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2007年4月25日 (水)

勝ち馬を作る

勝ち馬シリーズ最後のオプションは、自ら勝ち馬になるのではなく、勝ち馬を作るである。
これは自社だけでは十分な経営資源がない場合には、他社と組んで勝ち馬を作っていくということになるし、あるいは放っておくと他社が勝ち馬になってしまうので、自社に有利な勝ち馬を作ることで自社を有利にしよう、あるいは自分は事業リスクが取れないが他社を勝ち馬に仕立てることで自社にも利益をもたらそうとか、いろいろな理由が考えられる。
勝ち馬を作るためにはいくつかの条件が必要と思われる。筋の良い馬に目をつける、良い調教する、自信をつけさせたり、障害から守ってやったりする。
ビジネスで言えば、優れたビジネスプランを発掘する、経営資源特に人と金を調達する、企業や人材を紹介したり、相談に乗ったり、時には叱咤激励することに相当する。
自分一人が頑張ればよいのと違って、主役が別にいるわけであるから、彼らをその気にさせないといけない。第三者をその気にさせたり、予想外の事態が発生したときにそれを乗り越えさせるためには、自社内で発揮するよりさらに強力なリーダーシップが必要とされる。ところが強力なリーダーシップを発揮すればするほど、その人物や企業にすべて持って行かれてしまうのではないかという疑心暗鬼が他社に生じてくる。例えばマイクロソフトが、みんなで一緒にスタンダードを作りましょうと言ったときに、どれだけの企業が本気にするであろうか?

勝ち馬を作るというのは、一見リスクが分散できて有利そうであるが、利害関係者がいろいろ存在する中で、それらをとりまとめて勝ち馬に仕立てていくのは並大抵のことではない。これを非常に上手にやった人がいる。京セラの稲盛さんは、一代で京セラという優良企業を育て上げた大変優れた経営者であるが、私が尊敬している理由は別にある。それは第二電電(現在のKDDI)を生み出したことである。
海のものとも山のものともつかぬNCC(New Common Carrier、旧電電公社に対する新しい通信会社という意味)を始めたこと自体驚きである。しかもそれを成功させてしまった。既に京セラの経営者としての名声は築いていたので今更新しい会社を成功させる必要もなかったと思われるし、仮に失敗すれば名経営者としての名声も地に落ちていたかもしれない。
もしNCCは国の規制緩和策に沿って作られた会社で誰がやっても成功したという人がいればそれは間違いである。現に同時にスタートした残りの2社は失敗している。トヨタ自動車が作り出した日本高速通信は実質経営が破綻し、日本テレコムは所有者が転々としてとても成功しているとは言えない。誰がやっても成功したわけではないのである。

ということで、勝ち馬を作る作戦は実際にやって成功するのがもっとも難しいかもしれない。コンサルティング会社が手伝っていることと言えば、顧客を成功させるという意味では勝ち馬を作ることと同じであるが、所詮自分では経営しないので、このカテゴリーには入れない方が良いであろう。

さて、今日まで3通りの勝ち馬作戦を提唱してきましたが、皆さんはどれがお気に入りですか?後日、アンケートを採りたいなと思っていますが、とりあえず是非ご意見をください。

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