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2007年1月20日 (土)

ベンチャー企業は既存企業からなぜ嫌がられるのか

異業種格闘技を仕掛ける二番手にあげたベンチャー企業であるが、既存企業からは嫌がられる。
なぜかと言えば、まず第一に彼らは「失うものは何もない」の精神で、何でもありでやってくる。例えば価格競争を仕掛けてくる。あるいは無料モデルを持ち込むことも多い。とにかく業界の秩序・ルールを無視してやって来る。それでうまくいかなくても自発的(すなわち儲からないと判断してやめること)か強制的(倒産)かは別として、市場から退場するだけである。ところが残された既存企業はたまらない、市場を掻き回された上に場合によっては価格競争に応じたために大きく収益性を損なうことも多い。
次にベンチャー企業はすべてが同じルールでやってくるわけではない。極端に言えば、参入企業すべてが別々のビジネスモデルでやってくることもあり得る。既存企業は、1社くらいなら簡単に対応策を練り上げることはできるかもしれないが、それが10社、20社となったらお手上げである。音楽業界に喩えれば、かつて話題になったナップスターのような全く無料の曲交換サイトで来る企業もあれば、iTMS(iTunes Music Store)に似た形で有料で音楽を提供するサイトもあるだろう。あるいは、期間限定でストリーミング(ハードディスクに保存は出来ないが、ラジオのように垂れ流し型で音楽が聴ける方式)可能なタイプもあるかもしれない、またはレンタル型でやってくる企業もあるだろう。これに全部対抗して対応策をとることは不可能に近い。
さらにややこしいのは、そのうちのどれが当たるか分からない点である。ビジネスモデルが優れているために成功するベンチャーもあるかもしれない。あるいは単に人より早く始めただけという理由で成功する企業もあるだろう。逆にすごく脅威に感じたのに、経営がへたくそだったり、リーダーが能力不足で失敗する企業も多いだろう。それがベンチャー企業である。彼ら一社一社はビジネスを成功させようと必死であるが、大半は失敗して市場から消えていく。成功確率は限りなくゼロに近い。仮にベンチャー企業100社参入して1社しか成功しないとするときわめて厳しい事業と言うことになる。ところが既存企業にとっては1社でも成功する企業が出ると大いに迷惑する。別の言い方をすれば、成功する企業がゼロでなければ、ベンチャー企業が1社成功するのも100社成功するのも自社の事業への脅威という点では同じことである。そこに守る側の難しさがある。

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