに経営幹部になっている人々を対象としたエグゼクティブプログラムというものが存在する。私もスタンフォードのエグゼクティブプログラムに受講者として参加したことがあるが、参加メンバーはだいたい30代後半から50代前半くらいまでがほとんどで、大半が大企業の役員・事業部長クラスあるいは子会社の社長クラスか中堅企業の経営者に近い人々だった。
スタンフォードの場合は6週間缶詰のコースだったが、ハーバードはもう少し長いらしい。いずれにしても、そうそうたる企業の現役幹部が長期にわたって会社を抜けて参加するのであるから、送り出す企業側も真剣であるし、学びにきている人間も真剣だった。世界中から100名を超える学生が集まり、うちアメリカ在住者はわずか1/3ほどだった。その仲間が2クラスないしは3クラスに分かれての講義となる。講義はいわゆるレクチャーではなくケーススタディである。といってもMBAのコースと違って、現役の経営者たちが参加しているので議論もきわめて実務的であり学ぶところが多い。
そこで学んだ幹部ないしは幹部候補生は、将来のCEOないしは役員候補であるし、実際にそうなっている人も多いと聞いた。我々の同期生中にも製紙メーカーから派遣されてやってきて、卒業後その会社のCEOになったものもいる。また、そこで培われた同期生人脈がその後のビジネス人生に大いに役立つことは間違いない。

翻って日本の場合は、MBAを取得できるビジネススクールは過当競争ではないかというくらいたくさん出てきたが、経営者一歩手前の人材を対象とした経営者教育はまだ緒に就いたばかりである。私の所属する早稲田ビジネススクールでも夏期に経営幹部候補生を対象としたエグゼクティブプログラムを実施しており、私も講師として参加する。ただ、期間が1週間と短く人数も25人程度で少ないのでアメリカのエグゼクティブプログラムに比べるとまだまだである。しかしそれでも日本では数少ないエグゼクティブ・プログラムの一つで自慢できる。詳細がホームページにアップされていないためにまだここでは紹介できないが、近いうちに紹介したいと思う。

私はこの夏、もう一つエグゼクティブプログラムに参加する。こちらは社団法人の日本マーケティング協会主催のエグゼクティブ・マーケティング・コースである。こちらはマーケティング中心ではあるが、メンバーが取締役を含む経営幹部と本来のエグゼクティブプログラムの趣旨にやや近いこと、期間が10日間と早稲田の倍あること、さらに日本を離れて韓国で行うことなどが特徴である。もちろんその分、費用も高い。私はこちらのコースでは講師もやるが、コース全体をとりまとめる主幹という役割を委員長の神戸大学石井先生の下で務めている。興味がある方は是非下記のホームページをご覧ください。特に経営者の方で、我が社には後継者が育っていない、あるいは育てたいと思っている方にはお勧めです。
http://www.jma-jp.org/JMAhome/open/OPEN.htm

といろいろ述べてきたが、将来は役員や経営者を育てるのなら早稲田ビジネススクールを置いて他にないと言われるようにしたいものだ。

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