閑話休題
今日、日経新聞社主催の講演会「経営未来塾」が東京丸の内あり、そこで異業種格闘技の講演をやってきました。どれくらい受けたが分かりませんが、みんな真剣に聞いてくれました。もし、本日参加していただいた方で、このブログを見ている人がいたら、是非感想などをコメント欄に寄せてください。
最後に質問コーナーがあったのですが、その中でおもしろい質問がありました。
異業種格闘技の話は分かったけれど、同業の中で格闘技をやっている同業種格闘技についてアドバイスをして欲しいというものです。
私の答えは
1)どんなに伝統的で、異端児もいなければ新規参入がないと思われている業界でもよく見てみると必ず異業種格闘技が起きている。たとえば、十年一日で変わりのないように思える鉄鋼業界でも、古くは高炉至上主義の中で電気炉やミニミルという新しいやり方で参入した東京製鐵やヌーコアのような異端児がいたし、最近ではミタルのように何を目指しているか分からないがとにかくM&Aで、業界をかき回している人もいる。
2)それでも何もないとしたら、それは大変幸せな業界と感謝すべき
3)でもいつまでも続くと限りません。顧客のニーズの中で満たせていないものや、顧客に妥協を強いているような業界慣習があったら、それを壊すことにこそチャンスがあります。他社が入ってこないうちに、自らそれをやっていくくらいの勇気が欲しいです。
というものでした。
皆さんの世界ではどうですか?
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コメント
ケセラセラさんへ
集合知が重要となるという考えに私も賛成です。@COSMEが典型的な例と思いますが、みんなが言っている意見、すなわち多数の意見というのが、実は事実に近いのだという考え方があり、全面的に賛成というわけではないのですが、ある側面においてはそうした集合知が世論を形成していくと思います。
その最たるものが、Wikipediaでしょう。早稲田大学の学生に聞いてみたところ、結構みんな頼りになる情報源として使っているようです。ただし、権威として信頼するところまではいっておらず、レポートを書く場合の情報源としては使えるくらいの信頼度のようですが・・・。
ただし、情報洪水におぼれるのを助ける手段として、すべて口コミになるのではなく、口コミ以外にも専門家のアドバイスやグーグルのロボット検索のような他の手段も相変わらず残るとは思っています。
投稿: 内田和成 | 2007年1月14日 (日) 02時55分
先日は大変興味深く拝聴させていただきました。
有難うございました。
先生のお話の中で
消費者の情報量が増える
↓
選択肢が増える
↓
情報洪水を整理するための
ガイドやナビゲーションが必要となってくる
例として「カカクコム」と「@cosme」についてのご紹介されていましたが、そのどちらにも共通するキーワードとして、「集合知」が挙げられるのではないでしょうか。
マーケティングの分野では今後、
今以上に「集合知」の一つの現れ方ともいえる「口コミ」が重要になって来るのではないかと考えているのですが、先生はどうお考えですか
投稿: ケセラセラ | 2007年1月14日 (日) 01時24分
自称起業家の読書日記さんへ
昨日の講演会に来ていただいたそうでありがとうございます。お役に立ったようでうれしく思います。
おまけに丁寧なメモまで取られていたようで、感心しました。どうもありがとうございます。
興味のある方は、左欄にある「最近のトラックバック」で立ち寄ることができますので、どうぞ・・・。
投稿: 内田和成 | 2007年1月13日 (土) 19時07分